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あなたの小説が5P分マンガになる!ファンタジーコンテスト「悪役系主人公が登場する物語」
 勇者が魔王を倒す。そんなファンタジーのテンプレは、魔王という倒されるべき悪役がいればこそ成り立つもの。悪役を主人公に据えた時、何を魅力として描くかは書き手の腕に見せどころではないでしょうか。  そして今回のテーマは悪役”系”主人公なので、立場や周囲からの見方は悪役でも、悪であるとは限りません。そんな「悪役系主人公」たちが見せる、様々な表情や悲喜こもごもが楽しめる物語が集まりました。 Twitter上で賞典を公開しております。ぜひご覧ください!

大賞

タイトルの「趣味スキル」は殺人技術。前世での趣味スキルを活かし、異世界で生きていく一種のピカレスク小説です。バトルシーンがまさに命の取り合いという重さと生々しさがありました。ただ「ステータス、オープン」など転生した異世界に最初からなじみ過ぎかもしれません。趣味は殺人しかなかった主人公が、そのスキル1本で、こちらの世界では認められていく形もアリです。無垢な新人とのバディ感ある冒険が楽しみです。

準大賞

読めば読むほどアドレナリンが出てくる作品です。校舎裏で告白する2人を取り囲んで、作戦行動中のチーム。どんな展開になるのかを高めてくれる描写です。リア充を取り締まる「機動風紀委員」の設定がユニーク。その中心人物の説明に移ってからの語りが、少し長い印象を抱きました。もっとテンポアップしてもいいかもしれません。時空を超えた存在や、愛とはなにかなど哲学的なテーマも内包した秀作です。

入賞

元暗殺者のケラレが存在感のある主人公です。凄腕の描写に説得力があり、稼業をやめた理由も納得です。英雄扱いされた彼が、皇族の護衛任務を引き受ける。初対面のやりとりに共感しました。一方、主要キャラクター以外の人物の描き方は少し類型的に感じます。ソフトな語り口の文章は抜群です。新しい単語や新事実を提示すると、すぐに解説するのは読者に寄り添った構成でした。今後の冒険活劇をもっと見たいと思わせる作品です。

