米富軌道の夢

僕の人生は、この朽ち果てた線路のようなものだ。

秘蔵 審

37分 (21,697文字)
『廃線』というタイトルを変更しました

228 4.2万

あらすじ

人生に疲弊した僕は、かつて一度だけ乗ったことがある米富軌道の廃線跡をたどる旅に出た。 山中に忘れ去られた朽ち果てた廃線は、やがて僕に不思議な夢を見せてくれた。 僕がたどる運命とは?

感想・レビュー 13

一本の映画を観たような

秋のよく晴れた日の、草花を揺らす風の音が聴こえそうな、草の匂いがしてきそうな、 鳥の声と風の音しか聞こえない、シンと静まりかえった草の中にうら寂しい錆びた線路が見えそうな、とても情景が浮かぶ物語でした
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きちんと最後まで読ませる物語でした

死に場所を探してやってきた主人公が、逆に生きる希望を見出して帰って行くという、あらすじを書いてしまうとありがちな物語という印象ですが、文章がしっかり書けていらっしゃるので、最後までストレスなく読み進め
ネタバレあり
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読んで意味のある小説

読んで楽しい小説も良い。あとに残らずサラリと終われる小説も良い。だが、こちらの小説は読んでよかったと思わせる、読んで意味のある希少なものでありました。そのような小説に出会えたこと、幸運でした。ありがと
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