小原瑞樹

優しいがゆえに近づけない。

田舎町の家電屋に務める男性泰輔は、客である老人の孫娘であるましろと出会う。名前通り清廉で無垢なましろに泰輔は惹かれていくが、ましろは決して彼を近づけようとしない。嫌いではないのに拒んでしまう理由。それ
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小原瑞樹

向日葵が教えてくれた希望

 心臓に病を抱え、人生に絶望しながら生きる青年耀治。彼が偶然助けたクラスメイトの少女、日向との出会いによって彼の人生は変わっていく。耀治に恩義を感じた日向は事あるごとに彼に関わるようになり、彼女の底抜
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小原瑞樹

優しさが奇跡を起こす。

 失踪した恋人である藍を探す青年成沢。行き倒れていたところを助けられた恩義を返すため、雑貨店でアルバイトを始めた大学生律樹。この2人の男性の視点が交差しながら物語は進んでいく。  成沢の側では時々不可
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小原瑞樹

サッカーの試合から垣間見える人間の闇

インタビューという形式で徐々に事件の存在が明らかになっていく展開に惹き込まれました。試合と事件の描写を切り替えながら物語が進む構成が面白かったです。 登場人物が把握しきれないまま終わってしまったので
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小原瑞樹

貴族と仮面の精霊が贈る、不思議な出会いと別れの物語。

 当主の跡取り息子が家出した先で出会ったのは仮面を付けた謎の男。彼に導かれるまま、少年は自分の一家が所有する古城へと向かう。そこで開かれるダンスパーティーを見たことで、少年はきらびやかな古城への憧れを
ネタバレあり
小原瑞樹

小説が紡ぐ不思議な出会い。

工場勤務をする35歳女性、更紗と、雇われ店長である40代男性、長江。2人の生きる世界はお世辞にも華やかとは言えず、現実の様々な壁にぶち当たって閉塞感ばかりを募らせていく。アラフォーの視点から描かれる社
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小原瑞樹

大河の箱舟で少年が見たものとは。

 冒頭から目を引く美しい情景描写。赤土色の地面や大地を横断する川など、ありありと浮かぶインドの情景が作品世界へと引き込んでくれる。  少年ラジが乗せられたのは死者が集う箱舟。同乗者は思い思いに過去を語
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小原瑞樹

静謐な空気感が心地よい。

 余命数ヶ月の彼女と共に主人公が見上げる空を。それは美しくもどこか哀しく、彼女がこの光景を目にする時間が幾許もないことを予期させる。星空を始めとした情景描写は五感に訴えてきて、心地よい静謐さと澄んだ空
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小原瑞樹

人はどこまで優しくなれるのか。

グループの輪の中で微妙に浮いている主人公、七の疎外感や、それでも輪の中から外れたくないという必死さ、クラスメートの無理解や無関心といった描写が非常に生々しく、読んでいて心が抉られる。 そんな七に手を差
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小原瑞樹

星降る夜の優しい物語

「感覚を共有する」魔法を使う少年は、自身の力を見込まれて絵描きの少女から依頼を受ける。それは、失明する前に流星の絵を描くため、少年の目に映る光景を自身と共有してほしいというものだった。少女は少女の願い
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小原瑞樹

罪の記憶は雨に浄化され

タイトルから察せられる重いストーリー。荘厳さが漂う教会の中で、加害者、被害者それぞれの立場から罪の記憶が語られる。激しく打ちつける雨。そして雷の轟く描写が心理描写と交錯し、癒えることのない二人の苦しみ
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小原瑞樹

人生は等価交換。

富や名声、そして美しい伴侶を得たとしても、後に残るものは何もない。他者からの羨望だけを求めた人生がいかに虚しいかを実感しました。短いながらも教訓を秘めた作品です。
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小原瑞樹

書くことに悩む人。あなたを求める人はここにいる。

かつては有名作家だったものの、今は世間から忘れられ、誰からも邪険にされる老人と化した主人公の五十嵐大蔵。余命幾許もなく、もはや筆を取ることも難しくなった彼が自らの存在意義を見失っていく姿は悲哀を感じさ
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小原瑞樹

偶然の出会いが人生を変える。

目が見えなくなる恐怖に晒されながらもそのことに絶望せず、むしろ目が見える今の瞬間を大切にしたいというサオリの生き様がとても印象的でした。 苦しくても懸命に走り続けるサオリの姿は、彼女の生き方そのものを
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小原瑞樹

迫りくる狂気。それは愛の果てに。

物語の始まりは結婚する友人へのお祝いメール。最初は普通に祝っていたはずが、徐々に文面が変化していく様子は、送り手の内に秘めた狂気を感じさせます。そして極めつけは新郎に贈られた白い薔薇。一見美しいその花
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小原瑞樹

目を背けたい歴史。だけど忘れてはならない事実。

原爆という重いテーマを真っ向から扱った作品。経験者の口から語られる原爆投下時の状況は生々しく、これが実際に起こった出来事だという事実に思い至ってはまた心が痛くなります。 夢がなくても、ただ生きていれ
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小原瑞樹

生きづらい世の中。だけど晴れ間はある。

4人の青年の生きづらさに焦点を当てた作品。心が痛くなるような描写もありますが、最後には全員が思いの丈を打ち明け、前を向いて歩き出そうとするラストには救いを感じられました。 この4人のように腹を割って
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小原瑞樹

中年男性のリアルな懊悩

仕事一辺倒の生活の中で、人生に虚しさを感じる中年男性の姿が赤裸々に書かれていて心が痛くなりました。 救いがあるラストだと嬉しいですが、どうなることか。続きの執筆も応援しています。