勇者軍の参謀・見た目30代半ば（実は90歳手前）のハルと、魔王軍司令官・見た目は美少年のアルノ（200歳以上）は長い間戦い続けていた。彼らはそれぞれの種族の命運を背負っている宿敵同士でありながら、実は飲み仲間でもあった。2人は中立都市にある居酒屋で顔を突き合わせ、お互いに罵り合い愚痴りあいながらも楽しげに飲んでいるのだった。そして彼らを中心に、時代も人も大きく動いていく――。異色の仲良し喧嘩ファンタジー！

最強の悪魔の一角と謳われるレンは、禁忌である殺神を犯し追われる身となった。そして秘めた目的を成し遂げるため、悪魔であることを捨て、何になるかもわからない転生を行う。そして彼は、死んだばかりの少年に乗り移ったが、その身体では能力に制限がかかってしまう。弱体化したレンに悪魔や神族たちによる襲撃が繰り返されるが、レンは強い意志でそれを退けていく――。悪魔も神も人も敵に回し、運命と戦うアンチヒーローファンタジー。

辺境伯の3男坊・ヴィクトルは、実は大賢者の生まれ変わりである。前世で仕事中毒だったため、スローライフを送ろうと無能を装うが、それが災いして放り出される。それでも前世の知恵を活かし、魔物を倒して食らうことで強くなっていく。その力で暗黒龍を倒すと、龍は美少女の姿になって彼をマスターと慕うようになる。そして彼女の口から世界の真実が語られ、それは新しい始まりになるのだった――。最強賢者の大冒険！

近未来、人類は資源を失った地球を捨て、宇宙に進出していた。しかし、とある新しい素材に適合できない人間は宇宙に出られず、ゆっくりと崩壊をしている地球に取り残されることになっていた。そんな星の離島「海側町」に、モーニング専門の喫茶店がある。その店主・悟郎と、常連の亜美はそこで穏やかな日々を過ごしている。店での人々の心の交流と食事を中心に、物語は綴られていく――。滅びゆく世界の中で語られていく、優しい恋愛物語。

高校1年生の奏汰は、年上の朱音に恋をした。朱音は始め、奏汰を警戒していたが、戸惑いながらも二人の距離は近づいていく。しかし、ある日の出来事から、二人の心はすれ違いはじめ、奏汰の転校により、それは決定的なものになってしまう――。そして時が過ぎ、社会人として日々を過ごす朱音は、奏汰との事を後悔する夢を見ていた。奏汰もそれは同じで、ある時奏汰は意を決して朱音の電話を鳴らした――。不器用な二人の純愛物語。

ある朝、ノイマン家婦人である21歳のゲルダが目を覚ますと、自分の前世を思い出した。かつて自分は夢を持って働き続けた、25歳の息子がいる母親だったのだ。夫のラファエルは、愛人のアネットと不逞を続けているクズ男だった。ゲルダは自分を蔑ろにしてきたラファエルと彼の実家、そしてアネットらへの反撃を開始、そして離縁届を叩きつけ、自分の道を歩き始めるのだった……。前世の知識で無双する痛快ヒロインストーリー。

茜は27歳で突然彼氏に裏切られたことから男性不信になり、仕事一筋に生きると誓ったまま35歳になっていた。しかしキャリアを積んで出世はしているものの、振られたときの悪夢を見てしまうし、男が若い女に視線がいくのが気にかかりはじめていた。ある日、突然の激痛で病院に運ばれたことをきっかけにして、少しずつ人生観が変わり始める。そして実は、彼女を見守っている男がいて――。愛を探すキャリアウーマンの恋愛物語。

1999年、人工島『新東京』で、武装テログループがビルを占拠、そこに突入したSATの2個小隊が全滅した。24歳の私立探偵・六堂と一緒に働くことになっていた女性・恵もそこで殺されていた。その事件には大きな謎が残っており、六堂はロサンゼルスからやってきた刑事・ジーナと共に真実を求めて捜査を始める。その裏には巨大な組織が絡む陰謀があった――。非日常渦巻く世界で繰り広げられる、バイオレンス・アクション。

