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未完結でも参加できる 執筆応援キャンペーン「犯罪/サイコ/サスペンス」

大賞

主人公が目覚めると、左手に手錠。その先には謎の小箱。「この箱を開けてはならない」など“NG”なる人物から次々とメッセージが届きます。最初はゲーム感覚で対応していた彼は、事態が深刻であると徐々に気づく。文章にキレがあり、ストーリーが小気味よく進行していきます。リアリティが微妙な場面もありますが、多くの魅力的な謎が解明されれば全体像が見えるはずです。今後の展開に注目しています。

準大賞

邪悪なキャラと、高潔なキャラをどちらも丁寧に描けていました。美也子の親友の元カレが、ベビーシッターのバイト先を襲撃。女性と子供しかいない空間に、異常な人物が踏み込んでくる恐怖が伝わってきます。常識の通じない相手と関係を深めた場合、どの段階で身を引けばよかったのか。極端に自己中心的な人間の恐ろしさに迫真性がありました。悪意が充満する環境で、ついにヒロインが覚醒する。ホラーの王道を踏んだ作品です。

入賞

少年が狙われる連続殺人事件。触れた相手の感情を読み取る春樹。怪しげな言動の同期生。序盤はストーリーが入り組んでいる印象を受けますが、中盤以降、シンプルな構造だと気づかされます。つねに不穏なムードが漂い、犯人は誰なのかで読者は興味を引かれます。主要キャラクターが一堂に会した時、辿り着くのは驚愕の真実。結末の事実は読者によって解釈が分かれるでしょうが、鬼気迫る作品でした。
引っ越し先で出会った女子高生の幽霊。日記帳を通じてコミュニケーション。成人男性と女子高生のやりとりなのに必要以上にドタバタせず、会話に抑制が効いています。彼女を殺した轢き逃げ犯人を捜す2人。幽霊である立場を利用して、警察の情報を取れるのは納得です。死後10年間という年月は、時効間近というタイムリミットも生んでいます。ミステリーとしてのサプライズは少し弱いですが、終始応援できる主人公とヒロインでした。
旧友から演劇の指導を頼まれる主人公。内容は、神経科閉鎖病棟における患者の更生プログラム。何でもフロイト流に解釈する患者や、自身の殺人体験をシナリオに書いてくる患者など、尋常ではない生徒たち。性と暴力を赤裸々に語る教室に主人公は放り込まれてしまいます。個性に溢れたキャラの造詣が素晴らしい。人物の動きと台詞が絶妙なので、情景描写が上手い。妄想が乱舞した挙句、意外な幕引きになるラストまで楽しめる秀作でした。
あらすじには「あるひとりの連続猟奇殺人犯が、その犯行に至るまでの物語」とあります。その言葉通り、激しくインモラルな場面からスタート。ところが、章が変わると、繰り広げられるのは、甘酸っぱい純愛ストーリー。この圧倒的な“振り幅”がすごいです。大抵のものは手に入らなくて当然と考えてきた男が初めて熱愛している。まだ連載中なので、ここからドラマの振り子がどうダークサイドに動いていくのか。大いに期待しています。
「僕の奥さん」と呟く主人公。「どちらさまですか」と驚くヒロイン。フィクションの世界でストーカーが生き生きと描かれています。拒否されても都合のいい解釈をしてしまう鋼のメンタル。本来ジメジメした内容になりそうな題材なのに、ヒロインの寛容な受け止めでコミカルテイストに仕上げています。2人の距離が縮まり、心を許しかけた瞬間にこそ本気の感情が爆発する描写が胸を打つ。変則的な恋愛ストーリーの秀作でした。

