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真夜中のラジオ文芸部×執筆応援キャンペーン 「フェチズム」

大賞

包帯姿を「フェイク」と見破られる幕開けにインパクトがあります。包帯やギプス姿を装って興奮するヒロイン。そんな彼女に同好の士が現れ、秘密のクラブに誘います。怪我の偽装にはパートナーが必要という理屈に納得です。ところが、本当に怪我をすれば堂々と包帯やギプスができると不穏なムードが漂い始める。背徳的な欲望に取り込まれていく主人公の心の変化を丁寧に描写しています。ガツンとくるストーリー展開でした。

準大賞

匂いの多様性を表現した作品です。足の匂いに悩まされ、フットケアや、涙ぐましい生活習慣を続ける主人公。でも、ある人には“悪臭”でも、別の人は芳しき香りに感じる。前の彼氏が異臭と騒いだ足の匂いを「セクシーな香りだ」と認める調香師が登場。彼女をコンプレックスから解放し、恋愛関係に至る展開が素敵です。ところが、恋人になると匂いに妙な制約をつけてくるのもコミカルで楽しい。第一部で好感の抱けるカップルを構築できていました。

入賞

人には言えぬフェチの愉しみ、苦しみ、そして滑稽味が詰まっています。アカリと蒔苗という主人公格の2人の性格や嗜好が上手く対比されていました。とくに「人が死んだ姿に興奮する」という蒔苗は一歩間違えば、ギリギリのキャラ設定です。それを愉快なツッコミをするアカリによって、うまく中和していました。性行為の描写も抑制が効いていて品があります。今後の2人の関係がどう展開するのか非常に楽しみな作品です。
自分の人生を変えてくれる女性と出会えた男の話です。まず富豪の息子としての豪奢な生活が、豪華絢爛の文章で綴られる。そんな彼が拉致され、女調教師イザベラに命令され、調教されます。物質的に恵まれていても、満たされなかった心が震える。すべてを奪われたはずなのに幸福感に包まれる。主人公の心の声が高まる描写が、とても上手です。豊かな人生とは何かを突きつけてくるストーリーでした。
漫画用語の「めくり」と「ひき」が非常に巧みな作品です。各ページの最後の文章が、読者に次の展開を楽しみにさせる効果を発揮しています。デパートの店員である主人公は、同期の安達の手首に一目ぼれ。しかも、噛みつきたいという衝動も発動。彼女と彼それぞれの1人語りが、ポップでファンキーなテイストで愉快に読み進められます。お互いの秘密を共有する“共犯者”から徐々に恋愛へと発展するストーリーも楽しめました。
天音は偶然出会った男子の声に惚れてしまう。なんとか放送部に勧誘しようと躍起になります。彼が入部するかどうかのプロセスが丁寧に紹介されるので、感情移入もしやすい。ボイスという文字で表しにくいテーマでありながら、天音の心情や反応を巧みに描き、読者にその魅力を伝えています。文章に関しても上質でなおかつ、独自の表現が多く盛り込まれていて、読んでいて心が躍る作品でした。
血管フェチの看護師・瀬尾の物語です。毎日、患者の採血をする度に恍惚とする。彼女の医療行為は人の役に立ちながら、自分の嗜好も満たす究極の公私混同です。語り口はポップですが、採血シーンや院内の描写はリアリティ抜群。でも、理想の血管に出会えたのに、肝心な場面で失敗。プロとして主人公が落ち込む描写もあり、決して“イロモノ”の看護師としては描いていません。恋愛要素も絡んで、楽しい時間が長く続く作品です。

