幼い頃に両親を妖怪に殺された蜜井戸さぎりは、狐火の異能を持つ萩恒家に仕えていた。ところがある日、一族が同時に妖怪に襲われ、18歳の嫡男・崇史と3歳の姪・希海を残して、命を落としてしまう。使用人が次々と去る中で希海の世話をするさぎりだったが、希海の持つ狐火の異能により、彼女は身体中に火傷痕をつくっていく。それでも献身的に仕えていたがある時、火傷痕が醜いと崇史の叔父に家を追い出されてしまって――。ドアマット系メイドヒロインが頑張る、和風ファンタジーストーリー。

この世界は、ゲームの中であり、第1王子・ウィリアムは転生者だった。彼の婚約者は、公爵家の長女・シルフィーヌで、彼女も転生者であり、自分がウィリアムルートの当て馬の、悪役令嬢キャラであることを理解していた。このままだと、とんでもない未来が訪れるということを理解したふたりは運命に抗おうとするが、ゲームの持つ強制力のためか、全くうまく行かず、ウィリアムはとうとうブチ切れて――。ラブコメファンタジー。

継母とその子供達に虐げられる日々を送っていたアイノはある日、自分の前世を思い出し、乙女ゲームの世界に転生していることに気付く。そのゲームの設定はよく知っているが、アイノという名には記憶がなく、どうやらモブキャラらしい。このままでは悪役であるヤンデレの魔王・アルトとの戦いに巻き込まれ、自分は死んでしまう。なら魔王を溺愛することで、世界も自分も救おうとするのだが、ゲームのようにうまくはいかず――。ポジティブ主人公の恋愛ファンタジー。

葬式帰りのような黒いスリーピーススーツに身を包んだ男・渡陽明は、鬼隠し専門の探偵である。彼のところに河守神社の未来の神主であり、陽明の事務所がある建物の家主代理である、女子高生の河守花がやってきて、捜査の依頼をした。小学生男子が一人、1週間も姿を見せないのだという。3ヶ月分の滞納家賃を棒引きにする条件で陽明が調査をを引き受け、事務所の扉を開けると、その先には異様な風景があった――。現代妖怪ファンタジー。

和久井杏子は同窓会の日、元彼の森勢鷹也と一夜を共にした。一夜限りの過ちだったが、杏子は妊娠する。娘のひなを出産し、鷹也には知らせずにひなと祖母との3人暮らしを始めた。それから時が過ぎ、ひなが3歳3ヶ月になった頃、祖母が亡くなった。やることに追われる日の中、ふと杏子が思い出の飴を舐めると、なんと次の瞬間、杏子は高級ホテルにいて、鏡を見ると鷹也になっていた。それが意味することは――。男女逆転ファンタジー。

ヒトの境界を越えた裏側の世界で、“蝶”は現世の住人を相手に、願いを叶えるための店舗を貸す商売をしている。そのお代は“一生のお願い”であり、一度使えばもう二度と神の加護は受けられない。多川真希は愛犬・ロディと山に登り、ロディを利用して自殺を試みるが、突如現れた謎の青年によって失敗してしまう。そして真希は不思議と親近感を覚える青年に連れられ、彼の記憶を売っているという店へと案内される――。切なくも少しダークな現代ファンタジー。

沖津棗が勤めていた小さな町工場が倒産し、経営者一家に夜逃げされた。路頭に迷いかけている時、知人の週刊誌記者・堀田に相談すると、いわくつきの家に住み込みで勤めるという、潜入ルポの仕事を提案される。食事と住居が確保されるということで、渡りに船と面接を受け採用されることになった。そうして数年前死人が出たという家『螺旋邸』で、癖のある者たちが集う中での生活が始まった――。疑似家族ヒューマンドラマ。

秋田県大館市に住む女子高生・ソナタこと柳備朶は、閉塞的な地域コミュニティの中で、心の行き詰まりを感じていた。そんな時、探偵エルフの少女・レナ＝ホームズと出会う。レナは日常の謎解きが大好きで、持っている虫眼鏡で秋田を見つめている。ソナタはレナと友達になり、彼女の助手として日々を過ごしていく中で、大切なものを取り戻していく……。エルフと女子高生のガールズライフ秋田物語。

斎藤真琴の姉・利帆は血を吐くような努力も実らず、大学受験に失敗。それから家族の間には壁が生まれ、母は姉に冷たく当たり、父も知らん顔をするようになった。ある時、真琴の部屋に心身ともに限界を迎えた利帆が訪ねてくると、「私を、綺麗に殺してちょうだい」と言い出す。しかし姉には、実は恐るべき秘密が秘められていたのだった。真琴は次第に真実を思い出していき、そして――。ヒューマンドラマ＆ミステリー。

アルバイト先である喫茶店の店主が夜逃げした上、帰宅しようとしたアパートが放火に遭い、一日にして衣食住を失った水原柚妃。絶望に打ちひしがれ、水商売に手を出そうとした矢先、偶然にも従兄である北川大悟に声をかけられる。親族きってのエリートである彼に、居酒屋で飲みながら事情を話すと、なんと住み込みの仕事を紹介してくれるというのだ。安心のあまり酔いつぶれる柚妃だが、そのまま大悟の家に連れ込まれ、押し倒されてしまう。翌朝、大悟は「俺が柚妃を養ってやる」と言い出して――!?　大人の甘々恋愛物語。

