刹那と流星は、大学でも有名なバカップル。だが卒業を目前に控えた4年生のクリスマスに、流星は事故でこん睡状態に陥ってしまう。刹那は眠る恋人を看病する傍ら、無愛想で少し変わった上司の秋山のもと新社会人として働き始めた――。愛する恋人を健気に待ち続ける純愛ストーリー。

車に轢かれかけた明日香は、何者かに突き飛ばされ辛くも助かる。命の恩人はなんと、守護霊を名乗るとぼけた幽霊、ノゾムだった。ずっと見守っていたという彼をストーカー扱いする明日香だが、一緒に迷子の少年幽霊の面倒をみるうちに心を許し始めて――？一体ノゾムとは何者なのか？幽霊×女子高生の切ない物語。

恋人の彰を交通事故で失って悲しみに暮れる加奈は、心の隙間を埋めるように、彼が助けた黒猫を飼い始める。だが実はその黒猫には、死んだ彰が憑依していた。よくない男に目をつけられた加奈を守るため、彰は猫仲間と協力して加奈を守るために奔走する！猫になっても恋人を守る、ピュアラブストーリー。

軽いいじめのつもりで階段から突き落とされ大怪我を負い長期入院することになった来栖悠は、退屈すぎる病院生活に絶望していた。そんな彼に紹介されたのは、少女・リーナ。二人は徐々に親しくなっていくが、彼女の正体はロボットで……。届かない思いがもどかしい、人とロボットの恋物語。

会社員のあさひには、誰にも言えない秘密がある。それは、かつて親友とその家族を放火して殺した記憶。そして、平然と人を殺せるような良心の欠落した「自分」の存在。そんなある日、駅前のストリートピアノの音色に心奪われたあさひは、演奏者の男に声を掛けられた――。罪をめぐるラブサスペンス。

大阪に住む25歳の青崎健吾は、東京の大雪を伝えるニュースに一瞬映り込んだ女子高生が、7年前に亡くなった元カノのニーナであることに気づく。入院中の病院を飛び出し、ニュースの中継場所――地元・立川へやってきた健吾の前に、当時のままの姿のニーナが現れた。彼女の死因、そして正体は？泣ける青春ミステリー。

ある夏の夜。気が付くと幽体離脱していた大学生・早乙女優は、興味本位で夜の散歩に繰り出し、神社で幽霊の少女と出会う。記憶を失くし成仏できない彼女に、生きていることを隠して協力することにした優。しかし、一緒に過ごすうち、少しずつ彼女に惹かれていってしまい……。ひと夏の奇跡を描いた青春ラブ。

大学3回生の朔彦は、ゼミの付き合いでしぶしぶ合コンに参加することになり、そこで3歳年上の詩月と同い年の杏実と知り合う。合コンに【ノレなかった者同士の集い】として仲良くなった3人。しかし、いつしか関係が複雑化。さらに、詩月の奇病と巨大な影が交錯し――。三角関係の男女が織りなす青春恋愛小説。

笹川あまねは、骨折で入院中だというクラスの人気者、志賀丈にお見舞い色紙を渡すよう頼まれる。その訪問をきっかけに勉強の手伝いを頼まれ、彼と親交を深めたあまね。ところが学校に復帰した丈の様子を見て、あまねは重大な隠しごとに気付いてしまう――。ひねくれ少女と死にたがり少年の青春ドラマ。

センターに暮らす子供たちは、全て先生の言う通りに行動しなければならない。突然消えた子の行方を尋ねても、「幸せな場所に行った」とだけ聞かされる。そんな世界に疑問を抱き始めていた「18番」はある日、センターの外から来た少年、ユウに遭遇する……！隔離された謎の施設をめぐるミステリー。

兄を探して危険な砂漠地帯に足を踏み入れたイヴは、危ないところを”ライブドール”に救われる。ライブドールとは、かつて天才人形師によって作られた、美しく強い生きた人形。イヴは伝説の存在だと思っていた彼らと暫く一緒に暮らすことになり……？人形じみた人間と生きた人形が織り成す、歪で切ない物語。

1945年7月。17歳の兎澤は、3人の少年たちとともに、山口県周南市にある大津基地に配属された。彼らは島での訓練を経て、回天――黒い棺桶と呼ばれる人間魚雷に乗り込む搭乗員となる運命にあった。時代と国に翻弄された、少年少女たちのヒューマンドラマ。

英文学科に進学した大学生の桜井瑞希は、授業にバイト、そして医学部の彼氏と、いかにも“らしい”生活を送っている。ただ、その彼氏は、今は自宅に居候している同い年の従弟・藤畑蒼で……。大学卒業と共にひずんでいく2人の関係。終わりへのカウントダウンが始まる、「甘くない」ヒューマンドラマ。

時は大正。日本で母を亡くした5歳のエリカは、外は危険だからと屋敷に閉じ込められ、義理の伯母・オリヴィアから煙たがられ、どこにも居場所がなかった。そんなある日、彼女の前に、さまざまな噂が蠢く華族・壱倉家の尚尭子爵が現れた。激動の時代を生き抜いた、異国の血を引く少女の物語。

15日後に、隕石の衝突によって世界が終わることが確定した未来。田舎に住む少年・風間は、数年前に死んだ愛犬・アスカのことや、校長先生から最後に送られたルターの名言について考えてみる。こどものまま、地球と運命を共にすることになった少年少女たちの最後の日々を描く、オムニバス・ヒューマンドラマ。

私立高校の非常勤教師として働く長瀬麻里は、1学期の終業式を終え、帰路についていた。すると、橋の手すりの向こう側に立って、夕焼けを見上げる少女を目撃してしまう……！慌てて止めようとするが、少女は、この景色では自殺するにはまだ足りないと言って？無気力な教師と死にたがり少女が過ごした夏。