エブリスタ
けいさん [「さよなら、アカツキ」へのレビュー]
2017/2/4
和堂さん、物語の完結、お疲れさまでした。

沖縄本島よりも少し南にある、とある離島が舞台の青春と友情と家族の物語。

ギャップ: 主人公の櫂は十七歳で、進路も気になる高校三年生。その意識の中に、自分が生まれる前に亡くなったという父親の人格を持つ。

これが最初にネタバレ的に出ていたので、読者がこの状況を分かっているという前提で物語がどう展開していくのだろうと興味津々となりました。

キャラ: 櫂と周りを取り囲むナミ、洋平、ユイ。この三人のものすごく近しい関係、親子関係が、島全体を取り込んで大きく深く描かれていました。

凪さんと櫂の間で交わされる、親指と小指についてのやりとりのシーンがお気に入り^^

見せ場: 櫂は自分の中に棲む父親の存在をコントロールすることができない。それどころか、十八歳を迎えるとき、櫂の人格が父親によって奪われ、消滅するという危機を知る。

タイムリミットのある中で、洋平、ナミ、武がそれぞれ人生を見つめ直していく。これがじわじわと進んでいきました。

アカツキでの洋平と父親との別れのシーンがしみじみとしていて印象に残りました。

クライマックス: 登場人物たちの人生の枷が一つ一つ外されて行き、しがらみが解かれ感情が開放される。

流される涙と共に全てが受け入れられて認められて、次のステップへと進んで行く。ああ良かった…と胸を撫でおろしました。

ラストの溢れるような言葉の数々には圧倒されました。武が一番手ごわかったですかね。けど、最後、ついに言った(T^T)

全体・構成: 抜群の描写力に引き込まれました。光と色と空気。画を見ているようでした。

櫂による一人称、洋平による一人称、とあるのですが、これを、全編櫂による一人称、洋平の回想を櫂の目で見る、のと、逆に全編洋平による一人称、洋平の目から櫂の日常を見る、のと、全編三人称にして、登場人物を動かす、と、どうなるのだろうと、膨大なことを思ってみました。案だけでボツりましたが(^^;)

読後感・余韻: この島に行って、みんなと逢いたい。アカツキに行ってみたい。食堂でご飯食べたい。そう思いました^^ 
あ、お店の名前、なんだっけ?
コメント(1)

このコメントへの反応

和堂
和堂さん
[ コメントへの返信 ]

けいさんへ。

講座終了、おつかれさまでした。
思い掛けない形で再会が叶い、とても嬉しかったです!!
文明すごい。すごい!!

そして、レビューありがとうございました。
私の知らない「アカツキ」が見えてきました。
ここまで読み込んでくださった事、感謝いたします。

もとは冒頭由比と子供たちのやりとり(あっかんべー)を書きたくて
始めた作品でした。櫂も初期設定では女子高生でした。どうにかこうにかして、母親と彼女に恋をする由比をくっつけようとする、人情ものを考えていたのです。だから、ナミも由比も、年齢設定的には40代後半~50代前半くらいを考えていたんですよね。でも、途中お題で「ギャップ」の存在を思い出し、練り直し、ああ言った形になりました。

本当は、書きたかったエピソードもたくさんあったのですが、(もっとおばあを活躍させたり、由比とナミが事件後どういう心情で過ごしていたのかなど)一人称だと限界がありましたね。アカツキは、今後もう少し書き慣れた頃、リライトしたいと考えていますので、そのとき三人称や、別視点など、新しい表現でお披露目することができたらいいなぁ、と考えています。そのときは是非「大城食堂」に遊びにいらしてください(^^)

今、皆さんの作品の感想をお伝えしたくて、もう一度少しずつ再読させていただいてます。通勤途中で読むとすぐに泣いたりするので、基本自宅に居るときしか読書が出来ないので非常に遅筆ですが(汗)再びひょっこり登場いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。新作にも、少しずつ取りかかります。講座で得たこと、しっかり発揮します!!
ありがとうございました。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

なごみどう

もっと見る

2017/02/07 14:03
コメント

関連リンク