警察によって作られた、犯罪者を裁く組織で殺し屋をしている男・伊織。彼は任務で潜入した企業で、人脈づくりのために参加した合コンで、雪城グループの社長令嬢・円香と出会う。お嬢様ゆえに緊張していた円香に伊織は優しい言葉をかけるが、その後の円香の行動から、伊織は彼女を疑い始める。円香もまた伊織が普通の人間ではないことを感じるが、それでも二人は惹かれ合っていく――。偶然の出会いから始まる、運命のラブストーリー。

高校卒業を1ヶ月後に控えた2月のある日。白井環奈の元に、5歳年上の幼馴染・松浪幸太から結婚式の招待状が届いた。環奈はずっと幸太に憧れており、その報せに一瞬時が止まったような衝撃を受ける。両親が営む喫茶店で幸太に「結婚するって知って、どう思った？」と訊かれても、素直に彼の結婚を祝福できなかった。そうして環奈が過去を振り返ると、現在の生活の中で、自分を見てくれる視線に気付いていく――。初恋の終わりを経験する少女の切ない恋物語。

フォージ王国の文官である“私”は、情報部の人間でないのに何故か“マートン”という名で、戦争状態にあるバスケット王国にスパイとして潜入することになった。使命は、謎多き老将軍・スプラウトの動向を探ること。その任務自体を訝しく思いながらも彼は、故国とは違う豊富な農業資源を生かし、また勇者がもたらしたという異世界の料理があるバスケット王国で、豊かな食文化を堪能していく――。剣と魔法の世界の食べ歩きスパイ物語。

帝国に危機をもたらしたとして、禁忌として封印されている魔法がある。その魔法を使う者は迫害されており、禁忌魔法使いのフィーネは、人里離れた森の中でひっそりと暮らしている。彼女の仕事は訪れる者たちの最後の願いを聞き届け、向こう側に行く手伝いをすること。そんな日々の中、フィーネは様々な人々に出会い、その人生に立ち会っていく。そして彼女自身にも一つだけ、大切な願いがあった――。魔法と恋愛の物語。

文化祭でクラスの出し物として、演劇と合唱を交えたマジックショーを行うことになり、ロミオとジュリエット役に選ばれた伊織稜一郎と瀬名一司。主役2人は棺に見立てたマジックボックスの中に入り密着することから男同士、瀬名がロミオで伊織が女装してジュリエット役と決まった。ところがマジックの練習中、アクシデントで2人は狭いボックスの中に閉じ込められてしまう。しかも周囲に人はいなくて――!?　青春ブロマンス物語。

アイドルグループ“SNOW”は芸能事務所に所属し活動しながら、調査部門での仕事もしている。その彼女らの元に、現在のSNOWのメンバーと、同じグループに所属していたことのある元アイドルの、縁間数凪が訪ねてきた。そして数凪から夕山四季という失踪したアイドルの捜索を頼まれる。四季の双子の姉妹・真希は転落死しており、四季はその事件への関与が疑われていたが、数凪は四季には自分と一緒にいたアリバイがあるとそれを否定する。SNOWのリーダー・雪枝は奇妙さを感じながらもその依頼を受けて――。アイドル推理ミステリー。

歌劇団の男役のような凛々しい美貌の女性幹部に率いられた悪の教団が、巨大魔神を操り都市を火の海にするテロ計画を進めていた。それを察知した警察は、半世紀の間地下に閉じ込めていた“都市伝説の怪物”を解き放ち、それに対抗させることを試みる。その怪物はギャルの見た目をしているが、昭和に“口裂け女”として畏れられた存在だった。彼女が出したある条件から、その相棒に平凡な警官が選ばれることになり――。バディバトルアクション。

“私”こと佐藤は、医者から皮膚が未知なるものだと言われ遺伝子検査が行われたことで、右手首に包帯をしている。彼女は異質なまでの知能を持っており、それはなんらかの異常な遺伝子を持っているからかもしれない、と考えていた。それについて父は「いつの日か分かる時がくる」といっていた。そして、彼女に関わった人間に、異常なことが起こり始め、時を越えて物語は繋がっていく――。地球に落ちてきた異星人たちのホラー物語。

永禄3年5月、尾張国の若き武者・織田信長は、駿河国および遠江国を領し東海を統べる大名・今川義元と対立していた。信長の乳兄弟であり、幼い時より共に歩み続ける重臣・池田恒興は、信長と共に天下統一の夢に向かって一直線に進んでいく。その大きな一歩となるのが、信長の名を天下に轟かせた“桶狭間の戦い”である。勝てるはずがないといわれた大勢力相手に、信長と恒興らは、如何にして戦ったのか――。戦国ヒューマンドラマ。

永尾蒼志は幼い頃に1年だけ一緒に過ごした義弟・東園嵐を探し続けていた。そうして検察庁特捜部の精鋭となった32歳の蒼志は、ジャズバーで働く嵐を見つける。しかし彼は蒼志のことを覚えていないらしい。そのまま店を追い出されるが、それでも蒼志は諦めず、嵐の自宅にまで押しかける。そんな蒼志に嵐も次第に心を溶かし、蒼志を受け入れ始めるのだが――。義兄弟BL溺愛ストーリー。

中島遥二は、人気イラストレーター錫色揺の「中の人」として、自身の個展に並んでいた。そこで卒業以来5年ぶりに大学の友人・篠原梓と出会う。篠原にぴかぴかの笑顔で、錫色揺のファンだといわれ、自分がその揺だと明かせずにいると、篠原は錫色揺のグッズを1万円分買ってしまった。罪悪感から遥二は1万円分奢るといい、それからふたりの距離は急速に近くなり、手と手を重ねそして――。求愛モード男子とツンツン男子のBL物語。

ワンダーランドのお茶会へようこそ♪ メルヘンなイラスト！

鋭い視線と大人の香り。精巧なイケおじイラスト！