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三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第155回「子どもの頃の友達」
 子どもの頃の友達は人格形成に大きな影響を及ぼす存在だけあって、異性や同性の友達、ペットや動物、イマジナリーフレンド……様々な存在と関係性が物語を彩った今回。  幼少期からずっと続いてきたもの、偶然の再会、何かのきっかけで歪んだものなど、時間の流れにおける関係性の変化がドラマチックに描かれていました。また現在と過去という二つの時間軸で物語が展開し、前半と後半で印象が様変わりする作品も目立っていたように思います。  かつての友達を思い出し、あの人はいまどうしているのだろう……という感慨に浸ってしまう、そんな回となりました。

大賞(賞金3万円+選評)

かつての友人がある事件の容疑者になったことをニュースで知ったその日、偶然再会した同級生から衝撃的な話を聞かされて……。穏やかな序盤から一転、友人との会話で明かされる事実とそれに伴う仮説に眩暈を覚えるようなミステリーサスペンス。過去の出来事と友人の仮説が絡み合い、現実さえ揺らぎそうになります。仮設を裏付けるような出来事と、恐ろしくて真実を確かめられない主人公の、モヤモヤと後味の悪いラストが印象的でした。

準大賞(賞金2万円+選評)

村長に拾われ育てられた孤児のギンと、村長の息子である仙太。育ての恩に報いるために鬼退治を果たし村に戻ってきたギンだが、なぜか村人から命を狙われ――。理不尽な導入が強い引きになっています。様々な人間の思惑が複雑に絡み合い、人の心の醜さと美しさの両方を突きつけられ、何とも言えない感情が胸に渦巻きました。鮮烈なラストシーンも心に残ります。

入賞(賞金1万円+選評)

大人になった主人公が小学生時代から大切にしているボールペンには、初恋の淡い思い出が込められていて――。学生時代のすれ違いから、王道のラストまでの展開やテンポが小気味よかったです。思春期の男女ゆえの「恥ずかしい」という感情や、一度途切れたからこそ得られた縁なども納得感があり、温かい読後感が味わえました。

佳作

『怪談』で知られる明治時代の小説家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)をモチーフにした、ちょっと不思議な伝奇ファンタジー。創作に取り憑かれた小説家の鮮烈な思考と、オカルトめいたストーリーテリングや世界観に引き込まれました。
田舎町でともに過ごし、親友でありながら互いにコンプレックスを抱き合っていた二人の幼馴染。それぞれの道を進み、再会した彼女らの胸の内にあるものとは? それぞれの思惑が交差し、思いもよらぬ方向へ進み出す展開に一気読みさせられます。苦みが後を引くラストはインパクト大でした。
メリーゴーラウンドの木馬視点で語られる、とある女性の人生の顛末。童話のような語り口がファンタジックな世界観に非常にマッチしており、読んでいて楽しい気分にさせてくれます。グイグイ引き込まれてしまいました。心が温かくなるラストも秀逸で余韻が残ります。
マラソンにのめり込んだ主人公は、勝負のさなかに古くからの悪友たちとの数々の記憶を思い出していく。幼い頃の笑えるイタズラやケンカなどの思い出、大切なエピソードにどんどんと感情移入してしまい、ラストスパート時の友人たちからの声援には目頭が熱くなりました。
幼少時のトラウマから言葉を発せなくなり、周囲と距離ができてしまった主人公。唯一の友だちは駐車場で出会った黒猫だったが、突然の引越しでお別れすることになり……。壁を作り、長く苦しんできた主人公の元に再び黒猫が現れる場面は、胸がじんとしました。かつての友達に勇気をもらい、一歩を踏み出す主人公にエールを送りたくなります。

超短編賞

高校生の娘が幼い頃に書き記した、お友達の「メアリーちゃん」についての作文。微笑ましいはずが、見つけた妻の瞳は冷たくて……? メアリーちゃんの正体と、妻の態度の理由に笑ってしまいました。主人公なりのコミュニケーションを思うと肩を持ちたくなりますが、ラストの妻の台詞がぐさりと刺さり、哀愁が漂います。

続きが読みたい賞

かつて自分をイジメていた人間が、動画配信者として人気になっていくことにストレスを感じる主人公。しかし、ある動画をきっかけに考え方が変わり、変化が訪れる。過去にとらわれ過ぎず、今を生きている元イジメっ子の姿を糧とした主人公の心の強さが光ります。このあと二人が出会うことがあるのだろうか、と続きが読んでみたくなりました。

トンデモ賞

該当なし

優秀作品

スケジュール
・応募期間:2021年7月28日(水) 12:00:00 ~ 2021年8月29日(日) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2021年10月中旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位30作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位30作品まであと一歩だった作品の中で応募期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! たった100文字の妄想でも気軽に参加できちゃう短編コンテスト、第155弾です。 今回のテーマは、「子どもの頃の友達」です。 どこかに必ず「子どもの頃の友達」の要素が登場する妄想を投稿してください。
・大掃除中、幼い頃に友達として大切にしていたぬいぐるみを見つけた。一緒にいろんな所に連れて行ったなぁ。 ・中学に入り、いじめられるようになった。幼馴染に助けを求めたけど、あいつは俺の声を無視したんだ。 ・幼い頃、私にだけ見えていた友達。いつしか存在も忘れていたのに、ある日、鏡にその姿が映って……?
顔、名前、思い出。全部覚えている子どもの頃の友達って、実はそんなに多くないんですよね。 そんな「子どもの頃の友達」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています! 過去の妄想コンテストはこちら
応募要項
・本コンテストの応募期間内に新規投稿された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他サービス等に応募中の作品はご応募いただけません。
注意事項
選評の送付や書籍化の打診は、エブリスタに登録されたメールアドレス宛にご連絡いたします。迷惑メール防止の為にドメイン指定受信の設定をされている場合、メールが正しく届かないことがございますので、「@estar.jp」を受信できるよう設定して下さい。

次回予告

次回、妄想コンテスト第156回のテーマは「お迎え」です。 本コンテストと平行する形で2021年8月11日(水)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第156回の応募期間内に新規投稿してください。応募期間前に投稿した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

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