タチアナは、嘘をついた。

短編。近未来、地球を二分する戦乱のなかのシベリア。不時着した男のスパイを命じられたタチアナが、ひとつだけついた嘘とは。

つるよしの

7分 (3,846文字)
嘘のつけない“正直者のタチアナ”。スパイを命じられた彼女の最後の「嘘」は何なのか。妄想コン「○○はじめました」応募作。

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あらすじ

近未来。地球を二分する戦乱のなか、 シベリアの大地に一人生きるタチアナ。 嘘が嫌いで人とまみえることなく孤独のうち暮らしている。 ある日不時着した男を助けたばかりに、タチアナはスパイを命じられる。 任

感想・レビュー 3

美しい、嘘

もちろん私は戦争を経験していませんが、戦乱中、周りの人間を簡単に信用できないものだったんだろうな、と思っています。もしかしたら敵のスパイが近くに紛れているかもしれないと、誰が告げ口するかわからないと、
ネタバレあり
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弱者は正直者ではいられないのか

読了いたしましたので感想を失礼しますm(__)m 疑われたらそこで終わり、 証拠のないもので疑われてしまったら逃げようがない…… 嘘も入れ子になっていて驚くのですが、疑われ怪しまれておかしくない者
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彼女は、真の正直者

 読み始めて最初に、シベリアの荒野の寒々しい風景が脳裏に浮かびました。  頭の中にスッと入ってくる文体で、風や光、温度の感じを瞬時にイメージさせる力は、本当に凄いなと羨むばかりです。  そんな、人が
ネタバレあり
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