都会の隅に隠れ家のようにある怪談Bar『深淵』には、怪談ばかりでなく“裏メニュー”と称される、警察では解決できない怪事件や超常現象への調査依頼が集まってくる。それを見て仕事を受け、報酬を得る怪異ハンターたちは、界隈で“凪屋”と呼ばれていた。そんな凪屋の一人で、霊感ゼロだが怪異の発する音を聞く力を持つ影彌光汰は、霊感強めな幼馴染・箕島理沙の力を借りて、怪事件に挑んでいく――。現代怪異サスペンス。

神社の息子である浅葱白磁には、普通の人間には視えないものが視える。ある雨の日、白磁は川に白い花束を流す、同じ高校の制服を着た少年と、それを見つめる川の守り神・蒼龍と出会った。従姉妹の茜が作った縁で、花束を流していた後輩・千草空汰と話す機会を得た白磁は、蒼龍がかつては人間であり、空汰がその弟だったことを知る。「会っても辛いだけだ」と弟と話すことを拒む蒼龍だが、空汰は町を離れるらしく――。家族愛現代ファンタジー。

高校生の伊吹彩は、29歳高身長でイケメンの外科医・神河涼と恋人同士である。しかし彩は、それが病院側にバレたらきっと問題になる、迷惑はかけたくないと、親友以外にはその関係を秘密にしている。そんな彩はある日、病院で見たことのない美女が、涼を名前で呼び捨てにする場面に出くわす。涼にそのことについて聞くと「ただの同僚だ」と返ってきて安心する彩だけど、彼を誘惑する巨乳の患者も出現。彩の心は不安に揺れて……。年の差溺愛ストーリー。

高校を卒業してから10年。同窓会で旧友との再会を楽しんだ多香子は、2次会には出ずに帰ろうとしていたところを、とある思い出のある塚嶺に呼び止められた。断るのも面倒で渋々、彼の行きつけのバーに着いて行く多香子だが、10年前から想いを寄せている塚嶺はしつこく彼女に言い寄る。そんな彼を、彼氏のいる多香子は冷たくあしらった。しかしその日をきっかけに、多香子の周囲の関係が動き始めて――。大人の恋物語。

一宮皐月は、両親が離婚したため父親と二人で暮らしながら、品行方正で成績優秀な生徒として日々を送っている。そんな中、父が再婚をすることになった。その結果、隣のクラスのモテ男・五代廉が義理の弟になり、同居生活が始まる。はじめはぎくしゃくしたものの、廉の優しさに触れるうち、家族とは違う感情が生まれていく。そして学校で隠していた二人の関係が、あるきっかけで明らかになって――。青春ピュアラブストーリー。

17歳女子・櫻子の兄、湊人はちょっと変わっている。櫻子がリビングでくつろいでいると「もし、モンスターを3匹連れ歩くことができるとしたら、どんなやつを連れ歩きたい？」「現代社会において、持っていたら得しそうなステータスを一緒に考えてみるのはどうだ？」などと話しかけてくるのだ。そしてそれについて熱く語り始める。そんな兄だが、時に優しく真面目に相談にものってくれて――。変わった兄とその妹のトーク・コメディ。

18歳のアレキスは最強の騎士になるという夢を持っていたが、スキルを持っていなかったためにパーティから追放されてしまう。しかし彼は諦めずに、スキルを覚醒させるための修行を続ける。そして6年後。S級騎士となったアレキスは王国主催の、騎士たちが実力を競うバトルロイヤルが開催される街を訪れた。彼はそこで、騎士を夢見る美女や、美少女エルフ、また強敵たちと出会いながら、夢を求めて戦っていく――。群像劇バトルファンタジー。

とある街の酒場で働く踊り子・マリアを、軍服姿の青年が訪ねてきた。その青年は「あなたはどんな人物にでもなる事ことが出来る、犯罪組織の一員ですよね」とマリアにいう。それが事実であるからこそ、なんとか言い逃れをしようとする彼女に、青年は「僕は本当のあなたを知っています」と言った。そして青年はある出来事を語り、“人生をやり直すことができる薬”を提示する。その薬をマリアは――。生き様と決断を描いたファンタジードラマ。

3年前に異世界転移した“私”は転移時に、“視界内の相手に限り言葉に出していった現象を引き起こせる”という能力が目覚めた。その力を買われ、王室近衛騎士団特別部隊長という肩書を与えられた彼女は、王国に仇なす貴族の排除と拷問を担当する“必滅の魔女”と呼ばれ恐れられている。いったい彼女は、どうしてこうなってしまったのか――。いつからか壊れた魔女が、失くしたなにかを求めるファンタジー。

可惜夜町の商店街の端の端にある、街路樹に隠れた喫茶店『鉱石喫茶ちろり』。そこは珈琲を楽しむ喫茶店でありながら、鉱石を眺める標本箱でもあった。注文の時に標本にある鉱石を選ぶことになっており、その鉱石に紐づけて、声色も顔つきも中性的でミステリアスな店主・淹がコーヒーを淹れてくれるのだ。珈琲の香りと鉱石の輝きに満ちたちろりには、今日も人生に悩んだ人が訪れてくる――。1話完結で語られていく日常系ヒューマンドラマ。

井上圭と柊の双子は、いつも何をするにしてもふたり一緒だった。バスケの強豪校で共に部活動に励んだり、抜群の運動神経を活かしてパルクール動画を撮影したり。そんな日常が続くと思っていた。しかし突然、圭が心臓病の発作を起こし、さらにその時に転倒したことで脊髄損傷を起こした上、目に傷を負い失明してしまう。過酷な状況の中で柊は圭を支えていくが、さらに凄惨な運命が二人を待ち受けていて――。双子の数奇な運命を描く人間ドラマ。

