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三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第169回「卒業」
 “卒業”をゴールや区切りと捉え集大成となすのか、一つの転機と捉え、そこから新しい何かが始まるのか。多くの人が経験しているであろう「卒業式」にスポットを当て、自動的に別れと出会いの季節である「春」を舞台とする作品が多かったですが、そのアプローチは工夫が凝らされたものばかり。いずれも人生の一大イベントに挑む登場人物の心象表現に注力された力作揃いでした。

大賞(賞金3万円+選評)

天から与えられたある特異能力。しかし、それゆえ幼い頃に受けた心の傷が癒えない主人公。高校で自分の力を認めてくれる人に出会えたことで、己の力を受け入れることが出来るようになった主人公の成長が丁寧に描かれており、心を動かされました。心の衝動を絵で表現する決意を固めたあとの主人公はある種の無敵感があり、読んでいてとても心地よかったです。

準大賞(賞金2万円+選評)

幼くして両親を失ったことで悲しみに暮れている主人公は、人生相談を受け付けている死神と喫茶店で出会う。中盤で明かされる大きな秘密と、そこから紡がれる心温まるエピソードが秀逸でした。人は大切なものを失っても、前を向くことが大切であるという力強いメッセージが心に響きました。優しいラストもとてもよかったです。

入賞(賞金1万円+選評)

祖国は異なりながら、軍の士官学校で家族のように絆を育んだ3人の若者たち。卒業後、彼らは敵同士となって相対することになるのだが……。国家の安寧と友情の狭間を揺れながら、己の信念を貫こうとするそれぞれの誇り高き生き様に共感しました。平和へ向けたほろ苦い決断とラストシーンも強く印象に残ります。

佳作

教頭のおごそかなスピーチから始まる卒業式。しかし、在校生からの送辞は思わぬ内容になっており、それに対して卒業生からの答辞も驚く内容になっています。学校という学び舎の根底すら覆しかねない内容は過激かつ荒唐無稽ながら、テキストの確かな力もあって夢中で読み進めてしまいました。ほのかに感じられる恋愛要素にも、つい笑いがこみ上げてしまいました。
古ぼけた遊園地の観覧車には、4時44分になると幽霊が乗ってくるという噂がある。そんな噂話をしながら観覧車に乗り込む少女達を送り出した主人公は、4時43分を示す時計を見つめる――。中盤から予想外の方向に舵が切られるストーリーは上質。噂話に秘められた真相が、悲しくも優しく心に沁み込んできます。
これまで全く接点がなかったクラスメイトから、卒業制作の絵のモデルを依頼された主人公。交流を続けていくうちに、少しずつ距離が縮まっていく2人。クラスメイトの素顔を知るたび彼に興味を抱き、一緒の時間が愛おしくなっていく主人公の感情描写が素晴らしく、世界に没入できました。胸が締め付けられるようなラストシーンも鮮烈で素敵な青春ドラマです。
悲しい事故で何もかも失ってしまい、死にたいと言っていた主人公。しかし祖父母の懸命な支えと愛情によって、少しずつ生きる意味を見出していく、再生の物語です。祖父が命がけで主人公に向けて伝えた生きてほしいという想いが彼に届く。祖父の気持ちに応えて前を向いた主人公の心の成長描写がとてもリアルであり、心が洗われたように感じました。
献身的につくしてきた恋人にフラれてしまった主人公。彼への気持ちにケジメをつけるため、卒業式の日に第二ボタンをもらう。そして、主人公は友人からの誘いにも嘘をついて一人きりになるのだが……。冒頭からラストにかけての落差がお見事でした。温和そうな主人公の心に潜む狂気にゾッとします。彼女の願いが叶うのかも気になるところ。

超短編賞

適正的には「?」でありながら、リケジョとして大学卒業間近までこぎ付けた主人公は、優秀な幼なじみに勉強会を開いてもらう。一途な主人公と鈍感な幼なじみが織りなす、コミカルで愛にあふれたトークが魅力的で、言葉選びやテンポ感にセンスを感じました。ラストの主人公の不穏なセリフもとても可愛かったです。

続きが読みたい賞

「平凡」であることを貫く主人公。唯一の趣味である山登りで知り合った男性に、珍しく心を開くのだが……。周りの価値基準ではなく自分の基準で、うまい具合に適当に。マイペースな生き方にこだわりを持つ主人公のキャラが魅力的であり、同時に親近感が沸いて感情移入できました。彼女と同調してくれそうなパートナーとの今後が気になります。ここから始まる物語も読んでみたいです。

トンデモ賞

インフルエンサーとして他者からの羨望を集めるため、優秀な男性との結婚を目論む主人公。彼女に対し、結婚相談所のマッチングシステムがオススメしてきた相手とは……? 承認願望が肥大した主人公の行動はSNSが浸透した現代社会をうまく反映しており、生々しさを感じました。それゆえに陥った悲劇も妙にリアリティがあり、ラストに主人公に起こる出来事に底知れぬ恐怖を感じました。

優秀作品

スケジュール
・応募期間:2022年2月22日(火) 12:00:00 ~ 2022年3月27日(日) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2022年5月中旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位30作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位30作品まであと一歩だった作品の中で応募期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! たった100文字の妄想でも気軽に参加できちゃう短編コンテスト、第169弾です。 今回のテーマは、「卒業」です。 どこかに必ず「卒業」の要素が登場する妄想を投稿してください。
・卒業式で卒業生代表の挨拶をすることになったけど、あがり症だから無理!そうだ、顔がそっくりな在校生の妹と入れ替わろう! ・推しアイドルのスキャンダルが暴露された。しかもその日は、彼女の卒業ライブの日で……。 ・長い屈辱の日々が終わる。もう誰かにこの身の不始末を押し付けることはない。ぼくは今日、おむつを卒業したのだから!
春は出会いと別れの季節。卒業という人生の節目に何かを決意し、次へ進もうとする人も多いでしょう。 そんな「卒業」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています! 過去の妄想コンテストはこちら
応募要項
・本コンテストの応募期間内に新規公開された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他サービス等に応募中、または過去に受賞したことのある作品はご応募いただけません。
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応募の辞退について
応募期間中であれば、作品管理から応募の辞退が可能です。(操作手順はこちら) 締切後の応募辞退は原則として出来ませんので、ご応募の際はご注意ください。

次回予告

次回、妄想コンテスト第170回のテーマは「○○を呼べ!」から始まる物語です。 本コンテストと平行する形で2022年3月9日(水)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第170回の応募期間内に新規投稿してください。応募期間前に投稿した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

超・妄想コンテスト