つぶやき一覧

 8月に入って短編小説を2つ書いたのだけれど、どちらも「なろう」にしか投稿していない。エブリスタ上には投下していない。  なぜって、その2つは、RPG風ファンタジー世界を舞台にしたコメディ作品で、そういう作品が珍しいエブリスタには向いていない予感がするからだ。  たとえば、今のところエブリスタに投稿済みの長編では唯一の話になる「最後の龍、最後の旅」 https://estar.jp/novels/25791569  この作品は、7月末から今
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https://estar.jp/novels/25815282 公式コンテスト「暗闇の中で」に応募してみたところ、優秀作の端っこに選ばれていた……けど、エブリスタの選定基準がよくわからない。 「暗闇の中のエスコート」は、暗闇というシチュエーションを利用して叙述トリックを仕掛けてみた一品であるけれど、お世辞にも完成度が高いとは言えない。応募したあとで、微妙に後悔してしまった作品である。なんでこれが選ばれちゃうかな。  選定基準がわからないと
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 漫画家の三浦建太朗氏が亡くなられた。まだ54歳だった。  漫画読みの人には「ベルセルクの作者」といったら、わかるだろうか。  何か言わなければいけないと思ってキーボードに向かっているけれど、いったい何から話せばいいのだろう。  00年代の前半、私は企画立案能力の優秀さで頭角を現し、それなりに知られる存在ではあった。  その当時、お話ができた漫画家や小説家、ライターはたくさんいた。その中には、三浦氏がいた。  私は、一度だけ三浦氏にスタッフとして誘われたことがある。三浦氏からも気に入られていたし、何より、私はベルセルクのファンだった。  私が立案した物語の多くはダークファンタジーだったが、
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「誰もルールを覚えたくない」  これは知人のゲームデザイナーの言葉だけど、痛い真実を突いている。  新しいゲームで遊ぶには、ユーザーはそのゲームのルールを覚えなければいけない。囲碁将棋、対戦格闘、RPG、なんでもそう。  身もふたもない話をするとルールを覚えるのは「面倒くさい」  だから、覚えることが少なくて済む「続編」「ヒット作の類似品」のゲームを作った方が、メーカーは安心して商売ができるのだ。  物語も同じことがいえる。  新しい物語を読むとき、読者は登場人物や背景設定を覚えなくてはいけない。現代が舞台ならともかく、SFやファンタジーだと背景設定の理解が非常に面倒だ。  映像で説明を補える
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https://estar.jp/novels/25791569  5月11日の午後に投稿する分で完結。  私が作る物語は、たいてい古典的な物語に元ネタがある。「最後の龍」の元ネタは、絵本の「100万回生きたねこ」と、ペルシャの説話集「千夜一夜物語」の二つ。  ざっくりとした粗筋をいうと「無敵で不死身の怪物が、一人の無力な少年の無償の愛を受けて、怪物ではなくなるお話」である。  実は遡ること2004年の段階で初期の構想はできていたものの、
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 地の文の美しさ。  私が小説を読むときに重視するのはコレ。小説が明確に他の表現手段より優れているのは、文章そのものの持つ美しさだと思う。  アメリカの小説家トルーマン・カポーティの小説「ミリアム」とか「夢を売る女」とか、美しい表現の宝庫で、何度も読む価値があると思う。  しかし残念ながら、地の文の美しい文章というのは才能と経験がものをいう。そして困ったことに、文体で読ませることができるほどの小説家がいても、そういう人は、だいたい今の時代では「売れない」のだった。  もちろん小説という表現手段の優れている点はたくさんある。たとえば、心理描写がやりやすいとか、読者の想像の余地を多くとれるとか。
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 良い物語は、正しく矛盾していなければならない。  これは私の創作に関する座右の銘だ。 「正しく矛盾する」とは何かと思うだろうけれど、物語を面白くしようと努めれば、必然的に、お話には矛盾が生まれる。  娯楽小説の一大勢力である「推理小説」なんかは、正しい矛盾の宝庫だ。  たとえば「密室殺人」 「密室」なのに「殺人事件」が起きてしまった。これは矛盾である。矛盾しているからこそ、読者は引きつけられる。  物語の主人公の役目は、この矛盾に立ち向かうことである。推理小説であれば、名探偵が現れて密室の謎を解き、犯人を捕まえる。矛盾の解決が鮮やかであれば、読者は満足して本を閉じるだろう。  ちょっと前
