タグの「本質はヒューマンドラマ」が最後に沁みましたねぇー。
全力クズの彼ら3人のバカバカしく呆れ返る思考・行動の中についうっかり共感する部分を見出してしまって最後に「良かったね、頑張れよ」と彼らの肩を組みたくなる。そんな愛おしいお話でした。
私は好きですね。
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レビューのさい、点数を点けない美学を啓蒙されたので、ここでは点はなしとさせてください。
まずは、ひとこと。
本当に面白かったです!
クズいいよぉクズ。
笑わせてもらいました。
軽快でテンポもよく、そのくせ重たい背景もあり、落ちの着地も秀逸。
マジで上手いわ。
名人だわ。
野生のプロだとにらんでます。
実際どうだろ?
まぁ、そこは大きな問題たりえない。
本作が図抜けて面白いこと。
それだけが重要なんである。
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ネタバレ
一風変わったファンタジーは、余す事の無い魅力にあふれています。すぐに物語の世界観へと惹きこまれてしまいました。何故か? それは共感と願望です。
賭けに限らず、誰もが心の奥では止めたいけど止められないことってあると思います。酒だったり煙草、ダイエットしている時の甘い物、お金のかかる趣味につき合い等々、例を上げたらきりがありません。しかし、これらは違法ではないのです。だからこそ、離れたいと思っても離れられない。そんな根本が人間にはあります。だからこそ、共感してしまうのでしょう。
三人の掛け合いは面白く、欲望のまま行動していく様は楽しく読んでしまいました。どこか明るい雰囲気があるからでしょうか? 不思議な力に引かれ重なり合った時、成長と共にカッコよさも十分に伝わってきます。それらが一つになり、冒頭の謎も解き明かされたラストは爽快感を覚えました。
テンポも良く、気が付けば読み進めてしまう物語とも思います。
面白かったです。まだまだ続きも見てみたいと思いました!
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ネタバレ
ファンタジーや人生逆転系、ギャンブルものとして読むと肩透かしを食らいます。
なので注意しますが、これはヒューマンドラマなのだと考えてくださる方が良いです。
賭け事に溺れた人間の愚かさを説いた物語。這い上がり、真面目な人生を歩もうとする三人の男達の始まりが描かれています。
人生のドン底に堕ちたクズどもの姿は、決して格好良くないもののなんだか共感できてしまいました。もしかしたら、誰しもがそんなクズな部分を持っているのかもしれません。
賭け事だけに限らず、どこかに何かの「これだけしかない」という切迫したものを抱えているのは同じなのでしょう。
もしかしたら、貴方も救いにすがってしまっているかも?
ちょっと肩の力を抜ける一本です。
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