千堂

傑出した武将の軌跡

人の一生を描き切るのは容易な事ではない。まして誰もが知る名将ともなれば尚更である。本作の本多忠勝は重厚で鮮烈な一生を終えた。脇を固めた他の武将や女性達も煌めく個性を存分に発揮しており、戦国時代からその
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千堂

酒解ワールド

ハレとケガレ、彼岸と此方、あらゆる事象の境界は何処にあるのか、もしかするとそんなものは無いのかも… 日常をジワジワと浸食する酒解見習ワールドを堪能しました。
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千堂

怒濤

タイトルは本多忠勝のことではない。物語そのものの事である。主要登場人物だけではなく作中の全てのキャラクターが生命を得て躍動している。史実かフィクションかを瑣末な問題として蹴散らすこの勢いこそ時代小説の
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千堂

様々な魅力に富んだ意欲作

恋愛、政治、謀略、家族など様々な切り口で楽しめる中華な歴史ファンタジー。北方異民族と中原の長い相克関係についても良く考察されている。歴史好きでも、恋愛小説好きでも受け止めうる器を感じさせる作品です。
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千堂

様々な読者の嗜好に応えうる大作

 丁寧かつ美しい描写は八神氏の作品に共通した特長だが、今作はそれに加えて重層的な伏線に史実やファンタジー的な世界観が織り込められており、読んだ者の心を捕えて離さない。  テンポ良い展開に多くの伏線が連
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千堂

描写と設定の細かさに脱帽

 日常から目くるめくスィートな恋愛世界へ…と思いきや、意外すぎる展開へ。しかし丁寧な描写と筆力が物語を破綻させずにまとめ上げている!  リアリティとロマンスからドラマチックなどんでん返しへの絶妙なバラ
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千堂

遂に対峙する東西の両雄

戦国最強の誉れ高い二人の武将が相見える。己の義侠をとことん突き詰めた両雄の交錯は読者の心に熱い炎を灯すだろう。
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千堂

未知のジャンルの魅力

野球にそれ程詳しくない自分がこの作品を楽しめるのだろうかという心配は全くの杞憂に終わった。 作者の筆力は読み手の無知などお構いなしに物語を牽引していき、刑事物、家族愛が野球とのトロイカ体制で全体に疾走
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千堂

我が身を省みざるを得ない

現場に向かうとよく「この先生ね、ホモなんですよ」と要らざる情報を耳打ちしてくれる取引先がいる。「だから何だ」と言いたくなるが彼に悪気がないことは明白だ。 やるせない気持ちにはなるが、自分もかつて諸所の
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千堂

壮大で奥行きのある物語

 時代、伝奇、家族、友情、旅……彩り豊かな要素が詰め込まれながら冗長さはなく、まとまりを欠いていない。作者の底知れない筆力に感嘆させられる。  キャラクター一人一人の内面も精緻に表現されており、単純な
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千堂

益々壮大になる歴史絵巻

 巻を重ねるごとに、人物の個性は深みを増し、物語のスケールも大きくなって読むほどに没入させられてしまう。  武人たちは義侠心に溢れてひたすら熱く、家康、秀吉らの君主たちも懐の深さを感じさせる丁寧な描写
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千堂

静かな狂気が余韻を残す

 静かな寒村を淡々と描写する落ち着いた筆致。  後半に向かい徐々に加速する狂気。  解決し得ない尾を引くエンディングが素晴らしい。  ホラー好きにおすすめしたい作品。
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千堂

余韻が心に刻まれる

 歴史や伝奇ファンタジーなど様々な要素が盛り込まれた大作。それでいて冗長ではなく息もつかせぬアクションや細部にわたる心理描写で最後まで物語に引き込まれてしまう。  何を感じるかは人それぞれだろうが、確
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千堂

人間模様、堪能しました。

 筆者の職業と入念な下調べに基づくリアルな病院内描写、きめ細やかなキャラクター造形が秀逸な作品。  生き生きとした登場人物たちが作中で成長していく様子に胸打たれるものがある。  次回作にも期待大。
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千堂

疾風怒濤

各巻が血沸き肉踊る作品、回を重ねる毎に作者の筆力は増している。  虚構と史実の境界線上を縫うような展開は歴史小説の醍醐味。  先が楽しみでならないが、改めて冒頭から読み直したい気持ちにも駈られる。この
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千堂

後半への期待が高まる

歴史資料から題材を得た時代小説とは違う架空の設定を持つファンタジーテイストの時代物。  全編から漂う、儚く美しい叙情的な感性。これは作者の丁寧かつ精緻な筆力故か。  時代物要素、幻想的要素、暴力描写、
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千堂

日常の中に煌めきがある

現代日本、市井の日常を代理出席人というやや非日常的な視点から切り取った逸品。  主人公の過去、同僚やクライアント家族との関わりを通じ、感情の繊細な揺らぎを丁寧な筆で描き出しています。  心の襞の精緻な
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千堂

ど真ん中の時代小説

 学生のタイムトラベルは無い。 武将の女体化も無いし、ごっそり歴史の改変されるifも無い。 それらが悪いとは言わないが、些か食傷気味なのも事実。  変えようも無い歴史の大河の中で、可能な限り真摯に過去
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