秋月 一成

とてもドキドキしながら読ませて頂きました。 冒頭から豊かな表現力と眩い光景が広がって、思わず引き込まれました。まずそれだけで☆彡X5です。これがもし処女作だとしましたら驚きです。3.4pだけでごはん3杯いけます。「道化師」と光輝を表現したことや食ってかかったところなど、読んでてワクワクしました。最後のノートの中身はとても素敵でした。 文庫賞に出しても渡り合える、羨ましいくらいの才能だと思いました。 けれども残念に思うことは以下でした。 ・プロローグで結末がわかってしまうのがもったいないです。そういう小説もままありますが、正直最後を知らずに読みたかったです。冒頭のインパクトで目を引きたいと作者は皆思いますが、第1話の最初の瑞々しい文章力だけで読者は十分目が止まると思います(止まりました)。また水色のノートが手元にあることを知っていると、どこで仕掛けたかすぐにわかってしまいますし、その目的も想像がついてしまいました。 ・光輝が改心しすぎ!(笑)真逆の性格になってしまっているのは、作者の意図するところではなく、光輝が頭を打ったのだと思いたいです。男に生まれたと思えない陰湿さだったのに。ワカメは一体何のメッセージ??一度断られたくらいでそれはないだろうと思ったのですが、実際そんな人いるのでしょうか? ・なにより春が、理由のわからない「別れ」や「死」を納得しすぎているのがあまりにも不思議すぎました。 ・タイトルには目を引かれましたが、ネタバレを含んでいますので、以後の材料が揃ったところで結末が予想通りすぎました。 ・久保先生は忖度があるんだかないんだか、事情を知っているのか知らないのか、よくわからなかったです。事情を知っているようにも思えますし、実は「秘密」ではなかったのかもしれません。「秘密」は事後に照に話してもなんら不具合は起きないので「秘密」である必要はなかったかもしれません。照は信じてくれると思うな……。 ・キャラ設定や、別れを認識してからデートを重ねるからせつないのだというところ、家族に会うことなどは「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」ととても似ていると思いました。 以上です。とはいえすごく面白くて、読んで良かったと思える作品でした。好みの話でもあります。この作者様が小説を書き続けたらと思うと、楽しみになってきます。本当に有難うございました。
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秋月さん、まず最後まで読んで頂いたこと、ここまで的確なアドバイスを残して頂いたことに大きく感謝いたします!! プロローグに関しては当初、かなりの迷いがありました。 秋月さんと同じく、かの有名な石田衣良さんも、自らの講義でそう仰っておりました。『冒頭から物語の大部分を解らせてしまうような小説は、とてももったいない』と。僕も、うん、たしかに。と納得はしたものの、逆にそう言われてしまうと、敢えて石田衣良さんの仰る定石に、上等だぜ!と挑みたくなりました。 このプロローグはまさしく小説の頂上、245ページ目であって、麓の1ページ目でもあります。いきなり読者様に対して、富士山を逆さました様な冒頭を切り
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左沢さん、こんなにたくさんのお返事をいただいてしまって恐縮の極みです。僕は小説を書き始めて2年目ですので、まだまだ素人ですが(大体それまでに読んだ小説が両手で足りてしまうくらいの本嫌いでした)とても感動して自分も物語を書きたいと思ってしまいました。 この話は途中で読むのをやめるなんてできそうにないです。既に左沢さんの持ち味が発揮されて眩しいくらいの作品です。きっとこういう人が、こういう作品を書ける人が作家になれるんじゃないかなと思えて羨ましいです。だから、これから色んな書き方を試みていくことになるとではないかと楽しみに思えます。 一般の文庫賞に応募してある程度通過できますと選評がもらえます
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光輝、という陰湿な人物ですね。彼は見ての通り、ただ一発殴ったぐらいでは人の気持ちを理解しない甘ったれで、どうしようもないくらいに失敗を恐れる完璧主義者で、ふてぶてしく、見栄っ張りなヤツなんですね。大袈裟とも言えるぐらいの悪態を晒す人物像ですが、余談で、僕はこの短い人生の中で、光輝と全く変わらないような人間と、今までに2人ほど出会いました。結局何度もぶつかって悶着した結果、彼らは変わりませんでした。本当は、光輝は最後まで最悪な男のままで終わらせる予定で、校舎から落下するというシナリオもありませんでした。そこで、過去の実体験から、光輝を死の瀬戸際に立たせ、更生させてやりたいんだ、という僕の謎の熱意
