特集

鬼の風聞

今まさに新型コロナウイルスが蔓延しておりますが、古代において蔓延した流行り病で因とされた鬼の物語です。

北山秋嘉

2時間9分 (77,215文字)

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あらすじ

 この小説は、平安時代中頃の正暦五年(九九四年)に大流行した疱瘡(モガサ)の元凶とされた大江山の酒呑童子と、その征伐を行った源頼光の物語である。 鉱脈を有する大江山を住処とする酒呑童子は、国元で暮らせ

目次 1エピソード

感想・レビュー 2

色々と考えさせられることの多い良作でした

猛威を振るう疫病の前に為す術もなく斃れ、流布される鬼の風聞に、いたずらにおののく民の姿は、あたかも現在のコロナ禍を見るようです。 しかし、実際に彼らに手を差し伸べていたのは、為政者たる貴族達ではなく、

情景が想像できる表現力と迫力、現在のころな蔓延に重なる所

難しい漢字は飛ばしても、十分内容が理解できる。人の感情・表情、情景が想像できる表現力で、特に決戦四日前~のわくわく感、ドキドキ感の盛り上がりにひきこまれた。