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三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第153回「おやすみ」
 人を眠りに誘うための挨拶であり、時に永遠の別れを意味する「おやすみ」という言葉をテーマに、趣向を凝らした作品が寄せられました。前者の場合はラブロマンスからファミリーコメディ、後者であればミステリやホラーなど、テーマ性が異なる内容に仕上げられていたのが印象的です。  また休日の意味でお題を使った作品も多く、こちらはより発想力に富んだ内容に目を引かれました。

大賞(賞金3万円+選評)

どうしても一人で眠りたくない夏のある日、主人公は無料の「添い寝屋」に依頼をして――。女子高生が添い寝屋を利用するという導入に興味を引かれ、その理由にも共感できました。成長と共に世界が拡がる過程で、似た経験をした人も多いのではないでしょうか。そんな思春期の傷に、添い寝という形で寄り添うヒナという存在が、やわらかくも印象的でした。ぜひシリーズで読んでみたいお話です。

準大賞(賞金2万円+選評)

眠れない夜の話し相手になるサービス「おやすみテレフォン」。そこでバイトをする主人公の元にかかってきたのは、父からの電話で――。複雑な家庭環境で育ち、家族の元を離れた娘と、娘の味方になれなかった父、それぞれの葛藤が丁寧に綴られていました。父と娘、それぞれのやりきれない想いが胸を打ちます。いつか親子が笑って話せる日がくることを願い、エールを贈りたくなりました。

入賞(賞金1万円+選評)

引っ越しで離れ離れになる高校生カップル。二人は「明晰夢」でデートすることを画策するが? 突拍子もないアイデアと、それを実現するために努力する二人の姿が、いじらしくも眩しいです。夢でデートするために相手を想う気持ちが絆を深め、取った行動こそがある種のデートなのかもしれません。さわやかで胸がきゅんとする、青春恋愛ストーリーでした。

佳作

政略結婚で会ったこともない男性に嫁ぐ主人公。しかし多忙な彼は顔すら見せず、いきなり別居が始まり……。奔放で読書好きな主人公、その婚約者ともにキャラクターが立っています。出会いのシーンには胸がときめきました。乙女要素のなかへ盛り込まれたコメディ要素も良いスパイスになっています。この二人のこれからもぜひ読んでみたいです。
荒廃した世界から未来へ逃れるために作り出されたタイムマシン。しかし、それを稼働させるにはある問題があって……。戦火の中で平和な世界を夢見た人々と、向かった未来での結末がやるせなく、ラストシーンの物悲しさが心に残ります。一方で主人公2人の愛と絆は一際眩しく、鮮やかな輝きを放っていたのも印象的でした。
彼氏にフラれ、理想の恋人と過ごせるVRサービスに手を出す主人公。その魅力にのめり込んでいくが――? 仮想現実に傾倒していく主人公に不思議と嫌悪感は湧かず、純粋に楽しむ様子が伝わってきて笑みがこぼれます。こんな幸せもアリかもと思わせられました。ラストは意外な結末で、えー!?と声を上げてしまいました。
敬愛する育て親の死を受け入れられずもがき苦しむ主人公は、幼なじみとの交流をきっかけに大切なことを思い出していく――。練り込まれた物語に圧倒されました。美しく神秘的な死生観も、作品の世界観を際立たせています。ラストの「おやすみなさい」は温かくも、明日への一歩を踏み出す力強さに溢れていました。
眠れない夜、少年は祖母の話す数々の小話に心惹かれ、癒されていく。テンポよく綴られる、ちょっと怖いようでおもしろい小話集。イラストで挟まれるツッコミが絶妙で何度も笑わされました。予想外のラストには驚かされつつも、温かい気持ちになれます。

超短編賞

超短編。謎の二人組に労働を強要される男性。はたして彼の正体は……? ホラー調の導入からは予想もできないオチに笑わされ、「どんな店だ」とツッコミを入れたくなってしまいました。不思議なショップの営業実績が気になるところです。

続きが読みたい賞

該当なし

トンデモ賞

オリンピックの影響で休日が変動する特別措置。これに最も傷ついたのは、新品の卓上カレンダーだった? 突然コテコテの関西弁で喋りだすカレンダーと、彼に軽妙なツッコミを入れていく主人公の会話のテンポが絶妙で、まるで漫才コンビのようでした。主人公にもカレンダーにも不思議な愛嬌があり、最初から最後まで楽しく読めました。

優秀作品

青春 完結
12分 (6,786文字)
スケジュール
・応募期間:2021年6月23日(水) 12:00:00 ~ 2021年7月25日(日) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2021年9月中旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位30作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位30作品まであと一歩だった作品の中で応募期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! たった100文字の妄想でも気軽に参加できちゃう短編コンテスト、第153弾です。 今回のテーマは、「おやすみ」です。 どこかに必ず「おやすみ」の要素が登場する妄想を投稿してください。
・うつ病を患い仕事を休職した夫に、妻は「人生のお休みだ」と笑いかけた。 ・彼女が出来た夜の通話、眠いけどおやすみを言い出せない。それは相手も同じのようで? ・登山中に山小屋で一休みし、先客と談笑。帰宅後、その先客が逃走中の殺人犯として報道されていた……。
忙しない現代社会、しっかりおやすみをとりながら生き抜いていきたいものです。 そんな「おやすみ」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています! 過去の妄想コンテストはこちら
応募要項
・本コンテストの応募期間内に新規投稿された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他サービス等に応募中の作品はご応募いただけません。
注意事項
選評の送付や書籍化の打診は、エブリスタに登録されたメールアドレス宛にご連絡いたします。迷惑メール防止の為にドメイン指定受信の設定をされている場合、メールが正しく届かないことがございますので、「@estar.jp」を受信できるよう設定して下さい。

次回予告

次回、妄想コンテスト第154回のテーマは「夕立」です。 本コンテストと平行する形で2021年7月14日(水)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第154回の応募期間内に新規投稿してください。応募期間前に投稿した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

超・妄想コンテスト