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三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第228回「山」
やはり登山を題材にした作品が多かったです。また、「山」というと「山岳信仰」なんて言葉も存在します。そのためか、怪異や不思議現象などをテーマにした作品も目立ちました。全体的には、「あと一歩」「惜しい」と感じる作品が多々。もう少し設定に厚みがあったり、描写が丁寧であればより良くなるだろうなという印象を多く抱きました。ぜひ一度、書いた作品に対してさらに深堀りするということをしてみてください。

大賞

全くタイプの違う2人が織りなす切ない純愛物語。「思わず零れてしまいそうな本音が、波音でかき消されてくれるかも」など、つぶさに感情を表す力が輝いています。主人公の葛藤が自分事のように感じられ、一つひとつの表現に心が揺さぶられました。2人の未来が明るいものでありますようにと願ってやみません。

準大賞

短編ながら展開を予想させず、最後の最後まで読者を楽しませてくれる作品です。コメディ要素はたっぷりあるのにしっかりとオチがついているところがグッド。ツッコミにも過剰さがなく程よい塩梅で書かれていて、とても読みやすくスルスルと頭に入ってきました。「質問をしたら答えてくれるやまびこ」という設定もユニークです。

入賞

パートナーとの衝突により家を飛び出し青森県へ向かった2人。ひょんなことから夜行バスで知り合い――?2人が打ち解けていく様子に心が温まります。また、どちらもキャラクターが立っていてやり取りが微笑ましいです。太宰治の要素が物語と上手く絡み合っているのも印象的。主人公達が今後どうなるのか、続きが読みたくなる作品でした。

佳作

学生に「山」盛りご飯を出してくれる定食屋の店主、いくら食べてもお腹いっぱいにならないという女子大学生。この2人を中心に展開するほっこり物語です。出てくる料理がどれもおいしそうに描かれていて、読んでいるとお腹が空いてきます。また、作品の雰囲気と女子大学生の朗らかな性格が相まって、温かい読後感を演出してくれました。
とあるバンドの熱烈なファンである主人公が、メンバーの言葉をきっかけにギターを始めようとする――。中・高校生ならではの甘酸っぱい葛藤を経て精神的に成長していく様子がフレッシュで、印象に残った作品でした。音楽をやっている方なら、始めた頃のワクワクとした気持ちを思い起こさせてくれそうです。
とあるパン屋の山型食パンがお気に入りの主人公が、同じく山型食パンを楽しみにしている男性と出会う。軽やかな文体で世界観に入り込みやすいです。主人公が抱く仕事への不満に対して、直接的な解決はしなくともガス抜きしてくれるような描写があります。働き方に疑問を持ったことがある方は、少しだけ心が軽くなるのではないでしょうか。
自分がこの時代に生まれていたらどうしただろう......そんな風に考えさせられる作品です。扱いが難しいテーマを巧みな文章力で書き切っていました。親が抱く気持ちと子供が抱く気持ちの違い、というのは現代にも通ずる題材かもしれません。また、大樹の目線があることで物語を俯瞰して読める点も作品の良さを際立たせていました。
死体を山に埋めに行った主人公は、道中妙に朗らかな男性と出会い......。「死体を山に埋めに行く」といった話はいくつかありましたが、その中でも設定や構成に工夫がみられ、読者を引き込む力があった作品です。また、空気感の演出がテクニカルで、終始不穏な雰囲気が漂っていて、ドキドキしながら読み進めることができました。

超短編賞

ネット時代を生き抜こうと試行錯誤する怪異。設定のユニークさが一際目立っていた作品です。会話のテンポが良く、怪異の性格がどこかかわいらしく、主人公のツッコミも的確で、短いながらも満足感がありました。冒頭に発せられる怪異の一言から一気に読者を引き込み、オチもしっかりと決まっていて、最初から最後まで楽しませてくれます。

続きが読みたい賞

該当なし

トンデモ賞

雪山で遭難しかけた主人公は、「雪女」と名乗るギャル達に出会い......アイディアが斬新で個性的です。そのアイディアを生かしきり、遭難しかけるという危機的なシチュエーションにも関わらず、クスッと笑える作品に仕上げられています。「こんな雪女なら会ってみたい」と思わせる、雪女達の底抜けに明るい性格も評価ポイントでした。

優秀作品

スケジュール
・応募期間:2024年8月14日(水) 12:00:00 ~ 2024年9月16日(月) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2024年11月上旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位20作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位20作品まであと一歩だった作品の中で応募期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! たった100文字の妄想でも気軽に参加できちゃう短編コンテスト、第228弾です。 今回のテーマは、「」です。 どこかに必ず「」の要素が登場する妄想を投稿してください。
・二人でタイムカプセルを埋めた三日後、親友が自殺した。私は一人、カプセルを埋めた山を登る――。 ・人気小説家の連載が山場を迎える最中、記憶喪失に!雑誌の売上げのためになんとかしろと無茶を言われて!? ・山神へ生贄に捧げられた少女は、神を喰って新たな山神となり、村へ帰る。すべては復讐のために――。
近年、登山は大人気レジャーの一つ。同時に世界各地で信仰の対象とされ、古くから人の心に根差した場所でもあります。 そんな「」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています! 過去の妄想コンテストはこちら
応募要項
・本コンテストの応募期間内に新規公開された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他社サービス等への重複応募が確認された場合、応募取消しになる場合があります。
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応募の辞退について
応募期間中であれば、作品管理から応募の辞退が可能です。(操作手順はこちら) 締切後の応募辞退は原則として出来ませんので、ご応募の際はご注意ください。

次回予告

次回、妄想コンテスト第229回のテーマは「ただいま」です。 本コンテストと平行する形で2024年8月28日(水)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第229回の応募期間内に新規公開してください。応募期間前に公開した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

超・妄想コンテスト