その町は太陽がいつまでも沈まず、夕刻で時が止まっている。夜がない町で1日の終わりを告げるのは、カミキリガラスと呼ばれる巨大なカラスだった。それは毎日獲物を求めて町にやってきて、子供の首を噛みきり、頭を咥えて夕陽の方へ消えていくのだった。町に住む少女・ヒミコは、ある時友達のゆうかがいないことに気づく。ゆうかは、カミキリガラスを討伐するためにこの町に来たらしいのだが――。想いが重なり合うすこし不思議な物語。

公爵令嬢のハナコは、階段から転げ落ちたことをきっかけに、自分が悪役令嬢の立場で乙女ゲームの世界に生まれ変わっていたことを知り、同時に前世の記憶を思い出した。そしてなぜか、前世でハナコがこっぴどく振った冴えない男子の山田が王子になっており、正ヒロインそっちのけで彼女に迫ってくる。彼女は王子から逃げようとするが、正ヒロインもハナコと因縁がある転生者で、ハナコを陥れようとしており――。ラブコメファンタジー。

“私”には、幼い頃から不思議な力があった。夢での出来事が現実に投影されるのだ。誰もがそうではないということに気付き悩むものの、力を受け入れられるようになると現実と折り合いがつけられ、夢の中で旅をできるようになった。ある日、彼女は夢の中で深雪という女性と出会う。彼女は、自分も夢の中にいるのだ、ということを認識していた。その出会いが“私”の現実を大きく変えていく――。現代恋愛ファンタジー。

2015年6月初旬、信は雷鳴にでも撃たれたかのような頭痛に襲われたところを美しい女性に助けられる。それから信は無事家族の待つ家に帰るが、妻との間にはもう会話がほとんどなく、子供には最低限の興味しかない。会社にもやすらぎはなく、リストラ政策が信を追い詰めている。そんな中で、信は自分を助けてくれた女性への恋心を強めていき、やがてその女性と再会することになるのだが、彼女は自分とは遠い世界の人間で――。令和版SF源氏物語。

結婚間近の俊之と早希は、酒造り体験ツアーに参加した。そこで嶋村夫妻と、高木と宇野という男性二人組と行動を共にすることになる。宿には先代の女将が趣味で集めたという人形を展示した部屋があり、そこにはありとあらゆる人形が陳列されていた。そんな中、あるお菊人形は、1体だけガラスケースの中に大切に保管されていた。そして各々がツアーを楽しんでいる時、人形の部屋で惨劇が起きてしまう。それはお菊人形の呪いなのか――。切ないミステリー。

社会人2年目の葵と、親友である恭子、超能力者の咲、撮影担当で喫茶店で働いている田中の4人は、恭子にメイド服を着せ、それを撮るという撮影会を不定期で行っていた。咲は田中に恋をしているが、田中が鈍感で恋は進展しない。葵はそれを、大人の視点で優しく見守っている。そんな4人が、それぞれの視点からお互いのことを見て、想い、語っていく――。同じ作者の様々な作品から登場するキャラクターたちに紡がれる青春物語。

山野下高校に通う幽野怜には、裏の世界での顔がある。彼は霊を倒す者・ゴーストバスターなのだった。怜は山奥の廃校舎を根城にして、そこに訪れる者の依頼を受け、幽霊退治をしている。彼のモットーは、全ての霊を殺すこと。霊の中の王と呼ばれる“霊王”もその例外ではない。彼は依頼者に取り憑いた悪霊、同級生にかけられた呪いと戦い、その先にいる“十体の霊王”に挑んでいく――。オカルトバトルストーリー。

霊魂を含めた超自然的存在が視える能力を持つ刻人のもとには時折、その力を頼りたいという依頼人が訪れることがあった。彼を恩人として慕う那智が留守番をしていると、白いワンピースの女性が現れ、刻人の依頼人かと思った那智は女性を招き入れる。ところがその女性の言葉に逆らえず、言われるままについて行った場所で、「見てほしいの、井戸の底を」と告げられる。那智は窮地に陥るが、そこを刻人に助けられて――。無愛想霊能力者とツンギレ青年のオカルトストーリー。

社畜の“俺”は階段から落ちて死に、昔彼女と一緒に見ていたアニメのスピンオフである18禁アニメの世界に転生。可哀想な役柄の侯爵令息・リリアンになっていた。リリアンは陰謀に巻き込まれてガリアード辺境伯に凌辱された末、彼を庇って死ぬ運命にある。“俺”はリリアンの可愛さと、現世で鍛えた処世術を利用し、死亡フラグを逃れてガリアードからの溺愛ルートを目指す――。異世界転生ファンタジー。

田処翠里が小学4年生の時、マンションの上の階に間宮慎と、その家族が引っ越してきた。校区の外れで元々小学生が少ない場所に、同い年の慎が来てくれたことが翠里にはとても嬉しく、二人はすぐに仲良しになる。高校生になっても二人は一緒で、女性にモテるイケメンの慎に翠里が甘えているが、実は慎も翠里に欲情を覚えるほどの強い感情を持っていた――。互いの視点から二人の感情が語られていく、幼馴染とのBLストーリー。

おーよしよし！骨犬を愛でる吸血鬼少女の爛漫たるイラスト！

貴方になれたなら、僕は愛されたでしょうか。切ないイラスト。