佳作

高校生の男女の性の悩み、瑞々しい恋愛、そして素敵な擦れ違いを描いていました。巨乳にコンプレックスを抱く雛乃。そんな彼女に好意を抱きながらも、華奢な体が好みの由希也。お互いを意識する2人なのに、なかなか踏み込まない展開に惹きこまれます。ラブコメ作品的な“焦らし”の演出が巧みです。OBの漫画家の原画を探すという共通の目的で、一緒にいる時間が増える。心の距離も縮まっていくのも自然な描き方でした。
起承転結がしっかりとした恋愛作品です。オペレーターの鈴香は、取引先の小坂田のセクシーボイスに癒されている。その声を耳にして彼とBARで出会うシーンは秀逸です。一夜限りと思っていた関係に踏み込んでいく過程も自然です。鈴香を取り巻く状況が、彼女の背中を押していく。そこから二転三転するストーリー。でも、どこまでもまっすぐな2人の愛には好感が持てます。綴られる文章も上質でした。
身体には絶対に触れない。触るのは口の中だけ。こんな約束で日向を口説く咲間がピュアに感じます。好きなものに夢中になる無邪気な姿がキュートです。美しい歯列に目がない歯科医の家で不思議なバイトを始める日向。実際に口の中に手を入れる場面は、神聖な行為でありながら、艶めかしい描写にも見えます。でも、清潔感があり、節度のある距離感。今後、どう変化していくのかが楽しみになる2人が描けています。
狼男と知って付き合っているカップル。そうとは知らずに交際する別のカップル。この2組のそれぞれのストーリーが交互に進みます。自分の変えられない体質に悩む若者。パートナーに真実を告げて破局する不安。現代的なテーマを物語に織り込んでいます。終盤における、冒頭と重なる場面を展開しながら、読者にはまったく違う印象を与える演出は見事です。そこから畳みかけるラストは心地よい感動を与えるでしょう。
理想を追求して人形製作に打ち込む夫。その彼の妄想と欲望が、いつしか予測不能のエスカレートぶりを見せます。今作でとくに際立っているのは、人形のモデルとなっている妻です。物語が進むにつれ、彼女が変貌していくさまが魅力的です。当初は人形に嫉妬し、夫に詰め寄る平凡な女性。しかし、次第に夫の想像を超えるほどの存在へと成長を遂げます。世界観にマッチした文学や芸術品の見せ方も粋で、絶品でした。
幽霊の肌に触れたい執着を抱く主人公。多くの人が距離を置きたい恐怖の存在へタッチする欲望。しかも、相手は年頃の女子の霊。この奇抜で愛らしい設定が光る作品です。じつは、幽霊に触れる行為が、自らの現実を受け入れる儀式でもある。決して興味本位だけではない動機もよかったです。エキセントリックな姉もストーリーに彩りを加えている。奇抜な導入部、独特の世界観、個性的なキャラクター達と何拍子も揃った作品でした。
昼間はやり手の営業部長。夜はSMクラブのキャスト。どちらの職場も臨場感あふれる描写で主人公のキャラを引き立たせています。とくにSMクラブ。攻め手による言葉や焦らしによる受け手の高揚感。ディテールに凝った道具のリアリティもあり、お客の内面が急カーブを描いて上昇するのが伝わります。そんな真山が、会社で面倒見ている部下に対し、お店でも“教育係”に任命される。コミカルとシリアスのバランスがほどよい良作です。
扇情的なタイトルですが、内容は陽気で愉快なラブストーリーでした。主人公の恋愛は山あり谷ありです。最初は大好きなロケットおっぱいの女性とのデートに成功します。でも彼にはそこから先の手練手管はない。1人の時代が続きます。独特のこだわりのために、恋愛に報われなかった主人公を最後に救うのは愛。長めの文章が多いのに、テンポよく読みやすい。楽しませるボキャブラリーが満載で、表現力豊かな作品でした。
朽ちる姿に惹かれる主人公。朽ちるとは、生と死の間のどこかに存在する状態。食べ物、花、そして人も……。明晰な文章でまとめられていて、メッセージ性も強い作品です。滅びに瀕したものを描写するほど、鮮やかに生のイメージが浮かび上がってくる。どのキャラも力強さを感じる造詣だからでしょう。自らの性癖も含めて、後ろ向きではなく、前向きに受け入れて生きていく。高揚感の得られる1作でした。
清々しさと生々しさがバランスよく共存する作品です。とくに萌えのシチュエーションの設定が精緻で、リアリティがあります。少年時代の蓮沼が遊園地で素敵な年上男性と出会う場面は白眉です。乗り物の色を選ぶ独特の心情描写も見事。爽やかなエピソードかと思わせて、チラリと大人の世界の片鱗を見せる。また先輩の片桐は魅力的なキャラです。彼と蓮沼の距離がグッと縮まる場面も読み応えがありました。
