人嫌いなOL・斉藤ナツの趣味は、静かにソロキャンプをすること。近年のアウトドアブームで人が多いキャンプ場を避けるため、彼女は僻地にある山奥のキャンプ場を訪れる。その中でも、絶景が見えるサイトではなく雑木林に囲まれたサイトを選ぶと、そこで「山を下りたい」と言う女性の幽霊と出会う。彼女の話を聞いてるうちに、自らに危機が迫っていることに気づき――。キャンプ場で巻き起こるオカルトサスペンス！

もうすぐ16歳になるロックは漁師で、魚を釣って暮らしていた。彼の友人であるジョナは漁に出た海で、見たこともないサメの群れと遭遇し、青い目の巨大な黒いサメを目撃する。島には犬や猫や鳥はいるが、そこに居ないはずの大きな獣を見たという噂が流れていた。ロック自身もその獣を目撃することになる。島に隠された秘密とは一体何なのか？ロックと島の人々との交流や自然美が描かれる、「生命」を巡るヒューマンドラマ！

柊和人は、亡くなった父の仕事を引継ぎ、探偵事務所を一人で切り盛りしている。しかし、ドラマに出てくるような危険な依頼など殆ど無く、ご近所トラブルの仲裁やペット探しなどの相談ばかりだった。寂しさが募り、ハムスターを飼おうとペットショップに向かうと、「我、神だもん」と喋るハムスター・ハムスケに出会う。一日一回だけ奇跡を起こせるハムスケの行方は！？強気な神様と探偵コンビが送る、ほのぼの謎解きストーリー！

放課後、僕は文学少女で同じく図書委員の湊さんと図書室にいた。そこに見た目はギャルだが図書委員と野球部マネージャーを兼任する木南先輩が現れ、湊さんの恋愛に関する話を始めた。翌日、前日に湊さんが絶賛していた小説を手に取ると、そこには『彼から手を引け』という言葉と共に様々な汚い言葉が書かれているのを僕は見つける。この悪意は誰が湊さんに向けたものなのか？日常の謎に迫っていく学園ミステリー！

「美少女クレーマー」という異名を持つ国立菜野香。彼女に片思いをしている男子高生・露雪情真。ある日、情真に一本の間違い電話がかかってきた。それは「自分が自転車事故で怪我をさせた人の容体が急変してしまった」というものだった。電話をしてきたのが同級生の夢咲桐太ということがわかり、情真と菜野香たちは彼を探し始める。だが、事件は急展開を見せ始めていく―‐。恋と学園の謎に挑んでいく青春学園ミステリー。

大谷晴美はかつて月丘雨音という恋愛小説家だった。だが、評論家や友達にも批判され、書くのが怖くなってしまった。幼馴染で占い師をしている明生と結婚し、現在では10歳になる詩織がいる。知人の編集者に図星を突いた言葉をぶつけられた晴美はミステリー小説を書きはじめる。ある日、近所で落書き事件が起きたことで、晴美は興味を持ち調べ始めるのだが――。家族のありかたと絆を考えさせられるミステリー。

退屈で苦痛に満ちた高校時代を送った山田は、6年後、コピー機の修理業者として働いていた。ある日、たまたま連絡先を交換していた鈴木弘幸から電話がかかってくる。無理に呼び出されると、家を失い落ちぶれた元学級委員・村上凛の姿があった。凛を仕方なく家に泊めた矢先、悪の代名詞のようだった虐めっこ・宇津木翔と再会する。偶然とは思えない巡り合いが、厄介事をもたらして――。展開の読めないヒューマンミステリー。