雪女のさくら

大正の頃、雪女に会ったという男の話

十晶央

9分 (5,244文字)
妄想コンテスト「あと一回」参加作品です。

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あらすじ

或る男が語りだしたのは、彼が会ったという雪女の話だった。 ※悲恋の物語のため、苦手な方にはおすすめできません。 8/23 大幅加筆しました。悲恋は変わりませんが少し和らぐかもしれません。和らがないかも

感想・レビュー 3

超・妄想コンテスト『あと一回』裏会場銀賞受賞作品

雪女に遭遇し、いつしか思いあう関係になるお話。 ひりひりした導入と、どこか滑稽な駆け引き、雪女の話とは思えないぬくもりと続いて血を吐きそうな切なさへ行き着く繋がりはとても綺麗で劇的、この短さでよくも作
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儚い。

いつ尽きるのかわからない命と、いずれ溶けて消えてしまう雪の淡さが重なっているようで、とても儚く感じました。また、その重なりが綺麗だなと思いました。 それと、物語のはじまりの部分の不穏な印象が、後半に
ネタバレあり
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胸が締め付けられるような悲恋

語り手「僕」の一人語りの形で綴られる物語は、雪女との遭遇の話から始まります。正体を喋ったら許さない、といういわゆる典型的な約束の話です。 特筆すべきはこの「僕」の語りだと思いました。なぜ物語が彼の言葉
ネタバレあり
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