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次に読みたいファンタジーコンテスト「動物」

選考結果発表
講評者の三村美衣氏からのコメント ===== 「動物」というテーマ故か、童話、現代ファンタジー、異世界ファンタジーとバラエティに富んだ作品が集まった。ファンタジーで大きな話を書こうとすると、会話と動きだけを追った書き割りに陥りがちだが、今回は動物の仕草や動きの描写や人との関係性において、書き手の動物への愛が感じられるものが多く、読んでいてとても楽しかった。大賞と準大賞に選んだ2作『若馬よ、海原を駆けろ』『空の訣別』は、短編ながら読み応えのある作品で、生きることと戦うことの意味を読者に問いかける。海を駆ける水馬、空をとぶ翼竜の姿が浮かぶような詩情溢れる描写も心地よい。ぜひともお読みいただきたい。  惜しくも選には漏れたが、猫になってしまった妹を救うために姉が冒険に出る須羽ヴィオラ『猫イモウト』、切なくて幸せなラブストーリーのこにし桂奈『遠音の海~トオネノウミ~』、書き手の競馬愛が伝わる笹霜『SILVERBLAZE』なども印象に残った。 ===== 受賞作品への選評や見どころを一部掲載! また、エブリスタのメディアmonokakiにて、講評者の三村美衣氏よる創作ハウツー「新しいファンタジーの教科書」を連載中です! 第2回「動物もののヴァリエーション:ドラゴンは動物ですか?」も、ぜひ読んでみてください。 ※選評は登録されたメールアドレスへ近日中にお送りします。 ※SNSアカウントで会員登録されている場合、エブリスタトップページ上部「現在、このアカウントは仮登録の状態です。本登録はこちら」より、メールアドレスの設定をお願い致します。
大賞
ムルガ諸島にのみ生息する水馬とその乗り手は、勇猛な傭兵として高く評価されていた。島の少年リキも乗り手を目指し研鑽を重ねていたが、槍を振るうことに疑問を持ち始め、父から落伍者の烙印を押されてしまう。ところがある日、北の大国の船団に島が囲まれ戦がはじまり、島の乗り手は次々に命を落とし、リキが隣の島への伝令として送られることになる……。馬のように疾走し、鮫よりも早く泳ぎ、一晩で千里を駆ける水馬。そののびやかで力強い美しさと対比するように、少年の苦悩や家族との軋轢を描き、本当の強さとは何かを問いかける。短編ながら、世界観もしっかりしており、決意で終わる地に足のついた結末も潔く読み応えがある。
準大賞
その日の朝、世界で最後の翼竜が死んだ。翼竜の最後を看取ったジーノは、故郷の島に住む女性エルザに形見の鱗を届けるために帰郷する。翼竜と同じ瞳を持つエルザがジーノに語ったのは、最後の翼竜と翼竜使いの物語だった……。一族を失った最後の竜と竜使い、空に憧れて飛空兵となるための学校に通うジーノ。空を飛ぶことが戦争に直結するという事実を前にした、それぞれの葛藤と決断。上橋菜穂子『獣の奏者』とも通じるテーマを短編にぎゅっと押し込んだ作品。情景と心象を重ねた描写が心地よく、読後になんともいえない余韻が残る一篇。
入賞
自分の美しい姿が大好きで、一日中手鏡を覗き込んでいたお姫様が、ぶさいくな犬を拾ったことから次第に外の世界に興味を持ちはじめる。シンプルなおとぎ話だが、聡明な犬の言葉に導かれ、お姫様の世界が広がっていく描写がきらきらと心地よく、読む者の心に届く。とぼけた語り口と、お姫様のちょっとずれた素直な性格が愛らしい。
佳作
人と、そして人間の姿になれる犬が、寄り添いながら生きていく姿を描いた日常系ファンタジー。人と犬、それぞれが背負う過去や問題を、新たにパートナーとなった2人(1人と1匹)は互いにどう受け止めるのか。人の形をした犬との同居という、ユーモラスな設定と語り口ながら、扱われている内容は重い。
ヒーラーのマリアが、森で死にかけていたベビードラゴンを発見し世話をする、食育もの。まだ冒頭だけだが、薀蓄を交えた語りがたくみで、ドラゴンをはじめとするこの世界の幻獣たちの生態に興味がわく。これからの展開に期待したい。
