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三行から参加できる 超・妄想コンテスト  第115回「言えなかった言葉」
今回のお題はそれ自体のテーマ性が強かったせいか、よく考え抜かれた深い作品が多く、選考も難航いたしました。とくに受賞~佳作は熾烈な争いだったと思います。読後、言えなかった言葉を大切な人に言いたくなるような物語が多く集まりました。

大賞(賞金3万円+選評)

主人公はここ最近“あること”に悩まされている。その相談のために大学時代の友人を家に招くが、友人曰く、どうやらネット上で密かに噂になっているある歌が関係ありそうで……。キャラが立っていて魅力的なホラーミステリーです。謎の提示の仕方や回収がスムーズなのでぐいぐい引き込まれました。このキャラクターで他の物語も読んでみたいです。

準大賞(賞金2万円+選評)

誰にも信じてもらえず気味悪がられてしまったため口に出さないようしていたが、未来予知が出来る主人公。彼女の予知は幸せを招くのか、それとも……。インパクトのある書き出しで物語に一気に引き込まれました。主人公の冷静な一人語りでどんどん物語がダークに転がっていき、息つく暇のないほどの読書タイムが味わえます。

入賞(賞金1万円+選評)

致死性の高い病気「細胞変異型壊死性口内炎」。有効な対策方法は「言えずに飲み込んだ言葉を吐き出す」ことで……。突飛な設定をディティールの細かい文章ですんなりと読ませる力量に驚かされました。互いを思いやる母と娘の姿に胸を打たれます。

佳作

主人公の目線から見える人物や世界が鮮明に描かれていて、特にカーテンに包まれたシーンでは主人公の鼓動まで感じるようでした。普段はこどもっぽい渡良瀬のギャップにドキドキしつつも、そこに含まれた意味に切なさも感じる、青春の1ページを見事に切り取った作品でした。
主人公がふと感じた違和感。それはとある言葉に対してのものだったが……。何の言葉がなくなったかはすぐにわかりますが、途中で現れるあるキャラクターにかなりの存在感とインパクトがあり、ゾクッとさせられました。
ゼミの飲み会で声をかけられたことをきっかけに、よく話すようになった彼は……。康之の大言壮語ぶりと痛々しさ。いかにも身近にいそうな彼のキャラクターにハラハラさせられました。最後のビターなラストも印象に残ります。
主人公は、出先でばったり高校時代の部活仲間に出会った。文芸部で共に小説を書いていた二人だったが、相手の様子はすっかり変わってしまっていて……。小説を書くということに対して真摯に向き合った良作です。ほろ苦くも吹っ切れたラストが独特の後味を残していきます。
一晩で町じゅうを埋め尽くした灰色の“言葉”たち。どうやら世界のいたるところで同じ現象が起こっているらしい。この言葉は、いったいなんなのか……。ファンタジーな設定を使い、テーマに真正面からぶつかった作品です。ほろ苦い青春の1ページを爽やかに描ききりました。
記憶を失ってしまった主人公は夫だという人と過ごす。しかし、どこか違和感があり……。記憶のない状態から、読者も一緒に状況を確認しつつ進行する構成がスリリングでした。エンタメ性が高い物語です。

超短編賞

大雑把でがさつな妻への不満を、今日こそはぶつけてやるぞと意気込む主人公だったが……。短い物語の中にしっかりと緩急があり、主人公の愛が伝わりました。ちょっとした仕返しにクスリと笑えますが、最後はジンとくる物語です。

続きが読みたい賞

該当なし

トンデモ賞

該当なし

優秀作品

14分 (7,908文字)

14分 (7,999文字)

青春 完結
13分 (7,562文字)
スケジュール
・募集期間: 2019年11月27日(水) 12:00:00 ~ 2020年1月5日(日) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2020年2月中旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位30作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位30作品まであと一歩だった作品の中で募集期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! 三行だけでも中編小説でも、妄想を炸裂させた文章ならなんでも応募できるコンテスト、 第115弾です。 今回のテーマは、「言えなかった言葉」です。 どこかに必ず「言えなかった言葉」が登場する妄想を投稿してください。
・魔女の呪いで言葉を失った姫。その呪いが解けた時、最も言いたかった一言とは? ・ずっと親の言う通りのいい子でいた。だけど今日、初めて本当の気持ちを伝えるんだ。 ・別れた恋人にもう一度告白しようと決意したのに、実はすでに結婚していて…… ・親友に言いたい、言った方がいい。でもなかなか言えない……鼻毛出てるよの一言が!
タイミングを逃すと、言いにくくなってしまう一言ってありますよね。 そんな「言えなかった言葉」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています! 過去の妄想コンテストはこちら
応募要項
・本コンテストの募集期間内に新規投稿された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、募集期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。
注意事項
選評の送付や書籍化の打診は、エブリスタに登録されたメールアドレス宛にご連絡いたします。迷惑メール防止の為にドメイン指定受信の設定をされている場合、メールが正しく届かないことがございますので、「@estar.jp」を受信できるよう設定して下さい。

次回予告

次回、妄想コンテスト第116回のテーマは「マフラー」です。 本コンテストと平行する形で2019年12月11日(水)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第116回の募集期間内に新規投稿してください。募集期間前に投稿した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

超・妄想コンテスト