あまり募集の機会がないエッセイというジャンルのコンテストということで、どんな作品が集まるのか、わくわくしながら選考させていただきました。 　創作のような出来事でありながらも、「了」で締める結末があるわけではない。物語のようにスッキリしない――そんな実体験ならではのリアルな共感を味わえました。 　大賞はコミカライズの可能性を探っていけるもの、という点を考慮しつつ選ばせていただきました。しかし他受賞作や選外となった作品も、内容そのものへの優劣をつけられるものではありません。 　この機会にぜひ、エッセイ・ノンフィクションというジャンルを、読む書く両面からお楽しみいただければと思います。