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未完結でも参加できる 執筆応援キャンペーン「復讐/因果応報」

大賞

最後までノンストップで面白さが続く作品です。これでもかと登場人物が追い詰められていく流れに息を呑みました。初公判で余罪をほのめかす猟奇殺人犯・真由美。彼女から真実を語りたいと依頼を受ける記者・日下。初めての殺人は小学生の時という衝撃の思い出から始まる告白は読み手をどこに連れて行くのか予断を許しません。人間同士の絆と欲望が入り混じって描かれる世界は、現代社会への痛烈なメッセージも孕んでいました。

準大賞

金と時間に追われ続ける大学生・サトル。彼が謎の多い田沼茅冴から奇妙なバイトに誘われるシーンは緊迫感がありました。人の不幸を均等化するというアイデアは具体的に想像がつかずワクワクします。これから何が起こるのかという興味で物語全体が強烈に引っ張られていました。またシニカルでユーモアのあるサトルの一人語りが抜群に面白いです。登場人物のひとりひとりが一面的ではないキャラばかりで、やりとりも白熱しています。

入賞

監禁系のソリッド・シチュエーションスリラーです。目覚めた主人公は椅子に拘束され、見知らぬ男と2人きり……。冒頭からの緊迫感が後半まで維持できています。不条理な目に遭う理由に対する主人公の考察も納得度が高いです。2人の忌まわしき過去にまつわるキーワードが示され、謎が明らかになっていきます。どちらが真の加害者なのかを問う台詞の応酬はスリリングでした。極限状態の対峙の行く末がとても気になります。
主人公アルフォンソがガノア帝国の皇帝と皇后に相対する導入部から惹き込まれます。短いやりとりで彼ら3人のバックストーリーが見えてきました。優しく高潔な心を持ちながらも、戦争でその手を血に染めていくアルフォンソ。敵国の少女に心奪われる弱さも人間らしさの表れです。記憶喪失になった彼女がすべてを思い出した時、なにが起こるのかにハラハラしながら読み進められます。英雄を中心に繰り広げられる愛憎劇ファンタジーでした。
暴力団で本部長を務める恭一が、家族の復讐をねらう祥平と出会うことで変わっていくのが面白いです。彼に現代ヤクザとしての実在感があります。暴対法の施行以降の社会での生き苦しさ。将来について悩みを抱える葛藤。でも、素人相手にはヤクザ特有のロジックで詰めていく凄みもあります。家族が離散する地獄も、恭一にとってはテンプレートにしか思えない感情も恐ろしいです。裏社会で恭一と祥平の関係がどうなるのか興味津々です。
もっと先を読みたいと心を掻き立てられる作品です。主人公が自分の全裸写真を送りつけられるというセンセーショナルな幕開け。私物の紛失が相次ぎ、一時はスマホまで正体不明の人物の手に渡ってしまいます。さらに日常の主人公を盗撮した写真まで届いて……。過去の因縁と複雑に絡み合う謎は、幾重にも張り巡らされた仕掛けとともに主人公と読み手を錯綜させます。刺激的な展開の連続で、是が非でも真相に辿り着きたくなります。

