知り合いのカルテ

見ないほうがいいこともある、と知った日。

大佐戸達也

46分 (27,560文字)

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あらすじ

 とある総合病院の医事課で、外来リーダーを務める倉科頼子。ふとしたことをきっかけに、「見ないほうが良かったこと」について思いを馳せる。かつて、それはまだ昭和と呼ばれた時代に、倉科は演劇部に所属していて

感想・レビュー 7

あの頃の、ひとコマ

とても眩しい青春の肖像画を見たような気がします。 高校時代の生徒たちの群像劇が素晴らしく、質量ともに圧倒される秀逸な作品でした。 高校を卒業してそれぞれの道を歩み、まったく想像もつかなかった場所で、再
ネタバレあり
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若い頃の輝きが鮮やかな演劇の記憶とともに甦る

大佐戸さんの作品は病院を舞台にした作品が多い印象なのですが、この作品は主人公の女性が勤務する病院(現在)→高校の演劇部だった青春時代(過去)へと時間軸が移り変わりながら物語が進みます。 主人公の
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今に続く人生の重みが、深く心に残りました。

拝読しました。 病院勤務の倉科さんが、何故患者のカルテの事情に触れようとしないのか。 そのわけを松宮さんに魅せられた高校時代にまで遡り、心の変遷を描く文章の美しさが心に響きました。 輝いていた頃は見え
ネタバレあり
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