このコンテストは受付を終了しました

未完結でも参加できる 執筆応援キャンペーン「オカルトホラー」

大賞

タイトルそのままのすさまじい食欲が暴走するストーリーです。「これを飲んだ者は新しい生命を生み出す事が出来る」という秘宝の水を口にしてしまう主人公。湧き上がる肉に対する強烈な渇望。食らっても食らっても尽きない食欲。壮絶な描写のラッシュです。やがて彼は禁断の“食材”へと手を出してしまいます。最愛の人間のためにと始めたことが、最悪の悲劇につながっていく。予想外の「新しい生命」が生まれるラストも生理的な恐怖を残します。

準大賞

自分が帰省すると実家で誰かが死ぬ。冒頭で提示される謎のインパクトが強いです。自分が家族の命を危うくする疫病神かもしれないと怯える主人公の共感ポイントが高い。連続不審死の謎が解明された後でも、さらに主人公は追い込まれていきます。目に見えないモノの恨みや恐ろしさが確実に伝わってきます。複雑で繊細な家族間における愛憎の入り混じった関係がエモーショナルを刺激します。孤独な主人公の苦難と成長を綴っていました。

入賞

主人公のちょっとした違和感が恐怖の実体となるホラーです。会社に定期的にかかってくる「柳美紗都」の在籍確認の電話。課長から「絶対に在籍していますと答えて」と言われ、主人公は引っ掛かりを感じます。仕事風景や社内の人間関係の機微を丁寧に描写しているので、非日常さが際立って見えます。誰も気に留めないことを主人公が丹念につなげて真実に近付いていくミステリーテイストも濃厚です。平穏な時間が崩れる場面は手に汗を握りました。
「瑠璃の首を見たら、三日以内に人を殺さなければならない」という呪いが強烈です。同僚の失踪に端を発し、触れてはいけない謎を追いかけてしまい、自らの生命まで危険に晒す主人公に感情移入できます。基本的に彼が怖がりなので、恐怖が臨場感をもって伝わってきました。ほかのキャラクターも個性的に描かれています。温度や明暗、風、匂いなど、多角的な情景描写も巧みです。今後の主人公の選択がどうなるのかに興味をひかれるストーリーです。
あの世の人間と話せる黒電話があるという設定が幻想的です。レトロな黒電話が相応しさを増しています。その黒電話を探しに行く大学生たちが、あっさりと見つける展開にクスッとしました。何事もなく進行していくと思わせて、不意打ちで怪異が起こる演出は読み手の驚きを強めてくれます。怖さを高めていき、ギリギリで“寸止め”する演出が巧みです。本当に不思議な黒電話は存在するのか。10年前に止まった時間が動き出した今後が楽しみです。