佳作

パンチの効いた演出の波状攻撃で面白さが止まりません。悪事の証拠を掴むため、財閥の御曹司の婚約者候補になる綾。ところがドSで自己中で、女ったらしという最悪の相手。最初の出会いが最悪なので今後の変化が楽しみです。短い文を効果的に使って言い募っていく文体でエモーションが高まります。キャラが五感を駆使して表現するので、読み手に現象が立体的に伝わります。綾が最低の女好きのハートを奪えるのか注目です。
主人公の紗名の優秀な恋の戦略家ぶりに魅了されました。ある男性を虜にする計画を着々と進め、真剣に迫る彼に対して、すべて想定内でほくそ笑む彼女。表面で交わされる会話の裏に潜む真意とのギャップが愉しいです。ターゲットの男の浮気にも意表を突くやり方でロジカルに詰めていく姿がクレバーです。オフィスの複雑な人間関係や思惑も絡めているので物語の妙味が味わえました。今後の恋の駆け引きを楽しみたいです。
センス・オブ・ワンダー溢れる純愛ファンタジー作品です。主人公は2つの呪いをかけられた“裏切りの魔女”。愛する人が側に居なければ目の光を奪われてしまいます。森全体で魔獣と戦うスケール感の大きな攻防が映画のワンシーンのようでした。契約した悪魔は魔女が近くにいないと真の力を発揮できない設定もバトルの緊張感を高めます。地の文ではなく、キャラ同士の会話やエピソードで物語るスタイルで読み応えを感じました。
つねに新しい不穏が立ち上がる展開に心を掴まれました。愛理は結婚2年目で夫の浮気の兆候を知ってしまいます。悶々とする彼女の葛藤が丁寧に描かれ、主人公への解像度が上がります。離婚に備えて証拠を集めますが、浮気相手が自分の知り合いかもしれない疑惑が出てきて、さらに刺激的なストーリーになっていきます。やられたらやり返すために自分も新たなパートナーを求めるのか。主人公の今後の決断に注目したい作品です。
まさに、復讐するは我にあり、と感じる作品です。恋人、親友、妻と最愛の人々に裏切られ続けた主人公。やるせない思いを解消するため魔物を召喚し、彼女たちへの復讐を依頼します。魔物であるAが超常能力で制裁を加えるのではなく、人間の姿で一人ひとりと信頼関係を構築していくため、その過程をじっくり楽しめます。彼女たちの知らぬ間に心を絡め取られていくのは、後に訪れるであろうカタストロフィのための前段として完璧でした。
奇想天外なプロットが秀逸です。高松行きの夜行バスが拳銃をもつ青年にジャックされます。目的地を変更し、5人の乗客に対して不幸のエピソードトークを要求する犯人。自分を感動させたら解放し、投降するというルールも謎です。ストーリーの枠組みの時点で面白さが大いに期待できました。殺人の予告状を追う刑事や、過去の毒殺事件を調べるフリーライター。バスの外でもキャラが活躍し、ドラマが展開する群像劇に注目です。
ヒューマンドラマにミステリ要素も加味して上質な作品に仕上がっています。小学校で女児たちが犯した禁止行為に向き合う教師たちの奮闘ぶりがリアルです。厳しい教育現場では業務を効率的にこなさなければ自分が潰れてしまう。でも、それで本当に子どもたちに寄り添えているのかというメッセージが込められていました。各教師それぞれの思惑が違うけれど、誰の立場にも一定の理解が得られるようなキャラの描き方が見事でした。
女子プロレス界の光と影を描いていました。超人に見えるレスラーたちも悩みがあるし、傷つくし、試合への恐怖がある。姉の理不尽な死、無情な上司からの過剰な要求という主人公を襲う悲劇が、読者の共感ポイントを高めています。プロレスならではの試合の仕組みに触れていますが、鍛えられた肉体と技、対戦相手へのリスペクトがあってこそ成立することも伝えています。タイトルの“リベンジ”には多様な意味が含まれていました。
小気味よい文章で快調に読める作品でした。主人公ミナミの語りには辛らつな意見や、ユーモアが散りばめられていて愉しいです。独りよがりにならず、客観的に自分自身や、相手との関係を分析しているのでストーリーがスッと頭に入ってきます。浮気夫との離婚を経ての「不倫は誰も幸せにならない」の苦い感情が伝わりました。同じ心の傷を負った義父と同居する展開はフレッシュでした。幸せになるという彼女の“復讐”は始まったばかりです。
日蘭ハーフの少女ヨウを巡る凄絶なストーリーです。彼女が自分の居場所を見つけるのにもがく様子に胸が痛みます。混血だというだけで日本からインドネシアに追放され、彼の地でも理不尽な理由で苦しみの多い生活を送る状況に……。硬質で乾いた文体が、血まみれの時代の重厚さと、人の運命の儚さを描くのに相性がいいです。ヨウが生まれた“血”の宿命に抗い、無慈悲な連中に報復する姿をこれからも見守りたくなりました。
スケジュール
・応募期間:2023年8月7日(月) 12:00:00 ~ 2023年10月9日(月) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2023年12月下旬頃予定
募集概要
良い作品を執筆したい!というあなたの気持ちをエブリスタが応援します! 「未完結でも参加できる 執筆応援キャンペーン」!! 【コンテストの特徴】 執筆意欲を応援するために、3つの特典をご用意しました! ・優秀15作品以上に、作品へのアドバイス ・大賞受賞者には、キングジム社の「pomera DM250」をプレゼント ・準大賞作品以上は完結後に、「完結作品特集」へ掲載 【こんな方にオススメ!】 書きかけの作品、眠っていませんか?  書きかけの作品も積極的に応援します!  眠っている作品、構想段階の作品でも、どしどしご応募ください! 昔書いた作品、アイディアはいいと思うんだけどなあ……  このコンテストに応募すれば、さらに良い作品にできるかも!?  ぜひ昔の作品にもう一度光を当ててみてください! どんな風に続きを書くか迷ったときは、こちらの記事を参考にしてみてください。 書きたい気持ちに火がつくメディア monokaki(創作ハウツー)
募集テーマ
第41回目のテーマは「復讐/因果応報」です。
・人の彼氏を奪うのが好きで、5股をかける悪女。ある日一斉にフられた上、男が寄りつかなくなって……? ・生者の罪に罰を与える、天界の“因果応報課”。罪が多すぎて、ブラック企業も真っ青な状態で!? ・複数の同級生に重傷を負わせた少年。彼は「誰も助けてくれないから、自分で復讐した」と語り……。
など、「復讐/因果応報」の要素が登場する小説を募集します。 次から次へとページをめくってしまうような、続きが気になるお話をお待ちしております!
賞
大賞 1作品 ・賞金3万円 ・作品へのアドバイス ・キングジム社「pomera DM250」をプレゼント ・完結後に特集掲載※ 準大賞 1作品 ・賞金2万円 ・作品へのアドバイス ・完結後に特集掲載※ 入賞 3~5作品 ・賞金1万円 ・作品へのアドバイス 佳作 10作品程度 ・作品へのアドバイス
大賞の方にプレゼント!
※ 特集掲載は、受賞から半年以内に完結した作品を対象とさせていただきます(投稿時に完結している作品も含まれます)。完結後、受賞連絡時にお伝えする宛先へご連絡ください。ご連絡を頂けなかった場合は、特集掲載できない場合がございます。 ※ 大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタ公式SNS等で配信、紹介等される可能性があります。
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コンテストの注意事項(必読)