道成寺の「安珍清姫伝説」を下敷きとした、ライトノベル・テイストな伝奇もの。道成寺で成仏し、ひとつの神となった安珍と清姫。しかし再び共に生き、結ばれたいと考えた2人は、魂を分裂させ人間に転生しようとする。ところがなんと転生前に再び安珍は逃亡、途方に暮れる清姫は、道成寺に観光でやってきた清咲に憑依し、安珍の魂を探そうとするのだが……。安珍が負の感情を持つ者に憑依するため、清姫が魂を浄化し、同時に清咲が現世での問題の解決に手を貸すというチームプレイで安珍を追いかける。関西弁の清咲と雅な清姫のチームプレイが楽しい。
モロッコからマカオまで、ユーラシア大陸をラクダに乗って縦走する長距離レース「グレートジャーニー」。他のチームがひとこぶラクダか、ふたこぶラクダを選択するなか、アルゼンチンの新鋭チームは、小型のピクーニャと15才の女の子の騎手でエントリーした。面白いのだけど、ほとんどファンタジーじゃないのが残念!
一羽のカラスが、白い羽をくれるという神様に会いに、高い山の頂上を目指す旅に出る。動物の特徴や生態をそのまま物語として語る、オーソドックスな動物童話。ホシガラスってどんな鳥なんだろうという興味がわいてくる。
募集概要
ファンタジー書評家「三村美衣氏」&物書きのためのメディア「monokaki」とコラボしてお送りする 「次に読みたいファンタジーコンテスト」 面白いファンタジーとは何かを探求しつつ、新しいファンタジー作品をどんどん発掘していきます! 【募集テーマ】 第三回目のテーマは「動物」です。 ★登校中、人語をしゃべる猫に出会った。彼が訴えてきたこととは? ★いつも背中に乗せてくれるドラゴンが今日はご機嫌斜め。なぜ? ★伝説の生き物と言われている鳳凰。まさか目の前に現れるなんて! 動物が出てくるファンタジ-作品を募集します。 ページをめくる手が止まらなくなるような、ワクワクするファンタジー小説をお待ちしています。 また、あわせてエブリスタのメディアmonokakiにて、三村さんによる創作ハウツー「新しいファンタジーの教科書」を連載中! 第2回は「動物もののヴァリエーション:ドラゴンは動物ですか?」です。 「ファンタジーに登場する動物の種類は?」「資料は何を当たればいいの?」といった、具体的なお悩みに答えます。 めざせ、テンプレ脱出!ぜひこちらも参考にしてください。
講評者プロフィール
三村美衣 ファンタジー、SF、ライトノベルの書評家として、長年の経験を持ち、数々のファンタジー・SFの小説賞の審査員を歴任。 現在も、創元ファンタジイ新人賞の最終選考を務める。 第一線で活躍する中で、次世代のファンタジー作品の誕生を待ちわびている。 著書『ライトノベル☆めった斬り』(太田書房/共著)、『SFベスト201』(新書館/共著)など。 2018年10月より、monokakiにて、ファンタジー小説の具体的な書き方を指南する「新しいファンタジーの教科書」を連載。
スケジュール
・募集期間: 2018年11月5日(月)17:00:00 ~ 2019年1月6日(日)23: 59: 59 ・最終結果発表: 2019年3月上旬予定
大賞 1作品 ・賞金5万円 ・三村美衣氏からの選評 準大賞 1作品 ・賞金3万円 ・三村美衣氏からの選評 入賞 1作品 ・賞金2万円 ・三村美衣氏からの選評 佳作数作品 ・三村美衣氏からの選評 ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタ公式SNS等で配信、紹介等される可能性があります。
応募要項
・文字数は5,000文字以上 ・連載中の作品も応募OK! ・すでに完結している作品 並びにエブリスタ内の公式イベント及び他サービス等の投稿イベントで落選した作品を、募集内容に沿うように再構成してご応募いただくことも可能です。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。

コンテストの注意事項(必読)