紅屋楓

夢か現か、癖になる。

拝読いたしました。 兄との逃避行ですが、冒頭の「私は多分五歳である」~兄の正体・あの日々は実際にあったことなのか等。 作品全体を不確かさが包んでおり、なんとも言い表し難い感情が渦巻きます。 またスニー
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紅屋楓

物語の幕開け

第1幕、ようやく読了いたしました。 以前のレビューでも書いた記憶がありますが、転生を繰り返す度に巡り会う男女という設定が、まず好みです。 設定は色々と異なりますが、ふと恩田陸先生の『ライオンハート』を
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紅屋楓

日常には非日常が潜んでいる。

他者と同じ日常をこなし、生きる人々はその実、内面に非日常を潜めている。 ネットや町の人々の口の端にのぼる人狼騒ぎ、言霊をもつ少年。自らの能力に苦悩する異能者たちを常世は斬るが、一方で異能者たちは異能を
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紅屋楓

至極の愛憎劇

悲恋というにはあまりにも多くの感情が渦巻く良作でした。題材もキャラクターもストーリー展開、結末に至るまで美しく、儚い。 一度目は切なくも幸せに見えました。 しかし二度目では、幸せの見方が変わってくる。
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紅屋楓

豊かに綴られる命の物語

あらかじめ自分の寿命を把握して生きる、近未来・日本。人々は寿命の長さにより短命者、一般人、長命者と区分される…… 短命者が施設に入所し、余生を幸せに過ごせるよう政府が動く様や事件が発生した際の長命者と
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紅屋楓

Webで読む、ハーレクイン・ロマンス

ひとまず第一部まで拝読いたしました。 ヨーロッパ風な世界観と文章が絶妙に合わさっています。また表紙もハーレクイン・ロマンスらしさがいい。 王都の防災大会の日に偶然出会ったことから利発な少女と国王の弟君
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紅屋楓

「鎌」の少年はその先に何を見るのか。

大変お待たせ致しました、イベントでの相互レビューを投稿いたします。 猫が死神という設定が斬新かつ主人公特有の感性に対して「お前、優しいんだな」と声をかけるところで、なるほどなと頷きます。 死神の「鎌」
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紅屋楓

儚く淡い春と冬。

「冬は死の季節なんだよ。」 冒頭の最初の一文めは梶井基次郎の「桜の樹の下には」を彷彿とさせます。 この言葉が物語にどのような意味をもつのか、真っ先に考えるのはあまりよろしくない。 静かに息をひそめて、
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紅屋楓

中学生らしい純粋さと率直さ

好きな子に「好き」だと言えないばかりに後をつけてしまう……悪気のない若さと青さがありそうで、なさそうな……そして、そこにド直球なあだ名をつけられてしまうあたりが中学生らしいです。 テンポの良さとライト
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紅屋楓

美しく研磨された宝石のように、多くの側面を持つ物語。

 前回のレビューでは「ファンタジーに児童文学、二つの側面をもつ」とタイトルを付けたが、読み進めるうちに、また新たな魅力を見つけた。  物語の全体を通し、本作はとても色彩の描写に長けているなあ感じる。
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紅屋楓

拝読いたしました。

先のレビューと重なりますが、「ハリー・ポッター シリーズ」がお好きなのでしょうか。 また魔法といえば〜というほど著名な作品だからかもしれませんが、それゆえオリジナリティを出せと言われると難しいかもしれ
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紅屋楓

サイト内でも有数の素晴らしい書き手

拝読している中で動物が好きなのかな?と思いました。作者様の別作でも、狸や狐が登場します。 そして本作のサポーター兼案内人・ポッチは、わんちゃんです!「〜っす」という語尾がまた可愛い。犬好きの私は歓喜し
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紅屋楓

面白おかしくも優しい世界

拝読いたしました。 序盤は主人公と同じく「何言ってるんだ?」と事の行く末を見守っていましたが、まさかの! そして野間さんの焦りや気持ちはアルバイトを始めたばかりの頃を思い出しました。 またミスレジ打ち
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紅屋楓

回り続ける一方通行の負の連鎖

雪月花といえば四季・自然の美しいものを指す言葉ですが、そのタイトルとは裏腹に内容は意外なものでした。 自ら死を選んだ花の嫉妬、残された月の憎しみと雪の憎悪。 共通して締められる「だから〜大嫌い」という
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紅屋楓

夏らしい涼しさ

口裂け女のようなものでしょうか? 男の子については予想できたのですが、もう一人にゾッとしました。彼らの因果関係は何だったのでしょう。 また「お盆には海に近づいてはならない」は私もよく耳にします。
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紅屋楓