“手フェチ”であり、そのフォルムを模写し続ける美術部員・究児。モノを表現する際の製作者の苦悩がありありと描かれています。彼にとっての“理想の手”をもつ望月との邂逅。彼ら2人が悩みを共有し、お互いを刺激し合う姿は瑞々しいです。共通の障害に対して、力を合わせる展開もドラマチックでした。理想を追求し、好きなモノに少しでも近づく努力を続ける。しかも、そのこだわりからさらに成長する姿まで見せてくれる作品でした。
蛾の死が、少女の歪んだ性に対するトリガーとなってしまう。今作は鏡子の魅力が突出しています。ミステリアスな美少女であり、残酷に周囲を玩ぶサディスト。そんな彼女を見守る語り手の複雑な内面が、格調高い文章で綴られていました。恐ろしくても、自分を圧倒する存在に惹かれる感情はリアリティがあります。そんな幼いころからの親友さえも操ろうとする鏡子。やがて一線を越える事件にまで発展する。佳き作品です。
募集概要
良い作品を執筆したい!というあなたの気持ちをエブリスタが応援します! 「真夜中のラジオ文芸部×執筆応援キャンペーン」!! 【コンテストの特徴】 執筆意欲を応援するために、3つの特典をご用意しました! ・優秀15作品以上に、作品へのアドバイス ・大賞作品は、「真夜中のラジオ文芸部」にて一部朗読 ・準大賞作品以上は完結後に、「完結作品特集」へ掲載 あなたの小説を、有名声優に朗読してもらえる大チャンスです! 【こんな方にオススメ!】 書きかけの作品、眠っていませんか?  書きかけの作品も積極的に応援します!  眠っている作品、構想段階の作品でも、どしどしご応募ください! 昔書いた作品、アイディアはいいと思うんだけどなあ……  このコンテストに応募すれば、さらに良い作品にできるかも!?  ぜひ昔の作品にもう一度光を当ててみてください! どんな風に続きを書くか迷ったときは、こちらの記事を参考にしてみてください。 書きたい気持ちに火がつくメディア monokaki(創作ハウツー)
募集テーマ
第16回目のテーマは「フェチズム」です。
・手フェチの夫は、私が手に傷を作る度に怒り狂う。うんざりして離婚を持ちかけたら…… ・布フェチなことを隠しているデザイナー。こっそり布に語りかける姿を見られてしまった! ・「駒音を聴く為に入部しました!」そんな将棋部の新入部員。けどめちゃくちゃ強い!?
など、「フェチズム」の要素を含む小説を募集します。 次から次へとページをめくってしまうような、続きが気になるお話をお待ちしております!
スケジュール
・募集期間: 2019年11月18日(月)12:00:00 ~ 2020年1月19日(日)27: 59: 59 ・最終結果発表: 2020年3月中旬予定
賞
大賞 1作品 ・賞金3万円 ・作品へのアドバイス ・「真夜中のラジオ文芸部」にて、作品の一部朗読※1 ・「真夜中のラジオ文芸部」パーソナリティ3名のサイン色紙プレゼント ・完結後に特集掲載※2 準大賞 1作品 ・賞金2万円 ・作品へのアドバイス ・完結後に特集掲載※2 入賞 5作品 ・賞金1万円 ・作品へのアドバイス 佳作 10作品以上 ・作品へのアドバイス ※1 朗読対象部分の選定、及び編集は、エブリスタ編集部にて行います。 ※2 特集掲載は、受賞から半年以内に完結した作品を対象とさせていただきます(投稿時に完結している作品も含まれます)。完結後、受賞連絡時にお伝えする宛先へご連絡ください。ご連絡を頂けなかった場合は、特集掲載できない場合がございます。 ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタ公式SNS等で配信、紹介等される可能性があります。
応募要項
・文字数は20,000文字以上 ・20,000文字まで読んで選考、作品へのアドバイスをいたします。 ・連載中の作品も応募OK! ・すでに完結している作品 並びに エブリスタ内の公式コンテスト及び他サービス等の投稿コンテストで落選した作品を、募集内容に沿うように再構成してご応募いただくことも可能です。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。
注意事項
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