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三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第217回「おなかが空いた」
 食べることは生きること。すなわち空腹とは、生きようとする本能そのものと言えるかもしれません。  空腹が満たされる瞬間の幸福感や温かさを描いた作品と、抗えぬ欲求から凄惨な結末へ向かってゆく作品、両極端ながらどちらも多く集まっていました。  いずれであっても、空腹を満たすための手段を通して“生”に向き合うような、メッセージ性を感じさせる回だったように思います。

大賞

バイト先のコンビニに、深夜になると訪れる老人。同僚の本間さんは彼のため、レジにお金を用意するのだが……。謎の老人の正体が物語の中で少しずつ提示されていき、やっぱり、と納得したところでまさかのどんでん返し。流れるようなストーリーテリングから畳みかける構成に唸らされました。ホラーとしての不気味さはありつつ、せつなさが心に残ります。

準大賞

“愛”を食べて生きる愛菜は、別れさせ屋として生計を立てている。そんな彼女が、街で声をかけて来た大学生に一目惚れをして――。まさしく自業自得で破滅していく女子高生の顛末が、目を背けたくなるほど痛々しく壮絶です。なまじ同情の余地がある分、どこまでも後味の悪いラストに、腹の底がずっしり重くなるようでした。

入賞

深夜ラジオのお便りとして語られる、焼きそばを巡る物語。時空を超えて、焼きそばを通して描かれる人情の物語に、心が温かくなりました。“先祖代々の焼きそば”というメニュー名が興味を引くだけでなく、まさにこれしかない、と思わされ、読後に焼きそばが食べたくなること請け合い。まさかのオチもインパクト◎でした。

佳作

帰宅すると玄関に見知らぬ男がいて、いきなり説教を始めた。彼は自分を、屋敷の付喪神だと名乗り――。お小言が多いながら、主人公を大事に想っていることが伝わってくるツクモさんのキャラが素敵でした。主人公が悲しみを自覚し、温かいご飯を口にする場面は、温かさが胸にじんと染み入ります。全編通して優しく、心癒されるお話でした。
夜毎子供の指がちぎり取られるという恐ろしい連続事件。その町には、人喰いの怪談が伝わっていて……。いったい何が起こっているのかと、ハラハラドキドキしながら読み進めました。登場人物がみんなしっかりとキャラ立ちしているので、様々な怪異と関わっていく彼らのお話をもっと読んでみたいです。
食事目的で訪れた合コンでイケメンに出会い、ダイエットを決意する仁美だが……? 図ったように連日決意をくじかれる様子に、思わず笑いながらも共感してしまいます。かと思えばラスト1ページで明かされる真相で、背中に氷が差し込まれたような気持ちに。落差に驚かされつつ、必死さも感じられるだけに、なんとも言えない感情が残ります。
料理部存続のために陸上部顧問から提案されたのは、偏食すぎるエースの食生活改善で――。ご飯を通して交流を深める主人公たちが微笑ましく、ほっこりしながら読めました。同時にヒロインの体づくりや偏食になった理由など、食事とはなんなのかを考えさせられる面も。これからもご飯で繋がっていくのであろう2人を応援し、見守りたくなります。

超短編賞

該当なし

続きが読みたい賞

“八百万観光課”の新人・葵の添乗員としての初仕事は、人に空腹感をもたらす神様の観光案内!? 大食い女子と、飢餓感を抱えた神様とのマッチアップが見事にハマっていました。2人のキャラクターが噛み合い、ほっこり心温まる人情グルメ劇に仕上がっています。主人公がヒダル神と共に日本全国のグルメを味わう姿はもちろん、他の神様の観光エピソードも読んでみたいです。

トンデモ賞

いくら食べてもおなかが空いてしまう女性。病院へ行くと、腹の中でイチョウの木が育っていた!? 胃腸とイチョウを組み合わせた一発ネタ。そうはならんやろ、と終始ツッコみながらも、腹の中で育つ命に愛着を覚えてしまう気持ちに、なんとなく共感してしまいます。まさかのオチまで含め、まさしくトンデモなシュールコメディです。

優秀作品

スケジュール
・応募期間:2024年2月28日(水) 12:00:00 ~ 2024年3月31日(日) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2024年5月下旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位20作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位20作品まであと一歩だった作品の中で応募期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! たった100文字の妄想でも気軽に参加できちゃう短編コンテスト、第217弾です。 今回のテーマは、「おなかが空いた」です。 どこかに必ず「おなかが空いた」の要素が登場する妄想を投稿してください。
・昼前になるとおなかが鳴る隣の彼。気まぐれにお菓子をあげたら、満面の笑みに一目惚れしちゃった! ・無人島に漂着して一週間。空腹で死にそうな俺の前に、謎のレストランが現れて!? ・どれだけ飲み食いしても空腹が治まらなくなった。けどあるものを食べると、腹が満たされて……。
食欲は最も根源的な欲求の一つ。適度な空腹は、最高のスパイスとも言われます。 そんな「おなかが空いた」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています! 過去の妄想コンテストはこちら
応募要項
・本コンテストの応募期間内に新規公開された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他社サービス等への重複応募が確認された場合、応募取消しになる場合があります。
メールアドレスの受信設定について
選評の送付や書籍化の打診は、エブリスタに登録されたメールアドレス宛にご連絡いたします。迷惑メール防止の為にドメイン指定受信の設定をされている場合、メールが正しく届かないことがございますので、「@estar.jp」を受信できるよう設定して下さい。
応募の辞退について
応募期間中であれば、作品管理から応募の辞退が可能です。(操作手順はこちら) 締切後の応募辞退は原則として出来ませんので、ご応募の際はご注意ください。

次回予告

次回、妄想コンテスト第218回のテーマは「お花見」です。 本コンテストと平行する形で2024年3月13日(水)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第218回の応募期間内に新規公開してください。応募期間前に公開した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

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