蓮は、絵が好きだが幼い頃の挫折からあまり描かなくなっていた。ある日、蓮は鯨臥という男に出会う。彼は「空を泳ぐ鯨」の話をし、それが見てみたいかと問いかけてくる。蓮はそれに同意して、一緒に鯨を呼ぶための「夢の欠片」を集めることになり、そのために、友人たちに話を聞いていく。その過程で、自分も失くした夢を思い出していくが、しかし蓮らに夢を話した者は夢を失っていた――。空を飛ぶ鯨とは一体何なのか？青春幻想物語。

青年はとある大きな島国の最北端の岬に立つ灯台で、10年以上管理人をしていた。長い間平穏な日々の中で、大雪の日に小舟が向かってくるのが見えた。そこにはおよそ10歳の少女が乗っており、青年は彼女を助けて、一緒に暮らすことになる。彼女は次第に、自分の身の上を話すようになり、青年と打ち解けていくが、ある時銃殺されてしまう。その背景には50年前に起きた事件があった――。真実を求めて彷徨う、救済のドラマ。

部員が2人だけの写真部で、井辻が文化祭のために依頼された脚本を書いていると、唯一の後輩である梓に手紙を渡される。それは、学内の有名人で、アクアリウムに恋をしている完璧な美少女である、霧からのものだった。井辻は彼女に振り回され、日々を過ごしている――。それはきらびやかな夏の1ページに見えるが、実は彼ら、彼女らは「感情の欠如」と、それによる「自殺」という不可解な現象に追われていた……。青春恋愛ミステリー。

只野仁は老女を助けてトラックに轢かれて命を落としてしまうが、タイミングの良さと魂が善性寄りな点を評価され、神様に頼まれ、現代日本を守護するため、戦国時代に転生してそこから日本を強くする役割を担う。仁はチート能力を駆使し、百地三太夫や島左近らを配下にし、村に畑を作り畜産をし準備を固め、戦略と戦術を駆使し国盗りの準備を進める。そして青龍偃月刀を手にして戦場を駆けていく――。タイムスリップ戦国ロマン！

油が多様な金属に染み込む蒸気機関の発達した世界のある街に、優しい雰囲気の女性・ウノが1人で切り盛りし、こだわりの紅茶を入れるカフェがある。そこには記述士のナギサ、工房に勤めるコルら、様々な人々が集っていた。ある日、街に気球が落下しそうになる危機が訪れ、ナギサらは皆で力を合わせて悲劇を回避した。それをきっかけに、彼らの運命は動き始めるのだった――。熱き人々によって語られるスチームパンクファンタジア。

国際秩序が崩壊し、テロと暴動が頻発するようになり、世界は理念なき戦乱に包まれていた。そんな不穏な時代の中、アメリカ合衆国の兵士・アレン大尉は国家間合同パーティーに参加し、その場にそぐわない出で立ちの不遜な男と世界のあり方についての言葉を交わす。一方、社会の最底辺で生きる子どもたちが集う施設で、絶望の縁にいる少女のところに、そこにあった歪んだ秩序を壊す少年が現れた――。混迷する時代の中で戦う者たちの群像SF。

一人旅をしている其田は、港町でありながら繁華街のような処で、黒い着物を着た、不気味で不可思議な雰囲気を纏った女と出会う。その女と会話が始まり、彼女の博識と話の面白さに、其田はどんどんと引き込まれていく。そして彼女は「本題に入りましょう。」と丑の刻参りについての薀蓄の披露を始める。そうして彼女の語りによる、ある不幸な女性の物語が始まり、それが終わる時にある事実がわかる――。幻想と闇の中で、人の心が語られる恐怖譚。

公爵令息のエマニュエルは、自分の犯した罪により婚約していた王子に婚約破棄された。王子の横にはもう、異世界から召喚された『救世の神子』がいて、元には戻れない。エマニュエルは国外追放を言い渡されてしまい、ひとりでは生きていけないと嘆いていると、従者のケイトが現れ、二人で旅をすることになった、二人は旅の中で絆を深め、そして次第に異世界が関わるこの世の謎に迫っていく――。悪役令息と従者のコメディ冒険BL。

その指ひとつで、言葉が突き刺さり、砕ける――。考えさせられるイラスト。

明るく優しい月光が、二人の愛を見守る――。神秘的な美麗イラスト！