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三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第158回「私を待っていたもの」
 お題に対して「こういうアプローチもあるのか」と、解釈からの発想やその振れ幅に驚かされる回でした。多岐にわたるジャンルの応募がありましたが、テーマの扱い方とジャンルの特性とを上手くマッチさせたものが特に目を引いたように思います。 「この先も展開できそう」「もっと続きを読みたい」と思わせられる作品も多く、ワクワクしながら選考を進めることが出来ました。

大賞(賞金3万円+選評)

「未来は変えられる」というメッセージが強く伝わってくる作品です。主人公と未来の自分とのやりとりも説明になりすぎず、状況設定を自然に会話に織り込めています。主人公を信じさせるために登場したように思えた元カノの存在や、彼女に何が起こったのかを含め、明確なメッセージを伝えようとする姿勢が、しっかりと物語に活かされていました。

準大賞(賞金2万円+選評)

何かが起きる時に「時間が停止しテレビバラエティの煽り文句のような声が聞こえる」という設定がおもしろい。実際には煽り文句のような意外性はないというあるあるもくすりと笑えました。オチは読めてしまうだけにもうひとひねりほしいところですが、不思議な声は果たしてなんだったのか、いろんな謎を考察するのも楽しい作品です。

入賞(賞金1万円+選評)

工場主任の桐生と明るい女性新人工員の小林。交流を重ねるうちに気を許し合い、小林は自身の秘密を打ち明ける。なんとかしてあげたいと考えた桐生がとった行動とは――。実は桐生にはもっと大きな秘密があった、という話の作りと展開がうまいです。二人の素朴なやりとりと、驚きのラストとの振れ幅が大きく、しばらく余韻に浸っていたくなりました。

佳作

商人に騙され、命を狙われた旅人。その相手は生まれながらに呪われた魂を持つ女性で――。罪を犯して生きてきた女性と、優しい旅人との心の交流が胸を打ちます。ラストは物悲しく感じつつ、旅人に出会えたことが彼女の救いだったのかもしれないと、心に響くものがありました。
ラブコメ風味の青春作品で、ボーイミーツガールの定番展開を押さえられています。また、主人公の少女と少年のキャラに独自性があり、生き生きとしています。どうして少年が少女に惹かれたかの理由も納得力があり、物語に山があって緩急がついているのもよかったです。
異色の異世界転生モノ、という様な仕掛けに惹きつけられました。主人公が10歳の時から物語は始まり、1冊の本をマクガフィンにして、やがて時を経て異世界の旅人になるという様子が叙情たっぷりで描けています。これだけで成立する短編でありながら、長編のプロローグのようでもありました。
自殺願望のある友人を救いたいとひたむきに願う、主人公の心の描写が巧みでした。一人称の方言で言い募っていく形が、作品の雰囲気をより引き立たせて、作品の世界観を読者にしっかりと伝える効果になっていました。救いがありながらもどこか影を感じる、何とも言えない余韻も良かったです。
普通の男が殺し屋に尾行され、これから殺すと宣言されるというサスペンス展開ながらも、終盤にはハートウォームストーリーになっていくという展開の見せ方に驚かされました。殺し屋のキャラクターも相まって、終わった後にあたたかな余韻が残ります。

超短編賞

異世界迷い込みホラーかと思いきや、話が展開していくと実は○○だった。というオチ自体は平凡なものの、そこに到るまでの心理描写とホラー的な盛り上げ方が非常にうまく、引き込まれました。

続きが読みたい賞

高2の元カノに妊娠を告げられた主人公。他人事のような反応に違和感を覚えましたが、読み進めるとなるほどと納得し、それまでとは異なる苦悩が見えてきます。高校生の妊娠という重たいテーマですが、中心にあるのは様々なかたちの”大切な人との絆”であり、彼らのこれからを見守りたくなる作品でした。

トンデモ賞

勇者と魔法使いが、魔王城での最終決戦で魔王に相対する。そして最後の決戦へと思いきや、魔王との会話から主人公たちの知られざる真実が次から次へと明かされていく。その真実は呆れるもので、というコメディの作り方が秀逸です。コントのような流れからタイトル回収まで、終始笑いながら読んでしまいました。

優秀作品

スケジュール
・応募期間:2021年9月8日(水) 12:00:00 ~ 2021年10月10日(日) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2021年12月上旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位30作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位30作品まであと一歩だった作品の中で応募期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! たった100文字の妄想でも気軽に参加できちゃう短編コンテスト、第158弾です。 今回のテーマは、「私を待っていたもの」です。 どこかに必ず「私を待っていたもの」のシチュエーションが登場する妄想を投稿してください。
・学校の友達と初めて私服で遊ぶことに。当日、待ち合わせ場所にいた友人の私服は……えぇ!? ・産休明けの職場復帰。いない間に社長と経営方針が変わった職場は、雰囲気が様変わりしていた。 ・一人暮らしの部屋で誕生日を寂しく祝おうと帰宅したら、部屋に灯りが点いていて……。
想定外の状況に出くわした時の反応には、個性が出るもの。意外な”何か”に迎えられたとしたら、あなたはどんな風に対処しますか? そんな「私を待っていたもの」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています! 過去の妄想コンテストはこちら
応募要項
・本コンテストの応募期間内に新規投稿された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他サービス等に応募中の作品はご応募いただけません。
注意事項
選評の送付や書籍化の打診は、エブリスタに登録されたメールアドレス宛にご連絡いたします。迷惑メール防止の為にドメイン指定受信の設定をされている場合、メールが正しく届かないことがございますので、「@estar.jp」を受信できるよう設定して下さい。

次回予告

次回、妄想コンテスト第159回のテーマは「〇〇前夜」です。 本コンテストと平行する形で2021年9月22日(水)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第159回の応募期間内に新規投稿してください。応募期間前に投稿した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

超・妄想コンテスト