https://estar.jp/novels/25808381 公式コンテスト「うそつき」に応募するために掌編小説を作ってみた。 今まで私が公開した小説にはほとんど読者がついた試しがない。今回もどうせ2、3人しか読まないだろうと思っていたのだけれど、意外にも読者数は多く、嬉しい誤算だった。 「エブリスタ」に限ったことではないけれど、SNS創作サイトでは、短編でも良いから継続して作品を発表し続けてリピーターを増やすのが大切だと聞く。固定読者が
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 世の中には、どうしようもないことがある。 「運命」とは陳腐な呼び方だけれど、長く生きていると、そうとしか思えない、人間の因果のようなものを感じることがある。  運命と呼ばれるものの本体は、実は、人間が持っている「夢」とか「希望」である。  誰だって、好きなものには近づこうとする。  嫌いなものからは遠ざかろうとする。  ある人が、何か希少価値のある特技をもっていたとする。  そして、その得技を活用できる仕事が好きで、そこに夢や希望を見いだせば、その人は幸福になれるだろう。  だが逆ならば――  つまり、自分の特技に自分で価値を発見できず、その特技を活用できない仕事を選んでしまえば、その
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 先日、小説家の年収は200万円未満という話をしたのだけれど、これに少し関係のある余談があるので、ここに書く。  この業界にあこがれる人はとにかく数が多い。  収入に関して勘違いしている人も、当然のごとく、多い。  その結果、あまり望ましくない「副業」をしている人々が跋扈する。  その副業とは「詐欺」と呼ばれるものである。  ありがちな手口としては、作家志望者に声をかけ「君を出版社に売り込んであげる!」などと、甘い言葉をかけておいて、次に「そのために工作資金が必要だ! XX万円出して!」と要求する。  志望者が妙齢の女性だったら別の行為を要求してくる。  実にありふれた手口なんだけど、プロ
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 年収200万円未満。  これは何の金額かというと、フリーのライターとか、専業小説家の「ありがち」な年収だ。  小説を書いたらそれが映像化(アニメ化とか映画化とか)されて、大儲け……などという展開を夢見る人は多いだろうけど、現実の収入はそんなものである。  かつて私が業界にいたとき、小説家志望者から相談を受けることが時々あったのだけれど、そこで私が最初に口にするのは、この「年収200万円未満」という言葉だった。  文筆業がお金にならないのは今に始まったことではない。ずっと前からそんなものである。将来においても、そうだろう。  それでもなお、アナタは小説家になりたいか? これがプロを目指す人に問
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私は変な特技がある。条件が揃えば、未来のことが、かなり具体的にわかるのだ。 この特技の使い方に気がついたのは90年代半ばごろ。コミックマーケットの会場で遭遇した漫画家に、何を書けば成功者になれるのかを提案して、それが上手く行ったのが発端。 私自身は業界の末端にいる、まさしくありふれたフリーライターに過ぎなかったが、この特技は強烈で、漫画はおろかライトノベルも一般小説もハリウッド映画も、正しい立案で成功に導くことができた。 ただし――まったくの異形の能力である。 私は予言めいた発言をするけれど、結果しかわからない。「原稿用紙に手を触れただけ」「顔をみただけ」で書き手の才能に気がつくほど鋭敏なの
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  小説とは、それを読んだ人の心に何かを残すことができなければ失敗作である……誰かがそんなこと言っていた。  良い小説は、読者の心を揺さぶる。  読む前と後で、世界の見方が変わる。  その後に抱く感情が後悔であったとしても、それは小説の失敗とはいえない。  果たして、私が創作する小説の中に、人の人生を変えてしまうものがあるかどうか。  ――そして何より、変わってしまった他人の人生が、私から見て望ましいものでありうるのか。  そこに、私の希望と絶望がある。
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https://estar.jp/novels/25791569 話が長すぎるので、途中に「ここまでのあらすじ」を付け加えた……んだけど、途中の一ページだけを新たに書き加えて、そのページだけ未公開にするってことは、エブリスタの仕様上できないことみたい。 編集中にふと確認したら、あらすじのページからあとの全ページが未公開の状態に戻ってしまっていた。 先に全部の文章をローカルで書いてから書き加えるべきだったか。