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三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第168回「猫」
 猫は人間にとって最も身近な動物のひとつ。ペットとしても犬と人気を二分するだけに、今回は応募数も多く、様々な角度から猫の魅力やエピソードが描かれていました。また事前に「猫が登場しなくてもいい」とお伝えしていたからか、意外な発想で驚かせてくれる作品も目立ち、皆様の妄想力に驚かされるばかりです。  アイデアは様々でしたが、やはりというべきか今回は総じて“ほっこり”や“癒し”を与えてくれる作品が多く、受賞作もその傾向が強くなったように思います。

大賞(賞金3万円+選評)

一人の少女と、彼女の一番のお友達になったしゃべる黒猫のぬいぐるみが過ごす、一生の物語。いつでも主人公のそばにいて味方でいてくれる、純粋無垢なクロがとにかく愛おしい。そんなクロを生涯大切にし続けた主人公との深い絆な胸を打ちます。二人が迎える人生の最期は、涙なしには読めませんでした。

準大賞(賞金2万円+選評)

大の猫好きで、猫グッズの収集家でもある主人公のもとに掛かってきた一本の電話。なんでも、「今までにない猫家電」を売る店があるというのだが? アイデアがとにかく斬新で面白いです。それぞれの家電と猫の特性をうまく組み合わせてあり、テンポの良さも相まって終始笑いながら読ませてもらいました。オチも見事で、現代落語を彷彿とさせる一作です。

入賞(賞金1万円+選評)

通学路にできた雑貨店で素敵な髪飾りを見つけたけれど、お金が足りない。そんなトモカに、店長がある提案をして――。読みやすく、児童書のような雰囲気が素敵です。頑張り屋な主人公を応援したくなりますし、不思議な雑貨店とその店主のミステリアスさも魅力的でした。ラストはちょっとせつなくも味わい深く、余韻が尾を引きました。

佳作

猫とその飼育に必要なものを月額料金で提供し、猫の交換もできるサービス。SNS上には猫好きの批難が溢れ、主人公もそれに同調するが……。サブスクサービスの溢れる昨今、設定だけでなくその反応も含めリアリティがあります。一側面だけを見て誰かを叩くSNS文化への警鐘と、猫というテーマをうまく絡ませており、舌を巻きました。読んでいてドキッとさせられる人もいるのではないでしょうか。
ねこ専門画家として一定の認知度はあるものの、停滞気味の主人公。そんな彼の家を突如訪れたのは、8年ぶりに会う甥っ子達で? 兄弟の純粋さが愛おしく、心が温かくなります。その姿に奮い立ち、停滞していた主人公が殻を破る展開も明快で親しみやすい。優しく前向きな気持ちをくれる作品でした。
とある猫カフェの備品である猫じゃらし。彼(?)には、天敵とも言える猫がいた。有名なフレーズをオマージュしつつも、まさかの主人公にどんな作品が始まるのか、興味を引かれる書き出しです。発想は一発ネタのようですが、ストーリーは落ち着いていて読み応えがあり、そのギャップも魅力的。ちょっとツンデレな猫じゃらしがかわいくて、ほっこりしました。
活動時間が合わずすれ違っていく夫婦。そんなある日、夫が書いた一枚のメモ書きに、妻の字で追記されていて……? 猫の時刻表というアイデアと、それを通した夫婦の気持ちや関係の変化が上手に掛け合わされていました。時刻表に記された謎の真相にも、くすりと笑みがこぼれます。明るくさわやかな読後感が心地良かったです。
駅のホームで見知らぬ女性に声を掛けられた主人公。何を言うかと思えば、「冥土の土産」を聞いてほしい!? 猫になるため死にたい女性と、それを止めようとする主人公の噛み合わないやりとりがテンポよく、くすりと笑えます。女性の真意が判明する後半との落差も際立っており、ぞわりと背筋が粟立ちました。それだけにラスト1Pは蛇足感があり、惜しいと感じました。

超短編賞

喫茶店と猫の組み合わせは多かったですが、コーヒーが猫に変身するという発想には驚かされました。情景描写が上手く、皿の上で猫と戯れたり、猫がミルクを飲んで色が変わっていく様子が映像としてありありと想像できます。まるでオシャレなCMを観ているようでした。ぜひこのお店で、癒しのひと時を味わってみたいです。

続きが読みたい賞

人には見えないものが見える主人公の元に持ち込まれた、曰く付きの掛け軸。なんでも、描かれた猫が夜毎絵から抜け出し悪戯をするそうで? 気だるげな主人公と厄介ごとを持ち込む友人の黄金バランスで、物語にうまく引き込んでくれます。猫が動き出した経緯はやるせないですが、主人公の言葉に共感させられ、ラストはほっこり和みました。ぜひシリーズで読んでみたいです。

トンデモ賞

授業中の教室に突如現れた猫。それは優等生なお嬢様が被っている猫だった!? “猫を被る”という慣用句ひとひねり加えた設定が面白いです。ドタバタでコミカルな内容ですが、被った猫が逃げ出し素が出てもお互い様、という寛容さや、自分に合った猫をみつけることも大切、というメッセージ性も感じました。スピード感のあるラストも微笑ましく、くすりと笑えます。

優秀作品

スケジュール
・応募期間:2022年2月9日(水) 12:00:00 ~ 2022年3月13日(日) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2022年5月上旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位30作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位30作品まであと一歩だった作品の中で応募期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! たった100文字の妄想でも気軽に参加できちゃう短編コンテスト、第168弾です。 今回のテーマは、「」です。 どこかに必ず「」の要素が登場する妄想を投稿してください。
・野良猫にエサをあげていたら、猫集会に連れてこられ、人語を喋るボス猫に頼み事をされて? ・ある日、おっさん上司に猫耳が生えていた。が、誰もツッコまない。俺にしか見えてないのか!? ・友人が拾った猫を飼い始めたというので見に行くと、とても猫には見えないおぞましい何かがいて……。
2月22日は猫の日。以前「猫が登場する物語」を募集しましたが、今回は例文の通り、猫が登場していなくてもOK! そんな「」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています!
応募要項
・本コンテストの応募期間内に新規公開された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他サービス等に応募中、または過去に受賞したことのある作品はご応募いただけません。
メールアドレスの受信設定について
選評の送付や書籍化の打診は、エブリスタに登録されたメールアドレス宛にご連絡いたします。迷惑メール防止の為にドメイン指定受信の設定をされている場合、メールが正しく届かないことがございますので、「@estar.jp」を受信できるよう設定して下さい。
応募の辞退について
応募期間中であれば、作品管理から応募の辞退が可能です。(操作手順はこちら) 締切後の応募辞退は原則として出来ませんので、ご応募の際はご注意ください。

次回予告

次回、妄想コンテスト第169回のテーマは「卒業」です。 本コンテストと平行する形で2022年2月22日(火)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第169回の応募期間内に新規投稿してください。応募期間前に投稿した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

超・妄想コンテスト