別れにコーヒーを、出会いにジンジャーシロップを

この日俺は、死んだ息子の娘に出逢った。

千國星燈

14分 (7,856文字)

9 142

あらすじ

レイキャビク市警の殺人捜査課の警部、ビョルンスティエルネ・ヴィクトールソンは白夜に入った日に長年音信不通だった息子エイリークの訃報を知った。空っぽの心のまま富良野に飛んだビョルンスティエルネはエイリー

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目次 1エピソード

感想・レビュー 4

不思議な余韻が残る作品

 まず、名前の音の響きが、とても効果的だと感じました。ビョルンスティエルネとリンコという音(おん)だけで、どこか反発しながらも響きあう感じが出ています。こういう、音にしたときの効果、私にとって新たな発
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主人公といっしょに涙ぐみました

家族が自分の知らないところで生活し、新しい命を授かり、そして死んでいった――それは主人公にとって計り知れないショックですよね。その冷たいシーンを、孫のリンコが少しずつ温めてくれる感じが、また涙を誘う物
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悲しく辛い思いが凍てつく心を溶かしていく

 読了いたしました。  同性間の親子というのは特に難しいのかもしれないなと感じたのが正直なところです。  ビョルンエステルネ同様に「いつか自分の店を持ちたい」と漏らしていた息子。  かつては同じ道を目
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