感想・レビュー一覧 8件

ナオは家族とともに(En famille)

貴種流離譚、という物語の類型がある。 「小公子」や「小公女」などがその典型だろう。高貴あるいは富裕な身分の出身ながら、本来の環境から離れて育つ主人公の物語だ。 間違いを恐れずに言うと、ナオは現代の貴
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純度の高い愛の物語

主人公のナオの芯の強さ。 逆境にもイジメにも負けず、現状を俯瞰的に見られるナオは、自分に残された数少ない手札の中から最善手を選び司法修習生にまで、のしあがります。 しかしそれは彼女一人の力ではなく、
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空想の世界を持つことの大切さ

子供の世界は楽しいなんて、過ぎ去った年月を忘れた大人の記憶違いだと思います。 子供でも、辛いことや苦しいことを抱えていることはある。 大人の事情で、それを負わされている子供もたくさんいる。 そんな
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気持ちの行方

最後まで読んでみると、タイトルの意味がわかる。二度三度読むとさらに味わい深くなる。とても趣のある作品だなあと思いました。 しんどいことつらいことが重なると人は、自分の想いを自分のなかで抑えておくことが
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一匹の味方で、世界は変わる。

表紙のくまちゃんからどんな世界が広がっていくのだろうと思いながら一ページ目を開くと、そこにはしっとりとした気品あふれる大人の世界が広がっていて、メルヘンな世界を想像していた私は少し驚き、ワクワクしなが
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暗いトンネルを寄り添い続けたジョジー

バブル崩壊後に父を亡くしたその後の暮らしの厳しさや、ぬいぐるみが喋るという幻覚、願っても叶うことのなかった家族との思い出から、ナオの抱える心の病を描かれていく。たくさんの暗喩を複雑な構成のなかで間接的
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最後にほっこり

難解な言葉使いや、くるくる変わる視点。文学的な雰囲気がどっぷりという感じの作風なのに、するすると読めました。 イマジナリーフレンドを娘が大切にしていることに触れた時の母親が印象的でした。 なんで娘のこ
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少々難解ながらも読みやすく深い。

本作品は、エピソードごとに分解され効果的に配置されていますので、通して読む読み方と、時系列になおして読む読み方ができます。ですから、さほど判りづらくはないでしょう。ですが、それだけではもったいないので
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