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次に読みたいファンタジーコンテスト 「恋愛ファンタジー」

講評者の三村美衣氏からのコメント =====  個人の努力だけではどうにもならないような、さまざまな障壁が存在する時代や世界。そんなファンタジーならではの設定を使いながら、それでも自分の想いを貫こうとする、一途でポジティブで力強い恋愛ファンタジーが集まった。ロマンスのハッピーエンドには、いろいろな形があるものだと思いながら、楽しく読ませていただいた。  たとえ人と人であっても、お互いの考えていることを理解するのは難しい。ましてや異国人や異種族、言葉、習慣、時間感覚などが異なる相手となれば、どう足掻いても理解することの出来ない、踏み込むことの出来ない領域が残るだろう。異邦人の孤独に想いをはせ、そういう考え方や感覚の違いを生む土壌や文化を想像することは、ファンタジーを描く際に大切な要件となる。優しさやおどけた態度にごまかされず、その領域を覗きこむことができれば、ファンタジーは深みを増し、ロマンスはよりドラマチックになるだろう。 ===== 受賞作品への選評や見どころを一部掲載! また、エブリスタのメディアmonokakiにて、講評者の三村美衣氏よる創作ハウツー「新しいファンタジーの教科書」を掲載中です! 第15回「現実にはない障害が立ちはだかる 恋愛ファンタジーの極意」も、ぜひ読んでみてください。 ※選評は登録されたメールアドレスへ近日中にお送りします。 ※SNSアカウントで会員登録されている場合、エブリスタトップページ上部「現在、このアカウントは仮登録の状態です。本登録はこちら」より、メールアドレスの設定をお願い致します。

大賞

高校生の山南藍には、一度も会ったことのない許嫁がいる。相手は1000年以上生きている天狗で、前世で結婚を誓った仲なのだという。16歳の誕生日を前に、ついにその相手が藍の前に現れ、さらに八大天狗が山南家に集合。行きがかり上、藍は天狗たちに出す食事を作るはめに……。天狗と人間のギャップを使ったコミカルなシーンと、シリアスなシーンのバランスが上手く、読む者を物語にぐいぐいと引き込んで行く。真っ直ぐで脳筋タイプのヒロインをはじめ、キャラが多いが、それぞれが印象的に描けている。教育係で幼馴染的ポジションの天狗と、前世につながる運命の相手との間で揺れるトライアングルな展開も楽しい。第一部では恋の行末は未決、藍が誰を選ぶのか今後の展開が楽しみだ。

準大賞

戦闘的な性質故に占領されても大国に屈する姿を見せない砂漠の国「ペサ」。優れた聴覚を持つペサの民を陣中に引き入れ、外交の切り札として使いたいジネード王は、ペサを開放し、虐待を受けていたペサのスィル王を保護する。敗者となってもなお、王としての矜持を失うことがない、美しい獣のような青年の心は、やがて、憎んでいたはずの相手へと傾きはじめる。ファンタジーならではの大きな設定のなかで描かれる、胸が締め付けられるような物語。怪獣大決戦から一気に静謐な結末へと至るラストはハンカチ必須!

入賞

イベリス山に登り、青海の炎に祈れば、願いが叶えられる。オズマンド国には昔から不知火詣と呼ばれる風習があり、内乱によって国が荒れた際は、多くの人々がイベリス山を目指した。ところが不知火詣には代償があり、願いを叶えた人は「星野病」と呼ばれる症状に悩まされることとなった。そして内乱から10年、花薬師チハルのもとに「星の病」に苦しむ若い近衛騎士が現れた。病を治すには、イベリス山で起きたことを言葉にして、すべて吐き出すしかない。チハルにそう言われても、何も思い出せない騎士は、逆にイベリス山でチハルの身に起きたことを聞きたがるのだが……。ファンタジーでなければ書くことの出来ない世界と、それなくしては成立しないロマンスを、緊張感のある文体で描いた、短いながら読み応えのある作品だ。10年越しの片思いを成就させるべく、押しまくるラストの展開もかわいい。