佳作

主人公は脱力系ですが、本格的に怖い話が詰まっています。幽霊が視える怪奇幻想作家のもとへ、奇談を持ち込む多彩な客たち。「オヤダニマイリという風習をご存知でしょうか」「十五夜に盗み食いをしたことがありますか」などのセリフが体験談の掴みとして完璧です。言い伝えや風習と絡めたエピソードがリアリティを増しています。主人公の日常はユーモラスなテイストなのに、エピソードは苦い結末が多いのも見事なコントラストでした。
タイトルからは明るいストーリーをイメージしますが、最初から途中までは十分怖いです。そのうえで最後にほっこりできる作品が多い。相反する要素に思えるハッピーエンドとホラーテイストのスパイスをうまく調合していました。「あいつは死ぬ」と言えば実現する男から呪いをかけられてしまった同級生。和尚から渡されたお守りを持たずに心霊スポットに行ってしまった大学生。本来なら生死が危ぶまれる展開でも、気持ちが救われるラストが用意されています。
プリミティブな恐怖の感情を喚起する短編集です。第一話の深夜の女性の悲鳴は市松人形が発してるのかと思わせて、実は……。あるいは部屋を掃除してくれるありがたい付喪神だと思ったら、実は……という演出が冴えています。こういう話だろうと先読みする展開を裏切るので、不意打ちされた読者は怖さが増します。舞台や登場人物が多彩で、余計な描写がなく、ストレートに非日常の世界に誘ってくれ、読了後に余韻が残る作品が多かったです。
禁断の創作に手を染めてしまった作家の話です。味わい深いおぞましさを描いていました。高校からの親友マユを、作家である主人公は作品内で何度となく殺し続けています。でも、今回の『葬貌』の執筆を始めたときから、身の回りに怪異が起こり始めました。自宅内に落ちている何者かの髪の毛、深夜に来訪者など定型の不気味さなのですが、丁寧な筆致でリアルに迫ってきます。高校時代から続く微妙な三角関係の行く末も含めて、先が楽しみです。
歩きスマホを注意して無視されると、赤信号で突き飛ばす『パトロール男』。世相を反映したリアルな都市伝説です。歩きスマホをしない。注意されたらやめる。これで回避できるルールなのに、助からない流れの描き方が見事です。目撃者の証言と動画の映像が違うのはジワリと怖くなります。セリフ中心で進行するのも読みやすく、ストーリーのテンポがいいです。審査範囲ではパトロール男の正体も目的も不明ですが、とても先が気になる展開でした。
とても読みやすい文章です。願いを叶えてくれる代償として、大切な人間を求めるカハハギ様。主人公につきまとう謎の少女の不気味さに鳥肌が立ちます。母親の名前がわかると同時に、冒頭のシーンにつながる構成には高揚感がありました。カハハギ様の恐怖だけではなく、お互いの隠し事のせいで、幸せだった家庭が壊れてしまう。囚われた弟を救い出すために、主人公は誰を代わりに差し出すのか。うまく読者の興味を掻き立ててくれるホラーでした。
品格のある文体で、詩的な表現が散りばめられていました。絶望した主人公が、うつ病を詐病し、自殺を図る場面から物語は始まります。その瞬間、人生の節目節目で現れていた女性の幽霊が出没する。死を前にして彼女が誰なのかを知るため、半生を回想していくのはうるわしい展開です。彼を愛したのに本人たちにとって不本意な別れ方をしてしまった3人の女性がいる中、正体は意外な相手であり、冒頭の主人公の悪夢としっかりつながるのは秀逸な構成でした。
毎夜、旧家の市松人形が悪夢を見せ、自力で動き出す事件が起きます。呼び出された霊能者の女子高生姉妹が、対照的なキャラで魅力的です。市松人形の表情、衣服、質感まで緻密に描写されています。琵琶湖をキービジュアルとした風景も物語を彩っています。悪縁を断ち切る理由をロジカルに説明されていてわかりやすかったです。現在のストーリーの流れから、いかにしてタイトルにつながっていくのかも含めて楽しみな作品でした。
スケジュール
・応募期間:2022年6月6日(月) 12:00:00 ~ 2022年8月7日(日) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2022年10月中旬頃予定
募集概要
良い作品を執筆したい!というあなたの気持ちをエブリスタが応援します! 「未完結でも参加できる 執筆応援キャンペーン」!! 【コンテストの特徴】 執筆意欲を応援するために、3つの特典をご用意しました! ・優秀15作品以上に、作品へのアドバイス ・大賞受賞者には、キングジム社の「pomera DM200」をプレゼント ・準大賞作品以上は完結後に、「完結作品特集」へ掲載 【こんな方にオススメ!】 書きかけの作品、眠っていませんか?  書きかけの作品も積極的に応援します!  眠っている作品、構想段階の作品でも、どしどしご応募ください! 昔書いた作品、アイディアはいいと思うんだけどなあ……  このコンテストに応募すれば、さらに良い作品にできるかも!?  ぜひ昔の作品にもう一度光を当ててみてください! どんな風に続きを書くか迷ったときは、こちらの記事を参考にしてみてください。 書きたい気持ちに火がつくメディア monokaki(創作ハウツー)
募集テーマ
第34回目のテーマは「オカルトホラー」です。
・幽霊なんていないと安い事故物件に住み始めた俺は、すぐに後悔することになり……。 ・駄目元でおこなった悪魔召喚が成功し、いじめっこに復讐。だが悪魔が要求したのは、私の“大切な人”の魂だった。 ・野良猫を虐待して回る男が迷い込んだ“猫しかいない町”。不気味な静けさの中、あちこちから視線が突き刺さる――。
など、「オカルトホラー」の要素が登場する小説を募集します。 次から次へとページをめくってしまうような、続きが気になるお話をお待ちしております!
賞
大賞 1作品 ・賞金3万円 ・作品へのアドバイス ・キングジム社「pomera DM200」をプレゼント ・完結後に特集掲載※ 準大賞 1作品 ・賞金2万円 ・作品へのアドバイス ・完結後に特集掲載※ 入賞 3~5作品 ・賞金1万円 ・作品へのアドバイス 佳作 10作品程度 ・作品へのアドバイス
大賞の方にプレゼント!
※ 特集掲載は、受賞から半年以内に完結した作品を対象とさせていただきます(投稿時に完結している作品も含まれます)。完結後、受賞連絡時にお伝えする宛先へご連絡ください。ご連絡を頂けなかった場合は、特集掲載できない場合がございます。 ※ 大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタ公式SNS等で配信、紹介等される可能性があります。
応募要項
・文字数は20,000文字以上 ・20,000文字まで読んで選考、作品へのアドバイスをいたします。 ・連載中の作品も応募OK! ・すでに完結している作品 並びに エブリスタ内の公式コンテスト及び他サービス等の投稿コンテストで落選した作品を、募集内容に沿うように再構成してご応募いただくことも可能です。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他社サービス等に応募中の作品はご応募いただけません。
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コンテストの注意事項(必読)