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あらすじ

高校受験を控えた三上創太郎には、物心ついたころからの悩みがあった。 自分は家族の誰とも似ていない。自分は一体誰なのだろうか、と。 そんな中、仲良くなったクラスメートの笹谷優希や尊敬できる作家との出会い

感想・レビュー 3

抜けた後が眩しく美しい

思春期は、とても些細な事でも悩み苦悩してしまう揺らいだ時期。 だからこそ見えるものがあるのも、そして短いのも、誰もが通るのも、真っ最中ならば意識しませんよね。 その濃縮された時間を、沸々と沸騰しながら
ネタバレあり
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親子の絆は目に見えない

鬱々とした展開から一転、創太郎は誰よりも愛された子だったのだと、心が温かくなる一作でした。特に、実の父である作家との絆が、時を超え作品を通して繋がったというラストは、創作者の端くれとしてとてもぐっとく
ネタバレあり
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そしてこれからも自分を探す旅はつづく

性格も容姿も異なる家族のなかで、いつも人知れず孤独を感じていた創太郎は、いつの日からか物語の世界にだけ自分の居場所を求めるようになっていた。読書をしているときだけは苦悩や悲哀といった感情を忘れることが
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