せつなくも温かい。

冒頭から、時計の針が2秒毎に音が大きくなるという設定・書き出しが魅力的です。 何気ない物事に、少し他のものとは違うというエッセンスが好きなので尚更。 大きなボーンという音や仕掛けが出てくる時計に憧れて
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紅屋楓

小説で爽やかな登山へ

実は別作品をちらっと拝読させていただいたことがあり、以前から日常を書くのが上手な方だなあと感じておりました。 当初は近松門左衛門・『曽根崎心中』ときたので、もしかしてどろつくの?と身構えておりました
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紅屋楓

テレビで見るより、臨場感

おや?1ページ目から引っかかる部分はあった。主人公、それでいいの?そう思ったら案の定! 近頃ニュース番組などで見聞きする応援上映って、こんな感じなんだろうなあと。(かくいう私も某ロックバンドの映画の応
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紅屋楓

熱意と勢い、衝動に駆られましょう。

語り口調がいいです。読者に話しかけているような一人称の文体は向かい合って相手の話を聞いている。そんな気分になります。 個人的に一人称の小説というのは、とても読みやすいと感じるものが多いです。さらっと
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紅屋楓

死者からの挑戦状?

『私はね。奇跡のような人間をーー私のような異常な人間を作りたいんだ』  そして自分の存在を理解してほしいと願う、美羽。  冒頭から不思議な、また不穏な文章で物語は始まる。  さて、世の中にはエンジェ
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紅屋楓

気品溢れる物語は紅茶とスコーンとともに・・・

 本作は「#イギリス」と検索をかけて発見したと記憶しております。  19世紀のイギリス・ロンドンという舞台に胸を踊らせました。  孤児院育ちの少女と貴族の男性。ともに芸術を愛するという共通点から二人
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紅屋楓

著者は誰より読者の心を燃やす。

 影のあるヒーロー像というのが、作者様の得意分野なのだろう。  今作の主人公は弟と共に兵士として訓練され、戦場の最前線で戦った過去をもつ。  少年たちが巨悪に立ち向かう、複数の組織が登場する……など。
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紅屋楓

夢と現の二つのボーイ・ミーツ・ガール

 遅刻寸前の朝、少女は食パンをくわえて走り出す。また影を背負う転校生の少年は、彼女とぶつかった……  モノローグ含め、一人称の語り口なので読者は物語に入り込みやすい。  ヒロインの光は、ある夢を見るよ
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紅屋楓

ファンタジーに児童文学、二つの側面をもつ良作。

 本作には〈星喰い〉や〈星職者〉という独自の設定がある。  冒頭、銀の双眼鏡を覘く場面で、物語に引き込まれる。導入が見事。一行にして星々が輝く世界が脳裏に浮かぶ。  個人的にファンタジーとなれば、現実
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紅屋楓

出逢うはずのない人と夢のような恋をする。

儚いという字を考えた人はすばらしいと思う。 私も視(み)たい。 そうに思わずにはいられない。 恋の結末は、どこへ向かうのか。 もとより神社仏閣巡りを趣味とする女子大生・結月は進学を機に一人暮らしを開
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紅屋楓

現実も虚構も世界はそう甘くない

たまに夢の中でも「これは夢だな」と分かる夢を見ることがある。 もしそれが綿菓子のようなピンク色の雲が広がる光景だったら、あなたは嬉しい?ふわふわで深く眠れそうだから?たしかに疲れた体には優しいかもしれ
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紅屋楓

美しい花々を見てみましょうよ。

そこはかとなく感じる『少●椿』の香り……また「椿」の語りは吉屋信子先生の少女小説を思わせる。それらが相俟って、(時代設定は分からないが、)大正時代のよう。 第一では、二人の少女の別れ、美しい少女を慕
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紅屋楓

子どもを思い、子どもに戻る。

「理子には心の中に小さな風船があって、嫌なことがあるとその風船に息を吹き込む。」  この一文が目を引きます。 「そうなんだよ〜!子どもって!」と共感してしまう。それが本作の魅力。些細なことが重なって
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紅屋楓

折れ線グラフ?な異世界ファンタジー

全体的にユル〜い異世界もの。 そしてジェットコースター、もしくはフリーフォールのような急展開な作品。だが、どんでん返しとは、また違う。突飛というのが近いか。 なんだか真逆なことを書いているが、折れ線グ
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紅屋楓

一語一句読み飛ばせない、あなたならどうするか。

 宗教という、非常にデリケートなところ。そしてテロリスト。題材からどうレビューすればいいか……あらすじの時点では、難しい。  しかし戦う理由が愛というのがいい。どこの国でも、いつの時代も不変だから。
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