佳作

浪人生の御薬袋は、白革の手帖を拾う。中に書かれた人名リストの中に自分の名前も見つけます。ここで「御薬袋」という珍しい苗字の設定が活きています。彼はそのリストの人物が殺されている事実に気づく。口うるさい母親。息子を「君」と呼ぶ父親。すさんだ同級生。個性のあるキャラが息づいています。手帖の持ち主は誰なのか。万人に後味がよいラストではないけれど、心に重い何かを残す作品でした。
自殺しようとした人間を身を挺して助ける。この善行に対して、相手から逆恨みされる理不尽なストーリーです。主人公と同じ勤務先に入社し、同じプロジェクトチームに入る。得体のしれない彼の行動に、不安に駆られる日々。相手の心理を操作し、どれだけ傷つければ自殺するかをゲーム感覚で行う敵。クライマックスでの問答は哲学的な領域に踏み込み、生死や、社会倫理などについて考えさせられました。
太平の世で人斬りを学ぶ。その一事を掘り下げた作品です。据え物(死体)を斬ることで、刀剣を試す山田浅右衛門。彼の門弟たちが見せる悲喜こもごも。虚実入り混じったアクションが面白いです。第一章では悪霊にとり憑かれた剣士が登場。彼の暗殺を浅右衛門から命じられた門弟が主役になります。死体を斬った経験があろうと、生きた人間相手では違う。命令を遂行できるのかで悩む姿は現代人にも通じるテーマでした。
抜群の安定力をもった作品です。警察官や、捜査の描写にリアリティがある。組織内の軋轢や忖度を踏まえて、主人公は行動する。「誤認逮捕」より「不起訴」のリスクを示唆することで上司を動かす。ディテールもしっかり描かれています。物語は「コンビニ強盗」と「幼児虐待死」の2つの事件が同時進行していく。容疑者を確保したのに、主人公の恩師は疑問点を指摘。プロ意識の高い警察官たちの活躍に爽快感がありました。
公衆の面前で怒鳴り声をあげる“文句婆”。半年間だけの出向サラリーマンの目には、地域に溶け込んでいる謎の存在に映ります。やがて、彼女が同じ会社に勤務していた事実を知る。そして伝えられる忌まわしい事件。次々と関係者が怪死していく惨劇は胸がふさがれます。むせかえりそうな邪悪な空気が漂う中、語られる文句婆の誕生。表現などには粗い部分も見受けられましたが、最後まで目が離せない展開でした。
自分以外の存在はすべてが同価値。他者を意識しない、独善的なマイペース人間・粟村。主人公の峰はささいな違和感の蓄積から、粟村を“サイコパス”ではないかと疑います。ゲームのプレイスタイルが似ていることがきっかけで友人になった2人。周囲で起こる殺人事件。「汗臭いかもしれないけど~」と初めて粟村から人を気遣う台詞を聞いて、逆に不安になる峰。サスペンスの盛り上げ方が上手い良作です。
温厚な紳士がなぜ女性を殴り殺したのか。自首目的で呼んだ警官まで手にかけようとした理由は? フリーライターの新田が事件の深層に迫る。短く刈り込まれた文体が読みやすいです。調査によって浮かび上がる謎の女性の名前。彼女の意外な正体が、タイトルにもつながっていました。個性的な喫茶店マスターにリアリティがあり、魅力的です。真相解明のためなら何でもやる主人公の無頼な取材ぶりは懐かしいテイストでした。
幕開けは、ヒロインである未央の拉致監禁。彼女は犯人による脅しに屈しません。子供の頃から恐怖も共感も感じない性質。最悪の状況で“生き抜く”という強い感情に動かされて、懸命に戦います。連続女性殺人。なぜ未央が誘拐されたのか。そして判明する恐るべき真犯人。あまりに過酷な運命に立ち向かう芯の強いヒロインを描いています。乾いたタッチで構築されたハードな世界観が魅力的でした。
少年はなぜ激情にかられたのか。そのプロセスを丁寧に描いていました。彼の人生は転入生のAと出会ってから激変します。頭がよくて、強いうえに献身的なA。誰もが認める人格者の彼に、少年は自らの理想を追い求める。ところが、完全無欠の親友に対して、どうしても許せない感情が生まれてしまった。そして起こる悲劇。彼はその罪に対して、教会で告解を行ないます。非常に少ない登場人物でスリリングな物語を紡げていました。
衝撃的なタイトルの通り、ゲーム感覚で同級生を自殺に追いやる高校生の話。俊孝と聡史は他愛ないイタズラの思わぬ結果に、自分達の絶大な力を知ります。物語のタテ軸に自殺教唆があり、ヨコ軸ではMMORPGのプレーが展開して、飽きさせません。ひとつの事象に対する説明が過不足なく、よどみもなくて上手です。エスカレートする主人公達に対抗するキャラも登場。背徳的なテーマですが、エキサイティングなストーリーです。