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やっぱりリアル光輝は改心できなかったんですね。現実的にはそうかなと思いました。そして処女作には全てが詰まってるといいますから、もしそうなら、キャラはリアルにいた人間を反映しているんじゃないかと勘ぐっていました(笑)。 ワカメということは、ひょっとしたら海水で、つまり塩水に弱いーアンドロイドだということを知っている人物の仕業ー光輝ではない誰かーと無駄な深読みを展開してしまった上、インスタントわかめで棄却されたという脳内一人相撲がありました。じっちゃんの名にかけて伏線の回収を先回りしようとしましたがスカでしたw
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別れや死にに対する納得。僕も、春の心境と、物語の場面をどうコントロールするべきか、僕の中では難易度の高い課題としていつまでも付きまとってきました。 蒼依は物理的に死ぬことも出来ず、痛みもなければ、死後の魂の行方もわからない。 命に対して沢山の疑問もと不安を同時に抱えながら、それでいてどうやって、春と最後まで向き合っていくべきなのか?そんな、あやふやすぎる態度や発言と、どうみても命に問題を感じさせない蒼依に対して、春はずっと死や別れへの確信を持てないまま、最後の数日間を過ごして行くことになりました。『本当に死ぬ訳じゃないんだけど…』という、死への理解をしきれていない蒼依の台詞から、春くんにも、読
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「君の膵臓を食べたい」は本当に面白かったです。メッセージ性が強くて、可愛い子を病死させて涙させるっていう話とは全然違うと思いました。それにとにかく面白い表現がたくさんあって、わくわくしながら読めました。そしてこの水を飲まなかった物語はそれ以上の魅力的な言い回しがたくさんあって、その点だけでも凄さを感じさせられました。ここは他人を真似してできるようなものではなくて、一種の飛び抜けた才能だと思いました。それに才能だけじゃなくて言葉を武器とする仕事やトレーニングをしていないとあり得ない領域だと思いました。不思議です。
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さすが。秋月さん、着目点が素晴らしいです。実は、久保先生は研究者と密接な繋がりを持っています。その描写は小説の中では一切出していませんでしたね。あくまでも蒼依が学校みんなと同じように、等身大で、あくまでも生徒として学生生活を送らせなければいけない、でなければ実験の意味が無くなってしまうという、久保先生は協力者としての使命がありました。(これは僕だけしか知らないという。笑) 久保先生が研究者の協力者か否か、照くんが蒼依の秘密を知った場合、どんな反応をするのか、そして肝心の春はあれからどんな人生を歩んで行くのかは読み手の皆様に委ねました。 著者である僕が、もしも蒼依と恋に落ちてしまったら、そんな
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ありがとうございます。謎はすべて解けた感がありましたw 抗いがたい運命にある時間軸系物語も、とても素敵な物語が多いですね。決して知り合いのはずはないですけれども、多分小説を書いた動機とか考え方とかが似ているんじゃないのかなと思います。 僕もスターツに応募しましたが、結構似ているところがあって驚いたんです。全くもってファンタジー的な要素は微塵もありませんが。そして僕はここまでの文章力はないのであまり期待できるものとは思っていません。 上位陣は隙のない文章と展開でかなりレベル高いです。指一本触れられないほどに。 それでも作品が本屋さんに並ぶ日を夢見ています。
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コメント返しが長くなってしまいましたが、そんな、僕の処女作でしたm(_ _)m笑 秋月さんが有り難いことに、せっかく興味を寄せ、最後まで読破して頂いた作品でしたので、この場をお借りして、ちょっとした疑問や物語の設定の補足を少しでも埋めれる事ができたのなら、大変幸いに思います。 本当に、本当に、素敵なアドバイスをありがとうございました。 これからも一人前の作家になれるように精進して参ります。 いつか必ず、僕の書いた物語を秋月さんの手元に『書籍』として一冊の本を届ける事を、必ずや約束致します。これからも、どうぞ宜しくお願い申し上げます!( ^ω^ )
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こちらこそ、本当に真摯にお付き合いいただいて誠にありがとうございます。 もしもこの物語が世に出たならば真っ先に買いに行きますね。そうでなくても、今後の作品も心待ちにしています。自分に無いものをたくさん持っているのでとても勉強になりますし。 「君は一口もコメントしなかった」読者の中にも感動した方はたくさんいると思います。 「僕はたくさん口を挟んでしまった」読者ですから、その分ちゃんと応援させていただきます。
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