佳作

騎士団長の娘であることを隠し、士官学校に入学、主席で卒業したセラは、晴れて騎士団に所属することに。父と兄がいる部隊は嫌だという願いは聞き届けられたが、なんと配属されたのは父の親友が騎士団長を勤める部隊で、セラの指導役に任命されたのは親同士が勝手に決めた許嫁のレオンだった! 素直じゃないセラと、不器用なレオン。互いの心がまったく読めない二人が勘違いを連発し、すれ違うロマンス。先の予想がつく王道展開ながら、二人のジタバタ感がかわいらしくて、目が離せなくなる。
女王陛下の宮殿で働くメイドのエイミーは、若き天才宮廷画家レイ・ローレンスの専属メイドに抜擢される。貴族の出身でもない、ちょっと風変わりな青年画家に対して、どう仕えるべきか、エイミーが模索し続けている頃、レイの師匠である著名画家の絵画の連続盗難事件が発生。警察はレイにも疑惑の目を向けるのだが……。宮廷の描写、メイドの仕事の様子、絵画の説明など、薀蓄が物語と自然に融合していて、完成度も高く、とにかく読んでいて楽しいロマンチックな絵画ミステリ。
果物を食べる吸血鬼と優しく賢い王。二人の出会いから、戦乱、そして別れまでを描いた美しい物語。キャラ数が多いが、それぞれ生き生きと描かれており、群像劇としても楽しめる。
発せられた音以外のもの、人でない存在の声から、人の心の声までが聞こえてしまうため、とんでもない騒音の中で生きてきた「聞き耳」の少年と、少女の姿をした山神様、そして田舎の山に住むさまざまな生命との交流を描く。能力ゆえに人とうまく交われない少年と、山中で孤独に暮らしていた神様。それぞれの成長、そしてほのかな愛情に心温まる連作短編集。
絵の勉強をしている女の子が、駄菓子屋を営む祖母のもとで過ごした夏休み。駄菓子屋に集まる子どもたち、夕暮れの神社、白いお狐さま、夏祭り。絵描きを目指す女の子の目に映る美しい情景と共に語られる、ひと夏の切ない恋の物語。
募集概要
ファンタジー書評家「三村美衣氏」&物書きのためのメディア「monokaki」とコラボしてお送りする 「次に読みたいファンタジーコンテスト」 面白いファンタジーとは何かを探求しつつ、新しいファンタジー作品をどんどん発掘していきます!
募集テーマ
第16回目のテーマは「恋愛ファンタジー」です。
・厨二病だと思っていた彼氏に、本当に異世界からの迎えがきてしまって!? ・魔女から受けた呪いを解く、唯一の方法。それは憎い兄の仇を、心から愛すること……。 ・勇者の仲間だけど、魔族の幹部に一目惚れしたので愛に生きることにしました。
「恋愛」の要素が入っていれば、どのような世界/時代設定のファンタジー小説でも応募可能です。 ページをめくる手が止まらなくなるような、ワクワクするファンタジー小説をお待ちしています。 また、あわせてエブリスタのメディアmonokakiにて、三村さんによる創作ハウツー「新しいファンタジーの教科書」を連載中! 第15回は「現実にはない障害が立ちはだかる 恋愛ファンタジーの極意」です。 「乗り越えるべき障害の盛り込み方とは?」「よりドラマティックにするために必要なキャラクターとは?」といった、具体的なお悩みに答えます。 めざせ、テンプレ脱出!ぜひこちらも参考にしてください。
講評者プロフィール
三村美衣 ファンタジー、SF、ライトノベルの書評家として、長年の経験を持ち、数々のファンタジー・SFの小説賞の審査員を歴任。 現在も、創元ファンタジイ新人賞の最終選考を務める。 第一線で活躍する中で、次世代のファンタジー作品の誕生を待ちわびている。 著書『ライトノベル☆めった斬り』(太田書房/共著)、『SFベスト201』(新書館/共著)など。 2018年10月より、monokakiにて、ファンタジー小説の具体的な書き方を指南する「新しいファンタジーの教科書」を連載。
スケジュール
・募集期間: 2019年12月2日(月)12:00:00 ~ 2020年2月2日(日)27: 59: 59 ・最終結果発表: 2020年4月中旬予定
賞
大賞 1作品 ・賞金5万円 ・三村美衣氏からの選評 準大賞 1作品 ・賞金3万円 ・三村美衣氏からの選評 入賞 1作品 ・賞金2万円 ・三村美衣氏からの選評 佳作 数作品 ・三村美衣氏からの選評 ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタ公式SNS等で配信、紹介等される可能性があります。
応募要項
・文字数は5,000文字以上 ・連載中の作品も応募OK! ・すでに完結している作品 並びに エブリスタ内の公式コンテスト及び他サービス等の投稿コンテストで落選した作品を、募集内容に沿うように再構成してご応募いただくことも可能です。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。

コンテストの注意事項(必読)