募集概要

良い作品を執筆したい!というあなたの気持ちをエブリスタが応援します! 「未完結でも参加できる 執筆応援キャンペーン」!! 【イベントの特徴】 執筆意欲を応援するために、3つの特典をご用意しました! ・優秀15作品以上に、作品へのアドバイス ・大賞作品は、エブリスタ編集部との質疑応答 ・入賞作品以上は完結後に、「完結作品特集」へ掲載 【こんな方にオススメ!】 書きかけの作品、眠っていませんか?  書きかけの作品も積極的に応援します!  眠っている作品、構想段階の作品でも、どしどしご応募ください! 昔書いた作品、アイディアはいいと思うんだけどなあ……  このイベントに応募すれば、さらに良い作品にできるかも!?  ぜひ昔の作品にもう一度光を当ててみてください! どんな風に続きを書くか迷ったときは、こちらの記事を参考にしてみてください。 書きたい気持ちに火がつくメディア monokaki(創作ハウツー)

募集テーマ

第八回目のテーマは「犯罪/サイコ/サスペンス」です。 ★引ったくりが盗んだ鞄。その中には、血の付いた包丁が入っていた…。 ★知らない間に出来た彼女が、記憶にない話をする。どうやら俺の中には、もう一人俺がいるらしい。 ★拉致監禁された少女達。脱走を決意した彼女らが立てた計画とは? など、「犯罪/サイコ/サスペンス」のいずれかの要素を含む小説を募集します。 次から次へとページをめくってしまうような、続きが気になるお話をお待ちしております!

スケジュール

・募集期間: 2019年3月18日(月)17:00:00 ~ 2019年5月19日(日)23: 59: 59 ・最終結果発表: 2019年7月下旬予定

大賞 1作品 ・賞金3万円 ・作品へのアドバイス ・完結or8万字以上執筆でエブリスタ編集部とメールで質疑応答3往復まで※1 ・完結後に特集掲載※2 準大賞 1作品 ・賞金2万円 ・作品へのアドバイス ・完結後に特集掲載※2 入賞 5作品 ・賞金1万円 ・作品へのアドバイス ・完結後に特集掲載※2 佳作10作品以上 ・作品へのアドバイス ※1受賞者からの質問メール1通に対し、エブリスタ編集部から返信することをもって、1往復とします。1通のメールに含まれる質問数に、制限はございません。質問の受付は、受賞から半年以内とさせていただきます。 ※2特集掲載は、受賞から半年以内に完結した作品を対象とさせていただきます(投稿時に完結している作品も含まれます)。完結後、受賞連絡時にお伝えする宛先へご連絡ください。ご連絡を頂けなかった場合は、特集掲載できない場合がございます。 ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタ公式SNS等で配信、紹介等される可能性があります。

応募要項

・文字数は20,000文字以上 ・20,000文字を読んで選考、作品へのアドバイスをいたします。 ・連載中の作品も応募OK! ・すでに完結している作品 並びにエブリスタ内の公式イベント及び他サービス等の投稿イベントで落選した作品を、募集内容に沿うように再構成してご応募いただくことも可能です。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。

コンテストの注意事項(必読)