貴方が帰ってくる頃、私は物言わぬ紫水晶に変わってしまっているかしら。

ある日の昼下がり、左腕の瘡蓋を剥がしていると、ピキ、と音を立てて紫水晶が生えてきた。

荒野羊仔

ホラー 完結
3分 (1,381文字)

5 1,053

あらすじ

ある日の昼下がり、左腕の瘡蓋を剥がしていると、ピキ、と音を立てて紫水晶が生えてきた。 手に持ちきれないほどの紫水晶を持って思案に暮れていると、侵食は止まった。どうやら取り除こうとしなければ侵食は収まる

感想・レビュー 1

ひんやりしています

感想を書いたつもりでしたが反映されていないようなので再度書きますね。安部公房のデンドロカカリヤのように精密な筆致が素敵でした。病んでいる時に書かれたとのことですが、こういうお話は大好きです。
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