もし、そうであるならば。

兄と妹のお話。——伝わらなくても、伝えたい。

紙之上誠人

19分 (11,246文字)

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あらすじ

社会人1年目の陽奈(ひな)には歳の離れた兄がいる。 ある日鳴った電話。それは続いていくかにみえた日常に起こる、突然の不条理。 なんのせいで、そうなったのか。なにをすれば、そうならなかったのか。

感想・レビュー 1

誰もが持つ悔恨という温もり

ああ、あの時なぜ・・ という大小の悔恨は 心の砂浜に打ち上げられた 貝殻やガラスの破片と同じ キラキラ鈍い光を放ちながら 日常という波に揉まれて やがて砂粒になる日まで ゴロゴロ心を温め続ける
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