佳作

炎の魔女サラマンドラが魅力的です。穏やかだった彼女が、なぜ復讐の炎に身を焦がすのかの謎もストーリーを引っ張っています。宿敵になる騎士と仲間の描写は、魔女といい対比になっていました。整っていて読みやすい文章です。短いスパンで同じ単語が頻出する部分を減らせば、さらに引き締まるはずです。強敵同士の酒場での火花散る会話もお見事。今後の展開を楽しみにさせるオープニングでした。
デスゲームにおける“運営者側のプレイヤー”が主人公。参加者を全滅させる特命を帯びています。一歩引いた彼の視点で見ると、他のプレイヤーの特性が伝わりやすいです。ただ根っからの悪人ではないのはわかりますが、情にほだされるのが早い気もします。初回の仕掛けを助けるのは、信頼を得るための策略のほうが後の展開との落差が出ます。それぞれが独自の“異端能力”を持っている設定も、ゲーム展開を盛り上げていました。
鬼の翠と、人間の祐樹。会話に、時代と種族を超えたカルチャーギャップがにじみ出ています。異世界に飛ばされる2人。小気味よいリズムでストーリーが展開していきます。せっかく複数で転移するので、片方は異世界で苦労するなど、2人の物語に鮮明な違いがあってもいいでしょう。どのキャラも実在感があるので、やりとりで世界を説明するのがとても自然です。和と洋が折衷したファンタジー活劇が楽しい作品でした。
封印は解かれ、魔王アンヘルが復活します。勇者との決戦時に起きた不可解な現象の解明という目的が斬新です。人と魔族の歴史をまとめたプロローグが、とてもわかりやすい。そのうえ魔族に肩入れしたくなるバランスなのが絶妙です。ただし両刃の剣でもあり、キャラ同士のやりとりが出てくる最初の場面が少し遅めかもしれません。アンヘルが前回の敗北の謎を解き、強大な力をもつ勇者にリベンジできるのかに注目しています。
魔王討伐に成功し、最高権力者となって堕落した勇者セイ。圧政に苦しめられた民衆の反乱が、くり返される歴史の皮肉を感じます。格調のある文体で、中華をモチーフにした独自の美しい世界を築いています。なので、“チート”などのファンタジー用語が少し浮いている印象です。既存のワードにこだわらず、この作品ならではの言葉を用いれば、さらに統一感が出ると思いました。勇者であった人間の悲哀がひしひしと伝わる作品でした。
ラスボスレベルの吸血鬼が、鍵を持ち忘れて部屋に入れない。ほんわかエピソードもあれば、人間の味について語るブラックユーモアも描かれていました。細部まで組み上げられた歴史、社会、魔法体系などの設定が物語への没入感を高めてくれます。ただバンパイヤハンターはもう少し歯ごたえのある厄介な存在のほうがバランスが取れる気がします。優美な文章で、心地よく文字を追えました。先を読みたくなる作品です。
強い魔族が揃ったために、自分の玉座まで冒険者が到達しないので退屈。引退したい理由に説得力があります。単調に思えた仕事にあらためてやりがいを見出すのは、多くの人の共感を得られるでしょう。せっかくなのでダンジョンの仕掛けをもっと知りたかったです。ようやく到達した冒険者は“正義の味方”っぽくしたほうがメリハリが効くかもしれません。決戦はお互いに戦略性と緊張感があって、とても楽しめました。
募集概要
「あなたの小説が5P分マンガになる!ファンタジーコンテスト」 魅力的なキャラクター達が躍動する作品を、どんどん発掘していきます! 大賞作品にはカラー表紙をプレゼント!更になんと、作品の一部をマンガ化! 準大賞作品にもカラー表紙に加え、キャラクターのイラストをプレゼントします!
担当漫画家
トミイ大塚 「どんな悪役主人公が登場してくるか、とても楽しみにしています。頑張って描かせていただきますので、よろしくお願いします!」 【Twitter
募集テーマ
第6回目のテーマは「悪役系主人公が登場する物語」です。
・魔法使いのイカサマギャンブラーがカモにしたのは、お忍びの王子だった!しかも、イカサマを教えてほしいと言い出して? ・敵意の有無に関係なく魔族を殺し、誰からも恐れられる男。ある日大怪我を負った彼を助けたのは、魔族の少女だった。 ・サラリーマンが悪の組織の女幹部に転生!けどそこはパワハラ、セクハラ当たり前の組織で……。
悪役系主人公が登場すれば、どのような世界/時代設定のファンタジー小説でも応募可能です。 魅力あふれるキャラクター達が活躍するファンタジー小説をお待ちしています!
スケジュール
・募集期間: 2020年7月6日(月) 12:00:00 ~ 2020年9月6日(日) 27: 59: 59 ・最終結果発表: 2020年11月中旬頃予定
賞
大賞 1作品 ・賞金3万円 ・表紙用カラーイラスト1枚 ・作品の一部を抜粋しマンガ化  ※抜粋箇所は希望を確認の上、最終選定はエブリスタで行います。  ※マンガ原稿5ページ分となります。 ・選評 準大賞 1作品 ・賞金2万円 ・表紙用カラーイラスト1枚 ・登場人物のモノクロイラスト1枚 ・選評 入賞 1作品 ・賞金1万円 ・選評 佳作 数作品 ・選評 ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタ公式SNS等で配信、紹介等される可能性があります。 ※賞典のイラスト及びコミックに関する権利は、エブリスタに帰属します。 ※受賞者は、賞典のイラスト及びコミックを、別途ご同意頂く書面の内容に従い、エブリスタ及び自身のSNSやホームページ等で利用することができます。 ※賞典のイラスト及びコミックの発送時期は受賞発表より2ヵ月前後を予定しています。 ※担当漫画家や賞典お渡しのスケジュールは、予告なく変更になる可能性がございます。あらかじめご了承ください。
応募要項
・文字数は5,000文字以上 ・20,000文字までの内容で選考を行います。 ・連載中の作品も応募OK! ・すでに完結している作品 並びに エブリスタ内の公式コンテスト及び他サービス等の投稿コンテストで落選した作品を、募集内容に沿うように再構成してご応募いただくことも可能です。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。
注意事項
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コンテストの注意事項(必読)